親は突然倒れます(3)
じいちゃんの闘病記録の続きです。読み飛ばしてください。【2016年12月31日(土)】午前8時30分 A病院から電話。至急、病院へ来てください、と。 午前10時00分 A病院到着長男、里おいくん、ばあちゃんとで、病院に駆けつけました。主治医から、じいちゃんの容態の説明です。「脳の浮腫がひどい、隋液が排出できず頭蓋内にたまり脳圧を上げている、脳出血も一部起こしているので、緊急に開頭手術を行なう必要があります。」とのことです。説明書やレントゲン画像などで詳しい説明を受けました。じいちゃんの病名は、小脳梗塞・出血、水頭症必要な手術は、2種類1)減圧術「手術では、髪を剃って大きく皮膚を切開し、骨を外し、脳を覆っている硬膜を切開し、必要に応じて内減圧を行います。圧を逃がすため、人口硬膜を使い硬膜を縫合糸、骨を外したまま皮膚を縫合糸ます。」2)脳室ドレナージ「過剰に貯留した脳脊髄液を排液するために、脳室内にチューブを留置して、頭蓋内圧を下げます。頭髪の一部を剃って皮膚を5センチ程度切開し、骨に直径1.5センチ程度の穴をあけ、そこから硬膜の一部を切開し、脳実室を通過して脳室内にチューブを留置します。」「急速に水頭症が進行する場合は、手術以外の処置だけでは意識障害が起こり、呼吸停止により死亡する可能性があります。」 もうお願いするしかありません。同意書においらが署名しました。 大晦日の日に、また、手術スタッフの皆さんが続々と手術室に入っていきます。ありがとうございます。 午前10時30分ごろ ~ 午後2時30分ごろまで、手術。頭蓋骨の一部を切り抜き脳圧を下げ、脳圧を上げている隋液を排出するために脳にドレーンを装着する手術です。 手術のあいだ、里おいくんは長男と一緒に、病院付近を散歩して、昼食を食べてきました。長男によると、里おいくんも、じいちゃんのことをだいぶ心配していた、とのこと。無理もありません、元気だったじいちゃんが倒れて、意識もない状態になっていますから。 まだまだ時間がかかりそうなので、男から里おいくんに本のプレゼント。待合室で二人で読んでいました。 手術が終わり、じいちゃん、手術室から集中治療室に移りました。じいちゃんは、麻酔がずっと効いており、目を閉じたままです。 しばらく付き添っていましたが、この病院は完全看護の病院なので、付き添いは不要とのことなので、夕方に実家に全員もどりました。 さて、この病院には、12月は、12月30日未明から大晦日までの2日間の入院ですが、検査と手術をしっかりとしていただきました。 診療明細書でどんな検査と手術、そして診療報酬点数などを確認できます。経皮的脳血栓回収術 114,571点減圧開頭術(その他の場合) 49,703点麻酔料 30,821点などなどで、合計207,896点 ということは、2日間の入院で200万円以上の医療費がかかったことになります。 ただ、じいちゃんは84歳ですので、後期高齢者医療制度の対象になり、しかも、高額療養費の対象となるので窓口負担分は、44,400円でした。 保険のありがたさを感じました。ただ、高齢者が増えると、じいちゃんのように倒れる人の絶対数も増えて、後期高齢者医療費も増えます。 後期高齢者医療費には、税金のほか、大手の健康保険組合が高齢者医療にかなりの金額を拠出しています。 この負担金がどんどん増えていき、それに耐えられないということで、健康保険組合が解散の恐れがある、という報道もされています。 持続可能な医療制度を含めた社会保障制度、ますます制度設計が難しくなるなぁ、と思った次第です。親は突然倒れます(1)親は突然倒れます(2)