カテゴリ:やきもの仕事
これは2004年頃にたくさん作った藁灰釉の小皿です。もともとはデルフト的な白無地で仕上げるつもりでいたのですが何度テストして見てもこの釉薬がどうにも調子が出ないので藁灰釉にして窯に入れたものです。 出来上がってきたものは釉の厚くたまったところの青く発色した調子も上々でぼくを歓こばせ、自分自身でも珍しくなかなか満足のゆく結果を得たと思っていて気に入っているのですが、その後ありとあらゆる展示の機会に持って行ってたくさんの人に見て頂いているのですが1枚たりと売れた例がないのです。 ぼくの生れ育った環境では小皿も日々いろいろと使うのですが、実際にやきものを作り買って頂く立場からの印象ではどういうわけか小皿というのはあんがい売れないもので(自分の値付けが割高感があるのかも知れないが)、だから仕方がないといえば仕方がないのですがなかでもこの小皿の人気のなさは特別な感じがします。ぼく自身は普段使いのものはがっちりと分厚く出来たものが好きなのですがそういえば最近は口辺も薄造りで仕上げたものが流行りのようでこういう口作りをぐっと押さえた分厚なものは人気はないですね。 先日の陶器まつりにもやはり持って行って手に取って見て下さる方は時々あり、そういう時には「働き場所が見つかるといいね」と心の中で想うのですがなかなか御縁が結ばれないでいます。何かの機会に友人達にもらって頂いたもの以外はまだ自家でたくさん積み重ねられている生畑皿山窯の一番不人気商品なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.31 04:28:26
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