カテゴリ:社会の底辺から
異動の発表があってから年度末の忙しさに加え
引継の準備やら度重なる歓送迎会やらで帰りがとっても遅くて すっかりご無沙汰してしまいました。 そしてドタバタのなか、今日をもって生活保護業務にサヨナラです。 4月からはいわゆる管理部門で地方行政の裏方を支える仕事に就きます。 この1週間忙しくて家庭訪問にも出掛けることができず、 担当している被保護者の方のほとんどに会うことができなかったため 昨日何人かに電話で挨拶だけしました。 あんなに苦しめられた仕事なのに いざ去ろうとすると少しだけ寂しい気持ちになります。 一番力を入れていた母子家庭の母親は、担当が替わることを本当に残念がってくれました。 仕事とはいえ、人から信用されるというのは嬉しいものです。 人と人との繋がりがどんなに大切なことなのかをいろんな角度から教えられました。 「この電話が最後になっちゃうんですよね」 なんだか男女の別れ話だな、なんて思いながらも僕まで寂しくなってしまいました。 本当はもっともっとあなたと素晴らしい子供達を見守ってあげたかった。 3人の子供達を一生懸命育て上げる母親。 アルバイトで少しでも家計を助ける泣き虫高校生の長男。 小5ながら家事の手伝いをしっかりできる運動音痴の次男。 少し知的障害で今年の春から特殊学級に入る母親の一番の心配ネタの三男。 「僕はずっとずっとあなたたちのケースワーカーでいたかったです。」 本当は電話でそう言いたかったけれど言えませんでした。 4人家族で6畳と4.5畳じゃ手狭だもんね。これから引越し先を探そうとしていた矢先でした。 生活保護の仕事を離れても、きっと僕は彼女達のアパートを探し続けることでしょう。 夏にはまた、子供を連れてカブトムシをプレゼントしに行くつもりです。 特別にメールアドレスを伝えておきました。 パソコンの前では、僕はこれからも現役のケースワーカーです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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