ゴルフ小説スキユキP2
ゴルフ小説スキユキP2清水 明5.再出発「丸抱えよ。お金。一文無しって訳じゃないけど、ツアーに出られないの。マンデーに主催者推薦、とにかくツアーに出なければ問題外なのよ。キャディーをしたわ。コースマネジメントは練習ラウンド中から二人で議論してスキユキが決める。その決めた事をラウンドで守らせるのが私の仕事。予選は何とか通るようになったわ。辛抱と多少の幸運が上位に行かせてくれる。焦れて勝負に出がちなのよ。そのスキユキを抑える。それが私の役割。まあ、順調よね。派手さはないけど順調。スキユキのゴルフがそんなゴルフなのよ。パホーマンスをするから失敗する。7割の確率がなければ勝負に出たりしない。例えば、パー5で2オン狙いはプロには当然と思われているけど、狙えない時・狙ってはいけない時があるのよ。リスクよね。それをスキユキは決まったように狙っていた。そうして、失敗。2オンにはイーグルもあるけど、パーどころかボギーもあるの。3オンでバーディーを狙う。悪くてもパー。普通でパー。賞金は格好には貰えない。アンダーパーが全てよね。成績。プレーヤーに全ての責任がある。審査員が居て点数付ける競技じゃないの。分かり切っていることが分かっていなかったのがスキユキよ。そのスキユキの考えをマネージメントしたの。賞金ランク。それが課題。」