五月の連休あたりの朝 ある特集があった。ボクシングの元東洋ミドル級チャンピオンが自分のジムをオープンした。その時使われてた写真に目が留まった。ある人のブログの表紙に使われてる写真だった。気になって注目したが残念ながら途中からだから全体像が判らなかった。それからでも分かったのは、最後の最後まで非常になりきれなかったボクサー、昔流行ったアリスの「チャンピオン」のモデルになった人物、夢だったボクシングジムが持てるようになったころ喉頭ガンの告知をされ手術の必要があった。声が出なきゃコーチが出来ないから手術をしないで放射線と薬の治療を決めた。その治療で大変な苦痛を戦ってる。差し込まれる昔のアフロへアの写真のいいがと現在の方がいい顔してた。興味がわいた。先程のブログの人にその報告をしたところこの本を紹介された。早速、楽天ブックスで「一瞬の夏」上・下 その写真が表紙の写真集「カシアス」の3冊を注文。届いてさっそく読み始めた。通勤の途中の読書だからなかなかはかどらない。途中からだんだん文中に入り込んでしまって下巻になるとどんどん読み進んだ。 作者が挫折中に飲み歩いてる時飲み友達から「カシアス内藤」が4年ぶりにカムバック戦がある事を聞く。にわかに信じられなかった作者だが、作者と「カシアス内藤」は奪われたタイトルを韓国に奪い返しに行っていた5年前の夏のことが蘇ってきた。その試合は惨憺たる結果で「カシアス内藤」のボクシング生命は絶たれた、なにより彼が情熱を失っていたようだった。その「カシアス内藤」がカムバックする。そこから話は始まる。山手 再会 下北 ジム エディ・タウンゼント モハメド・アリのカムバック ラスベガス スパーリング テクニック 優しさ 弱さ 大戸健 試合 ノックアウト 興業 チャンピオンに挑戦 マッチメイク 交渉 困難また困難 キャンプ 試合決定 契約 試合延びる 柳引退 対戦相手変わる お金 気持ち切れる ディスコの仕事 体調不良 絆切れかかる グレイハウンドの犬 韓国へ 試合 2ラウンド ノックアウト・・・
すべて作者の目を通してみた事で構成されているノンフィフションだそうです。
流されやすいカシアス内藤が5年のブランク 年齢のリミットを乗り越え自分に折り合いをつけようとしている。そんな内藤とエディさんと作者で同じ夢をかなえようとしてまるで選んでるかのように次々と立ちふさがってくる困難を切り抜けていく。夢がかなう寸前 なかなか王者決定戦の日程が延び延びになって、お金のため生活のため気持ちが続かなくなり集中力か切れがちになる。夢に対してまとまってたみんなの気持ちが崩れてくる。そのあたりから試合まで息が詰まる緊張感と哀しさで辛かった。最後の再会の章で救われる気がした。いい本でした。昔を思い出して自分もいまからでも何か始めようと密かに思ったりしちゃいました(^^ゞ
今度次男連れて
E&Jカシアスボクシングジム覗いてみようかな(^^♪
一瞬の夏 カシアス