とうとう今日から3月。これから3寒4温が始まって、本格的な春になるのでしょうね。棚のミニバラの芽がだいぶ吹き始めてきました。
誹風柳多留4回目です。
42編には興味を引く句がありませんでしたので、41編です。
「親は爪 子は蠟燭へ火をともし」
私は親子の句が好きなようです。親は倹約しますが子はそんなことをまったく気にせず生活させるということでしょうか。
40編から
「重箱のすみでとどめをいもさされ」
最初は何を言っているのか判らなかったのですが、重箱の中のサトイモは滑りやすいですよね。はしで刺そうとしてもつるつる逃げる。それを隅に追い詰めてやっと刺すことが出来たということでしょうか。
39編では
「海底に足跡のあるいい天気」
夏の海の浅瀬で、裸足で歩いているのでしょうか。海の冷たさが心地よい良い晴れなのでしょうね。三流にこんな句があったのですね。
38編からは
「むか腹のくせに飯より将棋ずき」
怒りやすい人なのに、将棋が好きな人。負けてもう一番と続ける人なんでしょうね。
「女房を物さしにして棚をつり」
これは長屋の木造の部屋に女房の手が届く高さに棚を作るため、そばに立たせているのでしょう。今は台所の食器棚も電動で降りてくるのがあるそうです。どっちがいいかな。
「腹帯をしめると親の気がゆるみ」
嫁に出した娘さんに赤ちゃんが出来るて一安心。昔は子供が生まれないと離縁と言うことがあったようですから、切実な気持ちでしょう。
「エエやっと渋柿を喰ふ八年目」
桃栗3年、柿8年。種を蒔いてやっと稔った柿が渋柿だったけれど、それでもやっと実がついたと喜んでいるのでしょう。
「とけるほど煮こごりに成る面白さ」
最近は自宅で煮こごりを作るお宅は少なくなっているのでしょうね。私の小さな頃は、何かの魚をじっくり煮込むとその汁が冬の翌朝にぷるんぷるんの煮こごりに成っていたことを思い出しました。
37編にいい句が有りました。
「師匠さまこわがるやつは手が上がり」
厳しい先生を怖がる生徒ほどしっかりと言いつけを守って実行するため、上手になるという苦ですね。先生を馬鹿にしていうことを聞かなければいつまでたっても腕は上がりません。職人の世界もまじめな人ほど腕が上がるのでしょう。
「極楽はおさきまっくらなる所」
これはどういう意味なんでしょう。今は極楽でいいけれど、あとが大変だよということでしょうか。気を引き締めて・・。
「大笑ひ狸の穴に手を合わせ」
深刻な句が続きましたので、笑わせる句も。崖などに穴があると何かの祠のような気がします。中には注連縄や鳥居が飾ってあることもあります。それに似た穴を見つけたのでしょう。手を合わせていたら、それは狸の穴だよと地元の人にでも言われたのでしょうか。
明日は36~34編からご紹介します。
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最終更新日
2017.03.01 18:59:45
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