|
テーマ:お勧めの本(7332)
カテゴリ:本・マンガ・ゲームなどお気に入り★
前回に引き続き、『天使のひきだし~美術館に住む天使たち~』(視覚デザイン研究所、1995)より、大天使ラファエルのエピソードをお送りします。
★前回のあらすじ★ 「死んだ方がマシ…」 そんな悲しい声が重なって、同時に天国に届きました。声の主は、男と女のふたり。 女の方は、メディア地方のエクタバナという都市に住む、サラという若い娘さんでした。サラは初夜のベッドの中で男たちに次々としなれ、なんと7回も結婚に失敗していたのです。 (今なら保険金殺人と間違われてしまいそう…^ ^;でもサラが悪いんじゃないんすよ) サラはそのせいで悪魔つきの娘とささやかれ、絶望的な状況に置かれていたのでした。 ★今回はここから★ では男の方はというと、こちらはアッシリア帝国の首都ニネヴェに暮らす、トビトというオジサンでした。 トビトはな~んにも悪いことをしてないのに関わらず、アッシリアの王に背いたとして財産を没収され、おまけにスズメのフンが両目に入って失明するという(ホンマかいな?)、まさに踏んだり蹴ったりの状態だったのです。 失意の底でトビトが思い出したのは、むかしガバエルという人に貸したお金でした。何もかも失ってしまった今となっては、そのお金だけが頼りです。 しかしトビトは目が見えません。そこで、息子のトビアを代わりにお使いに行かせることにしました。 「トビア、トビア」 「何?お父さん」 「すまんがわしの代わりに、メディアに行ってくれんか。そこでガバエルという男に会って、金を受け取ってきてほしいのだ」 お使いといっても、ちょっとそこのスーパーまでという具合にはいきません。メディアは遠いです。しかもトビア少年はガバエルさんなんて見たことも聞いたこともありません。 ちっとも気が進まないトビアに、マイペースの父ちゃんは借用書の半分を見せました。残りの半分はガバエルが持っているので、確実にお金は返してもらえるというワケですね。口約束は昔も今もデンジャラス。 「じゃトビアよ、頼んだぞ」 「う……うん……」 遠くへの旅を考えると、トビアは不安でたまりません。行きたくないよ…とぐずるトビアの前に、旅の若者が現れました。 「どうしたの?なんか浮かない顔してるね」 「あなたは…?」 「越後のちりめん問屋…じゃなかった、気ままなその日暮らしの旅人さ。アザリアというんだ、よろしくな」 「あ、よろしく……ぼくはトビア」 アザリアは気の良い若者のようです。トビアがいきさつを語ると、何といっしょに行こうと言ってくれました。 ここで会ったのも何かの縁、旅は道連れ世は情けです。トビアは喜び勇んで、アザリアと共に出発することにしました。 (次回に続く!) ★大天使とは?★ 天使にはランキングがあり、おおきく上級・中級・下級に分かれています。 アークエンジェル(大天使)は何かお偉方のよーなイメージなのですが、実は下級天使に当たります。 【上級天使】 セラフィム(熾天使:天使の中のナンバー1) 6枚の翼がはえた、顔だけのお姿。ちとコワイ。翼の内訳は、顔覆い用(2枚)、足カバー(2枚)、飛行用(2枚)となっております。一応足があるんですね。 ケルビム(智天使:ナンバー2) セラフィムと同じような姿をしている…らしいのですが、エゼキエルという人が見たケルビムは、すさまじいモノでした。 正面は人の顔、右には獅子の顔、左は牛の顔、後ろには鷲の顔がある4つの翼を持った……って、こんな複雑怪奇な天使、絵にするのもタイヘンだー!! トロウンズ(座天使:ナンバー3) 別名、車輪天使……ごめんなさい、勝手に名付けました。神の玉座を運ぶお役目なので、燃えさかる車輪として描かれることが多いとか。分かりやすいですね♪ 【中級天使】 ドミニオンズ(主天使)・ヴァーチューズ(力天使)・パワーズ(能天使) なぜかとっても影が薄く、絵画に登場してきません。中間管理職ってこんなもの? 【下級天使】 プリンシパリティーズ(権天使)・アークエンジェル(大天使)・エンジェルズ(ふつーの天使。平社員) 大天使といえば、この3人が有名ですね♪ ミカエル(名前の意味:神に似た者) ガブリエル(神のうちにわが力はあり) ラファエル(神は癒す) 次回はこの3大天使の見分け方をご紹介。ではまた~~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本・マンガ・ゲームなどお気に入り★] カテゴリの最新記事
|