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2006.11.20
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カテゴリ:うつくしいもの


 夜に中津川で待ち合わせだったのでどうせならと昼過ぎに到着してその辺を歩いてみることにしたが、駅に着くと雨だったのでまずは傘を買って観光案内でガイドマップをもらい、大きい荷物はコインロッカーに入れてとりあえず少しだけ歩いて近くの蕎麦屋さんへ入ってみたところこれがなかなか美味しくて感心した。つゆはなんてことはないと思ったが蕎麦の香りも歯ごたえも良い。誉めたら「新蕎麦の時期ですからね」とのこと。たぶん注文してから打つようで、待っている間にさてどうして過そうかと思ってガイドマップを見ながら考えた。古い街並みを見て歩きたいと思っていたが雨の中あてもなく歩き回るのはちょっと気が乗らなかったし、熊谷守一の美術館は月曜で閉館日だし、案外どこといって行く場所が見当たらないのでガイドマップにあった石畳の道を訪ねることにした。中津川は京から江戸へ向かう中山道の宿場町で中津川宿の次が落合宿でその次が美濃の国と木曾の国の間の十曲峠を経て馬籠宿である。この十曲峠辺りに往時の石畳の道が残っているそうでこのあたりを歩いてみようという気になったのである。蕎麦屋のおばさんに尋ねると駅前からバスがあるそうで全部歩いて往復するよりも行くだけ行ってゆっくり帰ってくればいいという気になった。
 駅前に戻ると既にバスは留まっていて運転手さんに「石畳のほうを歩きたいんですけれどどこで降りればいいでしょうか」と尋ねればひとり先に乗っていたおばさんと一緒になって「こんな時間から行くのはお勧め出来ない」と反対された。時間は既に3時過ぎで暗くなるまでは2時間足らずだろうか、自分としては特に闇に不安は感じなかったのだが「昼でも暗いのに、こんな時間から行ってもすぐに真っ暗になって立ち往生するから今日は馬籠を見て帰るのがよい」などと親切に言ってもらう。「今時関所があるでもないし、山賊が出るでもないし」などと軽口を叩くが「熊や猪が出ますよ」などと言われるのでそんなものは自家でも出るんだけどなぁとは思ったが、京都から来たといった手前街からの観光客だと思われていそうなので話が面倒になるから黙っていた。馬籠から中津川まで歩くのはたしかにちょっと時間的に遠い気がしたので「じゃ落合宿見ます」と言って、運転手さんとおばさんにお礼を言って教えてもらったバス停で降りる。
 本当のところ石畳そのものよりも古い街並みのほうに興味があったので落合宿を楽しむつもりで降りてはみたものの中津川のほうに向かってしばらく歩いたがあまり面白そうでもない上に話しかける人も居ないのでやはり気が変って石畳を越えて馬籠まで歩こうかという気になった。ところが旧街道沿いで古い街並みが連なっているという勝手なイメージ通りではなく、割合辺鄙な山の中ですれちがう人も無く、ああこれは地元の人が勧めない訳だと納得した。しばらく歩いて石畳にさしかかる頃にはいよいよ暗くなって来て雨足もやや強くなりスニーカーではつるつる滑ってなんとも厄介なことになって来た。昔ときどき沢歩きをしたからよくわかるのだが草鞋というものは濡れた岩肌にもしっかり食い付いてくれてじつに具合が良いが、靴では滑って歩けない。ここの石畳も峠の急坂で土砂が流出するのを防ぐために石畳にしたとのことで、濡れた石の斜面はやはり靴では歩けなかったのだ。
 面倒なことになったなと思っていたら待ち合わせ時間を早められないかとの連絡がはいったので、これさいわいと石畳をおおかた登り切ったあたりで引き返して落合側へ戻ることにした。落合宿の手前まで戻って旧道が新道を横切るところまで来たらちょうどタイミング良くバスが来たのでこれに乗って中津川へ戻った。
 石畳の道はなかなか美しく、ほうの木やひのきの落ち葉が沢山落ちていた。古い街並みというようなものはあまり見れなかったが、路傍の石佛にはいいものがあった。
 
 写真は雨の中濡れるのを気にしながら傘を差して撮ってはみたがやはり暗過ぎてぶれてしまったけれど石畳の道の風情がちょっとわかるかなと思って載せておきます。このあたりは往時の雰囲気が残っていそうな気がします。せっかくカメラを持って出掛けたがほとんど写さなかったのです。





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Last updated  2006.12.05 00:46:55
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