藍 vs. P.クリーマー! 対決再び // M.ウィーの前に立ちはだかる壁とは!?
日米のヒロインが再び激突する。宮里藍 vs. ポーラ・クリーマー(米)。国内女子ツアー、NEC軽井沢72ゴルフトーナメントで激闘を演じた時にはクリーマーに軍配があがったが、21日開幕のマスターズGCレディース(兵庫県、マスターズGC)で再び対決し、宮里が雪辱を誓っている。ツアー史上最高賞金1億2,300万円(優勝賞金2,214万円)の同大会は、シーズン終盤とあって、約386万円差で賞金女王争いを演じるランク2位の宮里、トップの不動裕理はもちろんのこと、シード権を争う選手にとっても重要な一戦。そこへ割って入るのが、クリーマーとメジャー優勝経験を持つグレース朴(韓)の米ツアー勢だ。日本ツアー勢にとっては強敵となる米ツアー勢だが、これに悲鳴をあげているようでは高額賞金は獲得できない。特に来季米ツアー参戦を目指す宮里にとっては、ここで勝利し、クリーマーと朴に実力を示したいところ。6年連続賞金女王を狙う不動にもランク首位の座を奪い返されているだけに、ビッグマネーの今大会連覇で再びトップに立ち、初の賞金女王を手繰り寄せたいところだ。M.ウィーの前に立ちはだかる壁とは!?デビュー戦失格の悲劇に見舞われた16歳のミッシェル・ウィー(米)だが、その前途に立ちはだかる様々な壁について、経験者達が振り返っている。ナイキ、ソニーとの年間1,000万ドル(約11億円5千万円)のスポンサー契約を引っさげてプロに転向したウィーと、似たような境遇を味わったのは、97年、全米アマ3連覇の直後にプロになったタイガー・ウッズ(米)だ。タイガーの場合、ナイキとの5年4,000万ドル(約46億円)と言う破格の契約だったが、やはり「一部の人は冷たかったし、あまり話してくれなかった」と振り返る。また、タイガーの1年前に全米女子アマ、全英女子アマ優勝経験のあるケリー・キーニー(米)が、やはりナイキと当時の女子では破格の125万ドル(約1億4千万円)で契約した時にも、物議をかもした。何しろその前年、ナイキはベス・ダニエル(米)、ジュリー・インクスター(米)といった大物選手を含め契約選手の3分の1を切り捨てており、その分がキーニーにまわされたと思われた。「ツアーだけでなく、女性は一般的に嫉妬深いから。私がいいプレーをし始めたら、何ということはなくなったけど、何人かは自分を恨んでいたのは覚えている。ルーキーにはよくあること」と、キーニーは多くを語らないが、かなり辛い思いをしたようだ。だが、ウィーのプロツアーでの実績は、キーニーはもちろん、タイガーのそれをはるかに上回るもの。それだけに「ほどんどメジャーにしか出たことがなかった僕とは違う」(タイガー)という状態なのは確かだが、何しろまだ16歳。嫉妬と羨望の渦巻く女の戦いの中で、ゴルフ以外の試練が待ち受けているのだけは間違いなさそうだ。