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テーマ:お勧めの本(7406)
カテゴリ:読書
アタック25のファンだった私は児玉清さんの訃報を聞いて残念でした。 この本は2005年に刊行され2008年に文庫本になりました。 亡くなられてからこの本が増刷され気になって読んでみました。 この本は主に売れない頃の映画俳優時代が書かれていて、プライベートの事、娘さんの事など、これを読むと児玉清さんの事をいろいろ知る事が出来ました。 最初の俳優になったきっかけを書いた「母とパンツ」はとても面白く、お母様に導かれて思わぬ事から俳優の道に進まれたのだなと思いました。 映画の裏話、監督さんや俳優さんの話も興味深かったです。 亡くなられてから趣味の切り絵が紹介されて素敵だと思いましたが、そのきっかけについても書かれていて実は少女趣味があって奇麗な物に憧れがあったのに恥ずかしくて封印していたのも意外でした。 若くして逝かれた娘さんについてを読んでいると、いかに家族を大事にしていたか残念で悔いが残っているのかが伝わってきました。 家族を亡くした喪失感がずっと残っているのは、医療に対する不信感があったせいもあるのだなと思いました。 ずっといきつけのクリニックに通っていて、物がうまく飲み込めずつかえているような気がすると言っていたのに、胃カメラを飲まそうとしなかったり、肛門にステントを入れるのに説明と実際とが違っていたり、不信感がつのっていたのだと思いました。 他の病院に相談するのに持って行った貴重なフィルムのデータを返してもらえずに焼かれてしまったのはひどい話だと思いました。 娘さんの事があったので児玉さんも病気の発見が遅れてしまったのかなと思いました。 娘さんも児玉さんももっと早く胃カメラの検査をしていればと思っていた事が気になりました。 児玉さんのような素敵な方がスターになれなかったのは不思議な感じがしますが、負ける悔しさを爆発させず、美しく負ける事を心がけていた事もこの本で知りました。 ただ負けるのではなくきれいに美しく負ける事、素敵な考えだと思いました。 自伝的な本を読むとその人の生き方、性格を知る事が出来、より関心が深まります。 私はガンの体験について知るのが怖いし気持ちが沈むという思いもあるのですが、その人の生き方について知りたいという気持ちもあります。 自分は手術後5年を無事過ごす事が出来ましたが、まだこれから何があるかわかりません。 これからの生き方について考えていく上で、これからもガン体験記を読んでいきたいと思います。 さっそくですが、鳥越俊太郎さんの「がん患者」を読み始めました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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