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カテゴリ:本・映画など
この本は、1996年出版なので、もう16年前になります。
散歩ネコは、既に着物暮らしをはじめていて、 出版されて、すぐに読みました。 着物のルール(季節がどうとか)や、 着付けのルール(衣紋の抜き方とか)や、 そんな話はまるでないです。 着物初心者の著者が、 着物を買ったり、着たり、お出掛けしたり、 そんな時々に感じたことを正直に書いたものです。 ルールについては、沢山の本が出ているので、 どうぞそちらを見てね、とも書いてあります。
今回は読み直しですが、 当時も今も、書いてあることに、ほぼ100%同感です。 特に、外人が着物を喜ぶとは限らない、というところは、 全くその通り! と大共感。 散歩ネコ20代の頃、個人レッスンで英語を習っていた時、 ある日、着物で行ったことがあります。 彼(白人系の英国人、20代)は、とても喜んでくれて、 「ビューティフル! ワンダフル!」を連発してくれ、 やっぱり、外人には着物だな、喜んでくれてよかった、 なんて思っていました。 褒め言葉が一段落すると、彼がまず言ったのは、 「ところで、ベルトの前には、何か板でも入っているの? 不自然に平らだけど?」 って、言ったんです~ 彼の言うには、帯の前部分が、 あまりにも平らで真っ直ぐで、硬そうなので、 鎧のような、コルセットのようなものをつけているのか、 苦しくないのか、息はできるのか、振り向いたりできるのか、 ということでした。 そんな質問の連続でした 一応、大人のマナーで、最初は褒めてはくれたけど、 本心では、「着物って、変な服だなあ」、 と思っているんだな~、と感じました。 織りだの、染めだの、興味ないんですよね~。 外人ですから。 「場合によりますが、 きちんとしたい時は、帯板というものをします。 習慣になっているので、苦しいとは思わないけど、 慣れない人は、苦しいかも知れませんね」 というようなことを、片言の英語で伝えました。 林真理子さんも、本の中で、 外人は褒めてくれるけど、 一通り褒めてくれた後には、 「どうして背中にクッションを背負っているのか、 そのクッションは、なんのためにあるのか」 という質問ばかりだそうです。 こんな質問をされるのは、 自分だけじゃないんだと知って、安心しました。 散歩ネコの着付けが不自然だとか、綺麗じゃないとか、 だから、妙なところが目立ったのかと、 その後もずっと悩んでいました。 彼に聞いたところで、わかんないでしょうしね。 その時、散歩ネコの帯は、 お太鼓じゃなくて、半幅の文庫アレンジだったから、 外人から見たら、普通にリボン結びに見えたと思います。 お太鼓だったら、クッションの質問を受けたでしょうね。 どうやって答えればよかったんでしょうか。 そんな経験から、着物や帯の選び方が、ちょっと変わりました。 所謂、いい着物、いい帯も好きです。 大島とか、結城とか、上布とか。 でも、素材がどうとか、歴史がどうとかに拘っていると、 着物の楽しみも、半減だな、と気づいたわけです。 雨の日には、水玉の着物に、傘の柄の帯をしたり、 美術館に行く日は、ネコが名画鑑賞している帯にしたり、 そういう遊び心で、 着物に詳しくない人でも、 わぁ、着物って、楽しいんだな、こうして遊べるんだな、 と感じてもらえるように、と思ってます。 それをキッカケに、「自分も、着てみようかな」 と思ってくれれば、なお嬉しい わかりやすく言うと、 外人さんや、小学生が見ても、楽しいと思えるものを、 と思ってます。 高価な着物は、他の方にお任せしま~す お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019.07.15 13:40:45
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