1858002 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

いしけいからの穏やかな日常と伝えたい思い

いしけいからの穏やかな日常と伝えたい思い

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
November 2, 2012
XML
テーマ:お勧めの本(7407)
カテゴリ:読書

以前文庫本になってから読んでみようと買っておいたのを思いだし読んでみました。

森絵都さんの作品は初めて読みました。

森絵都さんの日経新聞のエッセイを読んでから、その文章力、表現のうまさが気にいって是非読んでみようと思ったのです。

こちらは2006年に直木賞を受賞した作品です。そして文春文庫の2010年の秋の100冊フェアに選ばれていました。

6つの物語から出来ているのですが、6つとも違う雰囲気の書き方で意外な結末もありそれぞれ楽しめました。

それぞれの登場人物の置かれた状況がとても詳しくわかりやすく書かれていて、迷いをどのように解決したかの結末も納得がいくもので読後もすっきりとした気持ちになれました。

最近小説はあまり読んでいませんが、やはり直木賞をとった作品は素晴らしいと思いました。

どれもそれぞれ面白く感動的でしたが、なかでも表題の「風に舞いあがるビニールシート」が一番心に残りました。 

表題の「風に舞いあがるビニールシート」は恋愛とアフガンの難民問題についての主人公の理佳の心理描写がとても上手いと思いました。

「難民キャンプでは、人の命や尊厳やささやかな幸福がビニールシートのように軽々と吹き飛ばされる」とは実に上手い例え方だと思いました。

夫婦関係と相手の男性の仕事の難民問題との葛藤もそれぞれの心情がとても詳しく書かれていてここまでお互いの心をさらけ出せている話はないのではと思いました。

男女の考え方の違い、家庭を大事にするか、仕事をとるか、ここまで極端でなくても何とか自分のいい方に綱引きのように自分の陣地に引っ張ろうとする事は実際にもあるなと思いました。

主人公の理佳も元夫のエドが難民活動の途中で殉死したことにより気持ちが変わっていく心の変化もすごく上手く表現されていると思いました。

いろいろ考えさせられましたが、読み応えがあり読んで良かったと思いました。

読書の秋、なかなか本を読む時間が作れませんが、子供の頃から本が好きだった私は何とか時間を作って読んでいます。

この本は読んでいてやめられなくなりついつい寝るのが遅くなるほどでした。

何を読もうか考えていたらこの本はお勧めです。

 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  November 2, 2012 04:07:14 PM
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X