貴方さまも「断食」しています。
「腹八分に医者いらず」「腹六分目で老いを忘れる」という格言があります。一口、最低30回、良く噛んで食べますと、腹六分で満腹となり、病気にもなりません。現代の日本人は「腹十五分」位の量を呑み込んでいるだけですから、人間本来の処理能力を大幅に超えて、病気になるのは当然です。この処理能力を超えた食品の残りカスが「宿便」として腸内に渋滞します。この残りカスは、腸内細菌のお陰で二,三週間で分解されて消えていきます。しかし、常時、食べ過ぎていますと、腸内細菌の時間外労働にも限界があり、「宿便」として滞留してしまいます。この宿便を分解させ、排出しないでいますと、病気の原因となります。宿便を出すのは簡単です。入れるのを止める、断食をすれば良いのです。入って来なければ、生理は「出す」ことに集中できます。すなわち「残りカス」「宿便」を分解し、エネルギー源となるものは肝臓へ送り、ブドウ糖として一旦、貯蔵し、必要に応じて各細胞へ送り込みます。一方、分解されて、エネルギー源とならないもの、すんわち「老廃物」は大便として排出されます。これが人間の生理であり、健康になるための大原則です。断食と言いますと、飽食に慣れ親しんでいる日本人にしますと、恐ろしいことのようですが、それは半分、間違いです。貴方さまも断食をしています。夕食の後の「夜食」から、翌日の朝食まで断食しています。正確に言いますと、就眠時間は断食しています。ブレイク(破る)ファースト(断食)とは、断食を破って食べることです。私は、朝食抜きの1日2食ですから、「夕食」から「昼食」までが断食です。断食の時間をできるだけ長くしましょう。まずは「夜食」を止めることです。寝る時間の5時間前に断食を開始しましょう。朝食を抜くと、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が供給されないので「脳の機能」が低下すると言われていますが、そのようなことはありません。新たな「食べ物」が入ってこない、つまり、断食状態になりますと、脳はブドウ糖だけではなく、ケント体(脂肪・βーヒドロキシン酪酸)をエネルギー源としていることがオーエンス氏の研究で明らかにされています(1981年)。京都大学薬学部の香月博志教授の研究によりますと、胎児の脳にブドウ糖だけを与えたよりも、ケント体をブドウ糖に加えて与えたほうが、脳の発育がよりスムーズにゆくことが判明しています。これは乳児期にも言えることです。母乳の中には「βーヒドロキシン酪酸」(ケント体)が多量に含まれています。イスラム教徒が定期的に断食をしていることは、ご承知のことですが、これは人間の生理に適合した適正なことではあります。1997年7月、イスラム教徒が多いインドネシアのハビビ大統領は、国民向けの演説で、コメを節約するため、毎週月曜日と木曜日に断食するよう呼びかけました。このとき、大統領は、「断食すれば血液が浄化され、頭の回転が良くなる」と断食の効用を説きましたが、国民には受け容れなかったようです。残念ながら、日本には「断食の効用を説いてくれる、真の政治家」は、いません。一週間にも及ぶ断食には、本格的な指導者が必要ですが、一週間に1日だけ「断食」することは、誰にでも簡単にできますので、実践してみましょう。参考図書:「あなたの少食が世界を救う」医学博士・甲田光雄著 春秋社1999年刊蛇足:昨日、プロ野球の中日ドラゴンズが「アジア・シリーズ」で優勝しました。このシリーズ、ロッテ・日本ハムと日本代表が優勝していましたが、我がドラゴンズが、この伝統を守り抜くことができました。応援ありがとうございました。蛇足その2:本日は私の誕生日です。私を生んでいただいた母親に感謝する日です。本日こそ、私にとっての「母の日」です。感謝