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2023.02.08
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カテゴリ:介護
特養や老健も含めて一般的な事項
実際に見学に行って 選んで 感じたこと
批判が目的ではない 改善を喚起したい(辛口御免)


3 食事介助が雑な(職員のいる)施設

これは 見学時には まずわからない

話かけもせず スプーンを次々と 入所者の口に運び 
早く終わらせようとする
入所者も職員の反感を買いたくないので 次々と丸呑みする 
このような場面は 本当に多い

高齢者は 活動量が少ないので 食事量は減りがちで 低栄養の状態になりやすい
そうなれば 点滴や 場合によっては 入院しなければならない 
食事量はかなり重要

そして 自ら食べることができなくなれば ほぼ 介護施設から病院に移される
その先は ほぼ 胃ろう(胃に穴を開けてチューブから栄養を入れる)となる
(その時から 食事の楽しみは ほぼ永遠に 失われる)
つまり 食事介助が必要な時点で すでに その境界線の近くにいる ということ

食事をしようという意欲を 起こさせることで(思い出させることで)
その境界線を 遠ざけることはできる 
そのためには 生きることが楽しい と思い出させるしかない

食事は 1日の ほぼ唯一の行事で 入所者は 楽しみにしている
機械的に対処されるなら 楽しいはずがない(しかも抵抗できない)

職員の言い分も解る
入所者は 気が散ると食事をやめてしまう 一気に食べさせたい
何人も介助しなければならない 忙しい 等

もちろん 施設全体の体制の問題だが こと食事介助に関しては 
個人の考え方や 感情が 最も あからさまに出る場面
笑顔 話しかけ ゆっくり 丁寧等は マニュアルではなく 
心の作業と思い出してほしい
(職員同士だけの話も 入所者に疎外感しか与えない)

入所者との意思疎通を 大切にしなかったり 放棄するならば 全てがダメになってゆく
それを理解していない 目を向けていない 施設が意外と多い

職員が孤立(一人で判断しなければならない 相談できない)している場面では 特に顕著
食事だけでなく 全ての介助に言えるが 特に一人で行う介助で起こりやすい

国の仕組みによる構造的な問題という側面もあるので
自分は 極力 食事介助に通った


4 認知棟がある施設

認知症というが 症状は様々 しかも 日によって 症状の程度も変わる

認知症という考え方(括り方)もおかしい
記憶力が衰え 見えたものと記憶を結びつけるのに 
時間がかかったり できなかったりする ことでしかない

つまり わからない人 になったのではない

これを理解していない または考慮に値しないと考えている「医者」は 本当に多いし 
そう明言して憚らない医者も何人かいた(驚いた)

話しかけることで 認知機能が向上することもあるのに 
その努力を放棄している施設は 残念ながら多い

どうせ わからないのだから リハビリも「話しかけ」もしない 
別棟に押し込める 放置する
これは ネグレクト でしかない 
こんな施設はいくつもある これは見学時にわかる
(先進的なリハビリを標榜する施設が こうだったことに 問題の根深さを感じた)

(村瀬孝生・東田勉著「認知症をつくっているのは誰なのか」
 村瀬氏の「看取りケアの作法」等 一連の著作 三好春樹氏の著作も参考になった)


(つづく)





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Last updated  2023.04.07 21:15:24
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