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テーマ:お勧めの本(7406)
カテゴリ:読書
こちらは歌人河野裕子・永田和宏夫妻の和歌とエッセイの本です。 昨年、河野裕子さんが乳癌で64歳の生涯を閉じてから、よく新聞やテレビで報道されました。 私はそれまでは河野裕子さんの事を知りませんでした。 今年の夏に闘病の様子がテレビで流れ、どんな人かどんな和歌を作ったのかもっと知りたくなり、この本を見つけました。 こちらの本を読むと、生まれてから二人が出会い、どんな和歌を作っていたかが年表と共によくわかりました。 二人で和歌を作りお互いに相手の事を詠うなんて素敵だなあと思いました。 和歌の中に直接は言いにくいけれどお互いを愛し思いやる気持ちが良く表現されていると思います。 本の題名にもなっている和歌、やはり一番印象深く心に残ります。
たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか
そして最後の日まで歌を作り続けたのはすごいと思いました。最期は家族が見守る中自宅で過ごしました。この本は闘病記でもあるのです。 最期の一首は、苦しさとご主人を想う心が良く表現されていると思います。
手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が
この本ではいろいろな和歌が紹介されていますが、その時どのような背景のなかでどのような暮らしの中で生まれたのかがわかるとより分かりやすく楽しめるものです。 難しい表現、漢字を使った和歌もありなかなか和歌も奥が深いものだと思います。 こんなふうに自分の気持ちが和歌に出来たらいいなと思います。 自分で読むのはなかなか出来ませんが、私は中高生の頃結構短歌が好きで有名なものはよく読んでいました。 いつかは自分で短歌を読んで書で書きたいものです。 又やりたい事が増えてしまいました。 8年後に再発して2年しかもたないなんて、乳がんは怖いなあと思いました。 7年無事クリアーしてもう大丈夫だと思っていた矢先だったそうで、やはり油断せずに経過を見る事は大事だと思いました。
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