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2005年09月07日
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ジャズダンスを習っている友人から、モダンバレエのDVDをお借りしていたので、ラテラルという運動機器で足踏み運動しながら^ ^;さっきまで見ていました。
そのDVDは、「モーリス・ベジャール(バレエ界ではきっと知らない人はいないはず!!というぐらい超有名な振付師)の夕べ」と銘打たれた日本公演の模様を撮影したもので、私のお目当てはそのうちの「ボレロ」という演目でした。
というのも、大学時代に学んだ「演劇学」という講座で見せてもらった「ボレロ」の映像が、タイヘン印象に残っていたからだったのです。そして久しぶりに目にしてみたら…やっぱりホント感動的で、衝撃的でした!


音楽は、ラヴェルの「ボレロ」。こわれたデッキのよーに、おんなじメロディーばかりがしつこいほど演奏される例の曲です。

真っ暗闇の舞台。小太鼓のリズムとオーボエ(かな?)だけがひそやかに沈黙を破り始めます。
踊り手はジョルジュ・ドンという男性(これまたタイヘン有名らしい)。しかし始めは、右手の動きだけがスポットライトに照らされ、暗闇に浮かび上がります。ぶらりと垂れ下がった手がゆっくり半円をえがいて真上にあがり、クッと手首が返されると、今度は手の甲の筋が一本一本張り詰めるほど力をこめて、手をからだの線にそって戻していきます。

次に左手。そして両手。秘めやかな「ボレロ」の幕開けに、手だけが生き物のようにしなります。

スポットライトが男性の全身を映し始めます。赤くまるい舞台に、男性がひとり。舞台の周辺には多くの踊り手が控えてますが、うすい闇になっていてあまり見えません。


ジョルジュ・ドンの両腕が円をかくと、空間にその軌跡が残っては消えていきます。
四肢をめいいっぱい伸ばして虚空をつかみ、ふっと押し出すしぐさで、彼のまわりの空気の濃淡さえ、違ってくるような気がします。
そして、緩-急、緩-緊のみごとなバランス。それは動きの流れだけでなく、彼のからだの中で同時に両立していました。


メロディーはエンドレスに再生されますが、加わる楽器はドンドン増えていきます。それに調子を合わせるように周りにいた踊り手たちがようやく参入します。


一段高い、赤いまるい舞台で踊るジョルジュ=ドンと、舞台を取り囲む踊り手たち。ドンを崇拝しているかのように、あるいは舞踊の神にドンをいけにえとして捧げるかのように、彼らは踊りドンも踊ります。舞台は静かにヒートアップしていきます。


「ボレロ」はいよいよ最終章へ。不協和音がいよいよ高まり、観客の興奮もかきたてられていきます。
息詰まるクライマックスの一瞬、残りの踊り手がみんな加わり、そのうちの半数ぐらいが初めて神聖な赤い舞台に乗り上げます。中心のドンは、狂った炎のように何かを求め続けています。

音楽が頂点に達します。ドンを取り囲む全員がバンザイという風に両手を上げ、からだを反らして……一瞬の後に音楽がいかずちのように轟き落ちると、激情がプッツリ切れて、全員が舞台の中心へひれ伏します。


崩れ落ちるこのラストシーンが大好きで、つい何回も見ちゃいますね~。


機会があればぜひ本物の「ボレロ」を見てみたいものです。
しかし、コレを子どもが見たらきっと笑い転げるだろうな~。ヒゲダンスやハニワ(勝手に命名)など、ユニークな動きも多いんですよね^ ^;






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最終更新日  2005年09月07日 23時11分35秒
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