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カテゴリ:中学受験勉強法
こんにちは、坂本です。 久しぶりの配信となりましたが、お変わりありませんか? 私はというと、もっぱら、小学1~3年生向けの教材の 執筆をコツコツ進めています(半分ほど進みました)。 時期的には、そろそろ夏休みの予定を埋め始めたり、 夏期講習のお知らせが届く時期かと思います。 夏休みの計画を立てる際は、 「集中力が持続するには?」という観点から 1日のスケジュールを考えていくといいですよ。 それでは! 今日のメルマガはこんなテーマでお送りします。 ─────────────────────── ■親子の対話が、子どもを成長させる。 ─────────────────────── さて、 きょうはある保護者のご相談をもとに、 親子の対話について考えていきたいと思います。 先日、中学受験をめざすお母さんから、 こんなご相談をいただきました。 ---(質問ここから)-------- 実は現在困っていることがありまして、子供が学校の勉強がつまらないというのです。 4年生で割り算をやっているのですが、あまりにもまどろっこしくて (またそれが繰り返し宿題に出されるので)辟易してしまっているのです。 算数は少人数制で2つのグループに分かれるのですが、理解度の高い方のグループに 入っていても、そんな調子です。 先生それぞれのやり方もあるでしょうが、ここでやる気をなくさせて欲しくない と言うのが親としての本音です。 できることなら色々な応用問題にもチャレンジさせて欲しいくらいですが、 学校にそのような相談をしてもいいのでしょうか? また子供にはどのように伝えるのがいいのでしょうか? ---ここまで--- 学校で、もっと難しい内容も教えてほしいが、 それを学校に伝えて良いかどうか、子どもにはどう伝えるかというご相談ですね。 もちろん学校側に、1つの意見として伝えるのは悪いことではありません。 そこで先生方も教え方について、考えるきっかけになるからです。 ただ、学校はあくまで集団授業ですから、 あるレベルの生徒を基準に、授業を展開していきます。 そうした、先生側の気持ちも考えた上で伝えるとよいですね。 そして、もう1つ。 子どもにどう伝えるかについて。 これは、短期的な視点ではなく、 長期的な視点で、伝えたいところです。 ここは大事な部分なので、いっしょに考えてみましょう。 シンキングタイムです! <質問> もし仮に、あなたのお子さんが「勉強が先に進んでいる子」だとします。 お子さんがある日、学校の授業がつまらないと言ってきたとき、 あなたなら、お子さんにどう言って聞かせますか? 「○○だから、××すべき」というように理由も含めて、考えてみてください。 ・・・ ・・・ ・・・ あなたなりの意見と理由を考えたら、 この先を読み進めてみてくださいね。 私なら、たとえ授業がつまらないと感じたとしても、 授業は、別の切り口やいろんな角度から見ると、 ちがった面白さを発見できるという話をします。 授業はしっかり聞かせるし、 宿題も期限どおりに提出させることは変わりありません。 これは「皆で学ぶ場」である学校の社会的ルールだからです。 「郷に入っては郷に従う」と言いますが、 その学校に入学してまわりの友達と勉強しているのですから、 みなの勉強を邪魔したり、先生の授業を妨害するような態度や発言は 好ましくありません。 じぶんはすでに知っている内容だからといって、 変な自信をもって、こんなの楽勝だといった態度もよくありません。 そうした制約のもとで、ルールを守りながら、 どれだけのことを学び、吸収できるか。 ここがキモであると私は子供に伝えます。 ■別の視点で、先生の授業を受けてみる 勉強とは、その授業で教えてもらう内容だけではありません。 わり算のやり方、筆算の仕方、 公式の使い方を学ぶことが全てではありません。 先生の教え方1つを取り出してみても、 学べることはたくさんあります。 「先生はこう説明したけど、こういう計算方法もあるよな」 (別の解き方を考えてみる) 「先生が説明する順番を、図にまとめてみよう」 (『ユダヤ式学習法』で紹介している図式化法のように) 「先生はこんな意見を言ったけど、私は違うと思うな、私ならこう言うね」 これはほんの一例ですが、このような考えを頭の中で巡らしながら 授業を受けることだってできるのです。 分かりきっていること、易しいこと、つまらないこと。 そうしたなかなか意味を見いだしにくい所に ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 楽しさ、興味、おもしろさを見いだせるかどうか。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ こうした発想を転換する力が、 お子さんの将来を形づくる、もっと言えば、 社会に出て、認められるかどうかを決めていきます。 ■コピーの取り方1つで、その人が見えてくる。 たとえば、 コピーをとるといった雑用を思い浮かべてみてください。 こうした仕事は、コピー機の操作方法さえ知っていれば すぐにできるようになります。 カンタンで、単純な作業なので、 15分もコピーを取りつづければ、すぐに飽きてきます。 こうした単純労働ばかり続けていると、ほとんどの人は、 仕事に、会社に疑問を持ち始めます。 じぶんがしたかったのはこんな仕事じゃないと腐り始めます。 ですが、ここで見方を変えることができれば、 コピー取り1つでも、面白さを見いだすことだってできるのです。 たとえばですが、 ・どれだけ無駄な動作を減らしてコピーが取れるかを考える ・いかにキレイにコピーができるか工夫する ・どの順序でコピーをすると、あとでまとめるときにラクか そんな自分なりのこだわりを持てれば、 単純なコピー取りという雑用も、ぐんと楽しくなりますよね。 ■親子の対話に「成長のタネ」がある よく、小さな仕事をおろそかにする人間に 大きな仕事は任せられないと言います。 小さな仕事だと馬鹿にするのではなく、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ たとえつまらない仕事であってもそこにおもしろさを見いだせる人。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ そんな人間に育ってほしいと私は考えています。 算数の授業が、たとえ分かりきった内容であっても、 そこにどれだけのものを含ませ、おもしろさを見いだすことができるのか。 発想を切り替え、さまざまな視点から授業を見つめ、 どれだけのことを吸収することができるか。 ここに、子どもを成長させる1つのカギがあるように思います。 いつも何気なく交わしている親子の会話。 じつは、日々の雑談の中にも、 お子さんを成長させる“タネ”がころころ転がっているのかも知れません。 「成長のタネ」をどれだけ私たちが見つけて、拾い上げられるかどうか。 そこに、親としての、存在意義があるのかも知れません。 家庭学習コンサルタント 坂本 七郎 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/05/20 11:55:36 AM
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