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テーマ:お勧めの本(7406)
カテゴリ:読書
この本は、昨年の暮れに発行され、今年の初めに買っていたのですが先に読みたい本があったので後回しになってしまいました。 何で思い出したかというとKEIKOさんがくも膜下出血で倒れたと聞いたからです。 この本は奥さんが仕事中にくも膜下出血で倒れられてから亡くなられるまでの十日間の記録です。 世界中を回って写真を撮りレポートしている人だけにこの記録はとても臨場感があり、読んでいる方も悲しくなってしまいます。 最初の驚きから死を受け入れていくまでの心情の変化がよくわかりました。 その日の朝まで元気だった人が急に倒れて救急車で運ばれたら、動揺してなかなか現状が飲み込めないと思います。 筆者は世界の悲惨な光景を見続けている人ですが、最愛の奥さんの突然の病気については冷静に対処できなかったようです。 その気持ちと行動をリアルに表現しています。 各章の最初には著者が世界で取材したことについての記録が書かれ、その日の著者の行動が書かれ、病院のカルテで終わっています。 十日間残念ながら奥さまは意識が戻りませんでした。 脳死が進んでいく経過がとても詳しく書かれています。 そしてずっと病院に寝泊まりしている著者が精神的にも肉体的にも疲れている事がよくわかりました。 この本を読むと、お見舞いの仕方についても考えた方がいいなと感じます。 著者はずっと幼なじみのKさんを自分のスケートボードを使っての事故で亡くした事を悔み続けているようです。 罪を背負って日本では働けなかったと告白しています。 著者はとても責任感が強く優しい人なんだなと思いました。 奥さんを亡くしてから三年間は立ち上がれなかったようですが、やっと多くの人に助けられてこの本を書こうという気持ちになったようです。 奥さまが41歳で亡くなられ、娘さんも小学校6年生だったのは、大変だった事と思います。 今はその苦難を乗り越えて、人の痛みを理解できるようになって頑張っているようで安心しました。 苦しみをかかえるすべての人の上に、今日も静かで、穏やかな夜が訪れますように。 の言葉が言えるのは自分も苦しんだのに素敵だなあと思いました。 この本は悲しい話ですが、実話だけにとても感動的です。 今年は震災で同じような気持ちの人がたくさんいると思いますが、何とか立ち直れればいいと願っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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