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カテゴリ:旅
「恋人に会うように待っていたよ」
3時間も立位をとるはたいへんなはずだ。 彼は、パートナーといっしょに、 信濃川の枝分かれした堤防沿いの窪地の家から、 特注の車いすで、県庁所在地の福祉会館まで わたしの話を聞くために、長い時間かけてかけつけてくれた。 講演のラストに、つい長渕の歌を口ずさんでしまったよ。 15年ぶりに訪れた新潟の街。 髪の白くなった旧知の仲間たちは 「あなたは15年前と変わらないねえ。元気だねえ」 とうれしいことを言ってくれる。 車いすの彼と出会ったのは、 1979年の54義務制、障害児の全員入学の年の 学部の講演会のときだから、30年以上も前のことだ。 だから、人生の半分以上のつきあいとなるのだが、 直接会って、話したことは、片手で足りるくらいの回数だ。 あとは、言語障害のたいへんきびしい彼との電話や パートナーに口実入力してもらってするメールとのやりとりがすべてなんだけど、 それでも、いつもそばにいるような気になるのは、 なんなんだろね。 障害者自立支援法は、トイレすることさえ他人のサポートを必要とする 彼の日常生活に重くのしかかる。 福祉の利用料が払えない。 トイレすること、ご飯を食べること、外出すること、、、、 それらはすべて「応益」負担だ、自己責任だ、 という世界でこの国しかない言語道断の悪法が4月からはじまった。 しかし、彼は言う。 「学ぶこと、知は力だなあ・・」 「全障研はそういう場だ」 「あんたは、自分が生きてこれたブレーンの一人だ」 「あなたに会えてよかった・・・」 おれもそうおもうよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月22日 00時55分00秒
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