カテゴリ:映画
映画。映画。映画。 いや、まあ最近の土日の過ごし方がこれで埋まっているということです。。 金曜の夜も埋まってたかな? 京都みなみ会館(以下RCS)で特集上映されている「成瀬巳喜男(なるせみきお)の世界」。戦前・戦中・戦後と活躍した日本映画界の大御所。小津安二郎や黒澤明、溝口健二なんかと一緒に名前がよく出てきます。去年が生誕100周年ということで東京では春頃から色々やっていたようですね。フィルムセンターとか色々な施設が東京にはたくさんあるのが羨ましい。(映画に限らず) なにやら知った風に書いてますが見たの初めてです・・・。(映画好きというからにはこうした人の作品も全部知っとかなきゃだめだよね・・・。すいません。) 金曜の夜は会社をちょっと早めに出て同志社大学へ。。 「君と別れて」、「夜ごとの夢」 ともに1933年のサイレント映画。古~い。しかもピアノ伴奏付き。初めなんでピアノ?とか思ってました。演奏会とセットなのか?よく考えたら「サイレント」映画なんですね。映像に何らかの音が要るのです。今回ピアノを弾いてくださったのは無声映画伴奏者の柳下美恵さん。主に東京で活動されていますが、今回RCSのお茶目?な館長の依頼ではるばる来てくださったそうな。”無声映画伴奏者”・・・なるほどそういう職業もあるんですね・・・。 同志社大学に入るのも実は初めて。ああ、久しぶりの大学ー♪とか思って入ってみると、なんかみんな若いなー。なんか雰囲気違うなあ・・・。初めての土地とはいえ、既にギャップを感じ始めている自分が悲しい・・・。そう思いつつ構内を徘徊。だって似たような名前の「~館」という建物があちこちにあってどこが目的地か分からなかったんだもの。(結局道路はさんで反対側だった) 寒梅館ハーディホール到着。(きれいな建物だなあ。。さすが私立は違うなあ。うちとは大違いだ・・)とかまたあれこれ考えながらホールの中へ。RCS会員証がここでも使えた。だいぶ得してる気がする。観客は中年の方々が中心。やっぱり古いもんね。。あとは”映画にはまってます”オーラを強烈に放っているベレー帽かぶった学生や無造作に髭を生やしてどこか暗い喫茶店で演劇論を戦わせてそうな20代後半位の青年が少々。多分自分も変なんだろうなと思いつつもあまり気にしないことにして上映を待つ。
柳下美恵さんのゲストトーク入れてしめて3時間くらい。映画の感想は、、、素晴らしい。。。 いかにも古い日本映画、という趣だし、筋も典型的だけど(そりゃあこの人たちが作り出したんだから当たり前か)スクリーンでじっくり見ると本当に良い。いろんな人間模様が鮮やかに描き出されていて、映画を見れば人生が勉強できるなんてよく言うけどその意味がわかった気がした。サイレントだから技術的に映画で伝えられることに限界があるんじゃないの、と少し思ってたけど、むしろ逆。今の方が技巧は凝ってても必ずしもメッセージが豊富とはならない。今の映画見なくても昔の映画見てればそれで済むんじゃないかとさえちょっと思った。こうした古い映画も今ではDVDで見れるのでもちろん見てもらいたいけど、多分テレビ画面ではこの感動は味わえないだろうな。これがスクリーンの力。 あとは、、、「君と別れて」に出演した水久保澄子に惚れてしまった。かーわいーいー♪(恥ずかし・・) 成瀬巳喜男の作品は、一般市民の生活を描いたものばかりで黒澤明の「乱」とかと対照的。あと溝口健二のように京都の文化風俗とその絢爛さ奥深さを描いたものともちょっと違う。(溝口作品は1つしか見たことなくて、後は又聞きなのでその辺はご容赦を)
で、今日はみなみ会館で成瀬の「娘・妻・母」と「山の音」を鑑賞。こちらは昨日より新しくてちゃんと音声もあるし、「娘・・・」の方はカラーだったがやっぱり昨日の2作品の方がよかったな。今後有名な「浮雲」もやるのでまた見に行こうっと。 「娘・妻・母」 (1960年) 先週は映画監督を招いてのワークショップに参加してたし、あっという間に休日は過ぎていく・・・。 学生時代にもっと色々手をつけておくんだった。家でまったり、なんてしてる場合じゃなかった。(もともとまったりぐーたら生活がしたくて入ったんですけど・・・。なのでそれはそれでよかったと思う) なんでもっと広く周りが見えなかったのか。こんなに世の中には素晴らしい世界があるのに。目覚めるのがもう少し早かったら。 やりたいことが多すぎて、見たいものが多すぎて、わけわからん。体がいくつあっても足りない。焦りとも不安ともつかない猛烈な感情が全身をかけ巡って一向に収まらない。仕事との関係も含めて今後の自分のあり方をいい加減決めなくてはならない。結局うやむやに流されて、あの時はアクティブだったなあという回想に終わらせてしまうのはどうしても嫌だ。寝ることさえ惜しいこともある。 答えが出ない。
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