カテゴリ:うつくしいもの
まだまだ飽きないで活け花。いつも書いているように活け花のことは少しも知りませんが、こういうものをしつらえる場合には四つというのはなかなか異例ではないかと思います。外国風のフラワーアレンジメントならそういうこともないかも知れませんが日本の花においてはたとえば椿を活けて葉っぱが四枚などということはないのではないかと思います。 これはもともとは禅の思想が造作の否定、すなはち分別の否定にあるからではないでしょうか。ふたつに割り切れないものの象徴として奇数を選んだのではないかと思います。ようするに割り切れたものはただそれだけのもので、割り切ったと思ってもまだ何かが残るというふうなその余韻の中にこそ深さを認めてのことなのです。別の側から言うならばこれは二つに別けようにも別けることが出来ない、そういう人智の分別を許さない真実なものの姿を見たということだとも言えます。 ただし四を避けて三や五の奇数に囚われるというふうなことでは本質的な意味で奇数であるとは言えません。このような奇数はすでに分別の奇数であり、本当は偶数にも奇数にも囚われることない自在心の花こそが真に奇数の花なのです。 りんごはお土産に持ってきて頂いたスターキング、器は自作のスリップウェアです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.20 23:11:57
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