『プレリュード~二人の皇太子~』上原ありあ著
う~ん・・キャラは良かったんだけど、何か物足りない・・。このシャレードパール文庫を読んだ後、共通に感じる感想です。これってページ数の問題もあるのでしょうか?だいたい普通のBL文庫本の半分位しかページ数がありません。『プレリュード~二人の皇太子~』上原ありあ/藤河るりシャレードパール文庫 2008年5月15日発行マティアス・樹・エアハルトは、アンドラーシュ王国皇太子である父と日本の旧華族出身の母との間に生まれた。ヨーロッパの王家が、アジア人を皇太子妃に迎えるなど前代未聞だったが、皇太子は周囲の反対を押し切って日本から妻を迎えた。今から5年前に母が急病で亡くなり、その後父はアフリカ系フランス人シンガーと恋におちいり、皇太子の地位を捨て国を出てしまった。このロマンスは世界中を賑わせ、樹はそのニュースを留学先のイギリスで聞いたのだった。次期皇太子候補は、樹と国王の末息子であるアルフレート・ルーゼンドルフに絞られ、二人は二週間かけてどちらが皇太子に相応しいか会議にかけられる事となった。アルフレートは、樹の叔父にあたるが・・二歳しか離れておらず、母が元侍女であったため小さい頃から偏見の目に曝されていた。しかし、それは半分異国の血を持つ樹に対しても同じで、二人はそんな境遇のせいか・・幼い頃、兄弟のように育ったのだった。しかし、アルフは唐突に王宮を出てオーストラリアへ留学してしまった・・。裏切られたと思った樹は、高貴な血を引く直系の自分こそが王に相応しい存在だと考え、賢王になるべく必死で学んできた。そして10年後、二人はこのような形で再会したのだった。皇太子が決定するまでの間、二人はマスコミを避けるため古城に隔離されてしまう。格式・伝統・血統に捕らわれ、理想の王になろうと自分を厳しく律し続けてきた樹を、アルフは自由になれと誘う。ずっと秘めていた想いを暴かれた樹はアルフに抱かれ、二人は互いの愛を確認し合った。樹、お前がこの国の王になれアルフレートは、摂政として樹を支えていく決心をする。白い式典用の軍服姿で記者会見に現れた樹・・そこには皇太子の風格と威厳があった。素敵です、マティアス・樹・エアハルト!ああ、それだけに・・話の内容が薄いのが残念でなりません。パール文庫って何でこんなにページ数少ないの???私の満足度★★★☆☆