「その食事では悪くなる」のは当然!
「その食事では悪くなるー食事崩壊と脳への影響」大沢 博著の表紙カバーから引用します。ごはんと違って、分解吸収が早い菓子やジュースなど甘い物ばかりを大量に摂ると、血球中のブドウ糖=血糖の値が急上昇する。その高すぎる血糖値を急いで下げようとして膵臓からインスリンが過剰に分泌され、血糖が低下したまま上がらない状態を「低血糖」という。この低血糖が、ブドウ糖しかエネルギーとして使えない脳神経の機能を低下させ、血糖を上げようとする<攻撃ホルモン>アドレナリンの分泌をうながし、ひとを攻撃的にさせる。 引用終了著者は、本文で「家計調査年報」(総務庁統計局)を調べた結果を記述しています。それによりますと、1965年では、米類が約4万円、菓子類が1万7千円弱という支出でした。。それが1987年(昭和62年)には、「米類より菓子類に多くの金を使うように」なり、「その差が開き、98年には差が約3万6千円である。まさに米ばなれで菓子大量消費という傾向である。こんな食生活では、心身が健康に向かうはずはあるまい。特に影響を受けやすいのが、小さい子供たちである」更に著者は、飲み物につても、まず、炭酸飲料の購入金額が1980年に前年よりも2倍以上に急増し「まさに校内暴力多発と同時期である。実際、私が少年院で面接調査した校内暴力の中学生たちは、ほとんどが入院前は炭酸飲料を大量に飲んでいた」更に「コーヒーやココアも年々増加してきてが、コーヒーの割合が大きいと思われる。昔の大人は、コーヒーは小どもが飲むものではないと認識していたが、今は幼児にさえ飲ませる親がいるようである。なんと乳児にコーヒー牛乳お毎日やっていていた親がいた、という話を聞いた。その子は二歳半で膠原病になってしまったそうである」引用を続けます。「他の人に怒りを向ける何らかの理由があったとしても、ひどい暴力をふるうのであれば、動機だけではなくて、栄養生化学的な見地でその行動を理解しようとすることも、必要と思う。なぜなら人をいらいらさせ、攻撃的にさせる明らかな栄養生化学的要因が、すでにいくつも知られているからである」と述べて、次の五つの項目を挙げて解説(ここでは省略)しています。低血糖ビタミンBの欠乏カルシウムなど必須ミネラルの欠乏あるいはアンバランス有害金属の蓄積食品添加物最後に筆者は「栄養カウンセリング」を提唱し、次のように記述しています。「わが国ではまだ、栄養に関心をもつカウンセラーはほとんどいないが、アメリカではすでに、心身の健康へのヒューマニスティック・アプローチとして、栄養カウンセリングが唱えられている。これまで”心因性”が強調されすぎて、心の健康と栄養との関連は無視されてきた。しかし、人間の脳もビタミン・ミネラル、糖などが適正に補給されなければ、正常に機能しない。いまや、心身の不健康、疾患あるいは異常行動の激増を、食生活の大きな変化と無関係と見るわけにはいかない。わが国でも、食生活の大きな変化とともに、さまざまな問題が発生してきたことは、大沢博が”食原性症候群”で、資料をあげて指摘した。穀物ばなれ、砂糖の摂りすぎ、インスタント食品・加工食品への依存、肉食過剰など、問題が実に多い。カウンセラーは、クライアント(来談者)の食生活にも注目し、それが不適切なら改善していくよう援助すべきである。当然、カウンセラー養成でも栄養教育が必要である」 引用終了ここで提唱されている「栄養」「栄養教育」は、現代の「栄養学=栄養素分析学」に基づくものではないと思っております。