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テーマ:新撰組!(305)
カテゴリ:新選組!関連
見直してません。(正直に云うと狙撃直前からエンディングまでは何度も観ました。すみません)
見直さないで第一印象で一番残っている感想をメモしておきます。自分用です。 今回の続編「新選組!! 土方歳三最期の一日」は、新選組本隊で云うと、流山から初めてきちんと部隊が動いている映像が出現します。 そして、どうここまで戦ってきたのか、という、戊辰戦争の最中の新選組の有様を映像では見せずに、様々な演出で表現し、函館の降伏直前までの隊の様子を表して終了します。 榎本や大鳥と交わした友情を盛り込んで、話の中心に据えていますが、三谷さんはそれでも「新選組という組織」の終末をもっと色濃く表現するのかなと思っていました。 大河の「新選組!」は、49話を使って勇の人生と勇と歳三の友情を先ず主眼に置いていたと三谷さんは云っていましたし、実際にその通りでしたが、平行して「新選組という組織」や隊士達それぞれの生き様もきちんと丁寧に取り上げてきています。 だから当然、この続編「新選組!!」も、土方の最期と土方榎本大鳥の友情と、勝太(=勇)と歳三の物語の終末を表現するとともに、「新選組という組織」の終末もきっちり描かれているものだと思っていました。 結果、「新選組という組織」の終末を描ききれていたか?というと、勿論描かれていたと思っています。 伺わせるだけの演出もされていたと思います。 また、榎本や大鳥、永井様、会津に残った斉藤(=藤田)、松平容保との絆についても、少ない場面で絆の強さとそれぞれの責任感や人生の決着を伺わせた出来になっていたと思っています。それから旧幕府軍全ての函館での想いというものも。 だけど、それでもはっきり想うのは、この続編は ただひたすらに「山本耕史の演じてきたあの大河での土方歳三をきちんと山本耕史の土方らしく死なせてあげること」という目的の為だけにあった。という事。 義の為に戦い節を守り、潔く死を選ぶ、死に突入する定説の土方の死に方ではなかった事も。 よし!未だこれからだと出陣しかかってあっけなく倒れるところも(言い直せば、あっけなく打たれるその寸前まで勝つ事を考えていたという事)。 ついに地に倒れる寸前に榎本に詫び、そこで終わるのかと思いきや(そこで終わっていれば格好良過ぎるほど格好良い終わり方にも関わらず)、忌わの際も際というところで再び目を開け、勝太を見つけてしまう事も。 「かっちゃん」と、勇が死の直前にトシを呼びかけた声に応える時、新選組副長土方歳三としてではなく、ただの多摩の歳三の顔で死んでいく事も、つまりぶっちゃけ義とか節とか薩長の恨みつらみとか、はたまた後に残した希望等に思いを馳せる責任感の強い誠の武士の男の顔ではなく、ただのやんちゃな兄ちゃんの顔で「かっちゃん」に見取られて幸せに死んでいく事も。 全部全部、らしくて、これに結びつけるための89分だったのではないかとすら思えました。 馬鹿ですか?でも、49話を全部台詞が云える位観てきた人間にとっては、そういう風に創られたというのがやっぱり強く残ったんです。 そして、ぶっちゃけ、それがとても嬉しかったんですね。 史実の土方歳三の最期の一日を表現するには間違ってるのかもしれませんが、表現方法には色々問題があったかもしれませんが、でも、ドラマの「新選組!」の最期に一番相応しい終わり方ではあったと思います。 これ以外には在りえないんじゃないかな。 そして、こう死なせることで、山本耕史の土方は完全に終結することが出来ると、三谷さんは想ったんじゃないかな。 てゆーか、三谷さんの「山本耕史から土方歳三をきちんと降ろしてあげたかった」という気持ちを、とても強く強く感じました。 山本耕史のためだけに作ってるんじゃないかっていうくらいね。 まぁ、ちょっとこの89分内の耕ちゃん、格好良くつくり過ぎてるぜ、三谷さんよ。あなたもどんだけ山本土方が好きだったんだって思ったよ。もう。 だからあたしは、自分でもびっくりするくらい、今、この先もまた新しい撮影での山本土方を見たい!とは思っていないのです。 勿論、過去の話を望んで観られれば嬉しがると想うけど。しかも小躍りして。でも、もうそれは「思い出の中のトシ」を傍目で見ている感覚にしかならないんじゃないかと思います。 くすぶっていた時代のトシも、鬼の副長に育つまでの壬生浪士組の日々も、勇や仲間達との葛藤の日々も、未だ観たことのない戊辰戦争(鴻之台→宇都宮→会津→仙台、そして榎本と再会し、今回の続編につながるまで)の日々も、全て回想シーンとしてしか受け止められなくなりました。 あたしにとっての大河の日々は、彼らと共に進んでいる気持ちで過しました。その時が止まった以上、今後の回想シーンは全てあたしにとってもオマケの時間です。 もし、今後観たいと望んで叶うならどうする?と聞かれたら、むしろ市村や相馬の様に、大河ドラマをひきづっていないキャストの「残された組」の物語が観たい気分です。 斉藤はもういいかな。 島田ももういいかな。 永倉・・・・もう充分だな。 彼らは「新選組!」の人間だから。「新選組!」シリーズは「新選組!!」で終わったと受け止めた自分にとっては、もう今は特別強くは望まないかな。 以上。 第一印象メモでした。 あ、演出については駄目だし一杯あるよ。正直。 でも、そんな事は、残念だなー程度の話で、拘るには小さいことでしかありません。 PS: 続編に先立ち総集編だけみて「新選組!!」を楽しめた人へ。 「観て良かった」と今想うなら、絶対に49話全部見る事をお勧めします。 総集編だけだったら香取君の近藤勇も耕史君の土方歳三もあたしはちっとも好きにはなってないでしょう。てゆうか、史実新選組好きなあたしですので、「新選組!」すら駄作と決め付けているでしょう。でも、49話全部だとしたら、最も好きな新選組モノと聞かれれば「新選組!」を自信を持って推します。 んじゃなかったら、広瀬さんの風雲録がNo1.かな。 地虫が次点。 あたしは元々近藤も好きなので、司馬先生のは結構はまり度は低いのです。 メモが長くなりました。 しかしジオラマがっしゃーんの大鳥のシーンでは号泣しそうになりますね・・・・・。では。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 4, 2006 05:22:22 PM
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