先日行った聖天宮の写真です。周りは畑でその中に忽然と存在する黄色い屋根の聖天宮は道路を走るとすぐにに見つかりました。駐車場は無料なので入りやすいです。
寺院内であった方のお話では黄色い瓦は寺院でしか使ってはいけない色なんだそうです。台湾も北と南で違っていてどちらかがこの道教寺院が多く反対側には仏教寺院が多いそうです。
道教というと老子を思い浮かべ、神様は一人だと思っていたのですが、老子は道教の哲学をまとめた人で、道教の神様は日本の神道と同じで「国つくりの神様」を初めたくさんいらっしゃるそうです。こうした寺院に描かれる場合は神様すべて雲に乗っているのでわかりやすいとか。それと龍がたくさん飾られています。屋根の上や天井絨毯、壁まですべて含めると2000体を超えるそうです。
聖天宮本殿入り口
本殿に正対する位置には香木とおみくじがありました。脇の網にはたくさんおみくじが結び付けられていました。
聖天宮おみくじ
回廊も中国的雰囲気。
聖天宮回廊
中国では龍をとても神聖視し特に爪の数でその力を表すそうです。5本爪の龍は皇帝しか使ってはいけないそうで、もし使えばそれは謀反として死罪に処せられたそうです。
聖天宮本殿龍の彫刻柱
本殿の中央に位置する場所には本尊を守護する四神が配置されていました。
聖天宮四神
本尊を祭る建物の天井は渦を巻くようにしつらえてありました。これがなにかの意味を表すそうです。
聖天宮本尊
この建物のいたるところに彫刻があり、日光の陽明門もできた当時はこんな感じを与えたのでしょうね。
聖天宮いたるところに彫刻
左右には鐘楼と太鼓楼があり、陽と陰をあらわすそうです。陽の鐘楼には陽紅緒台という願掛けの場所があって、赤い布に願を書いて奉納するようです。日本の絵馬みたいなものですね。布には鈴が付いていてそれごとかける所に吊るします。このときの書き方がなるほどと思いました。日本では・・出来ますようにとか、してくださいとかお願いの形で書くのですが、こちらでは自分の意思を表し、・・するぞ、とか目標・・達成とか自分の意思を伝える書き方で書くそうです。その方が他力本願、無責任でなくて良いですね。
聖天宮陽紅緒台
この二つの楼から近くに見る建物の屋根がまた面白い。あの細かい作りが眼前に見えます。鳳凰の細かい羽は何で出来ているのか良く見るとどうやらプラスティックのようです。それを細かく丹念に張り合わせて作ってあるようです。もしそうだとすると強い紫外線を浴び続けて劣化しないのかなと気になりました。(追記 入り口で頂いたパンフレットをあとで細かく見たらプラスティックではなくガラスだそうです。それなら半永久的に持ちますね。)
聖天宮鐘楼から見た屋根
それにしてもこれだけの飾りの付いた建物がよく土埃に汚れずに輝いているなと感心します。まだ建ってから20年くらいだそうですからかな。でも建てるのに15年くらいかかっていると言うことですから、大変なものです。なんでも台湾の方が不治の病気に罹り、最後に祈願した道教で奇跡的に治癒し、お礼に建立したとか。しかも当初は台湾に建てようとしたけれどお告げがあって何のゆかりも無いこの地に建立することになったとか。おかげさまで私も身近な台湾旅行が出来ました。中華街にはこういう建物が多いそうですね。