沖縄に行ってきました 3 素朴な疑問
沖縄?のその3 です。 まったく素朴な疑問なのですが、なぜ台湾のように工業生産が活発でないのでしょうか? 関東に対する東北の工業生産をアーだコーだと言うように、少々強引な疑問であるのは分かっています。 でも、素朴であるがゆえの疑問だから、なんデだろ~♪ となります。 そこで、恩納村在住の九州出身の知人に訊いてみました。 彼の見解では、最初のキーワードは「琉球王朝」です。 琉球王朝は、少数の支配階級と大多数の農奴で構成されていたそうです。琉球王朝時代に支配者階級になった家系は、中国からの渡来をルーツに持つそうです。シンガポールの指導者層が、華僑の人達が主流であるのに似ています。 現在の大多数の指導者層も、琉球王朝時代からの支配階級に多くはルーツを持つそうです。 その指導者層のメンタリティーは、「村社会」ということです。 指導者層のキャパシティとして、沖縄の産業規模がほどほど満足できる程度だという現実。この、沖縄村の平和な住人で居られる安心感がカタチになったのが、今の沖縄の現状でないかという分析です。 私が当然としている、「発展・向上・変化」の発想と沖縄文化とのギャップ差が、私の疑問の根本だということなんでしょう。 そこで、沖縄自身はどうありたいのか・・・・・県民の総意になると、これまた複雑な流れがあるようです。 彼が言うには、沖縄の新聞は2紙あって、どれもが「赤旗」レベルだといいます。マスコミの全体の論調が、 「親中国」=「反日本」 とのことです。 単純に「反日」で飯を喰っているレベルのマスコミかというと、それだけでなく、指導者層のメンタリティーも影響しているそうです。懐かしき中国大陸・・・というノスタルジィ。現実の中国は昔の中国ではないと考えるのですが、心情的に親中国ということなんでしょう。 マスコミの論調が反日だから、沖縄の教育も反日的な色彩であっても不思議ではありません。マスコミと教育が偏った色彩なら、ドップリ浸っている状態です。沖縄県民の総意と言っても、判断や選択の材料が、意図的に少ない状態になっているようです。 反〇〇という精神態度を採用すると、無自覚に寛容性と柔軟性が精神から欠乏すると彼は言います。面白い分析です。 反〇〇というベクトルは、どうやら保守のベクトルになるのでしょう。懐かしき琉球王朝への精神的回帰。少し納得できたような感じです。 戦争の激戦地になったから。 アメリカ支配が長かったから。 大きな米軍基地があるから。 補助金の付け方に偏りがあるから。 これらが、現状の沖縄を論じると、分かりやすい記号として出てきます。 問題は、現在の枠組みから自由になった発想で、沖縄を将来どうしたい。どう位置づけにしたいのかというビジョンが、ハッキリしていないところにあるのかもしれません。 ただ、「内地から来た人間に言われたくない」という根深い感情があるそうです。 沖縄でなくても、よそ者に好き勝手に言われるのは、感情的には気分が悪いものです。 よそ者が、台湾と沖縄を単純に比較することも、充分気分が悪い質問なのでしょう。