Kｊ's　eLife

あらゆる術を駆使して政敵を叩き潰す恐さと、弱い者への優しい眼。作者がインタビューを元に年月をかけ人間野中広務に迫る。生まれから学生時代、国鉄職員、町議、県議、国政に登りつめ、影の総理と呼ばれるようになり、終には権力の座から落ちてしまう。登場するのは野中だけではなく田中角栄・竹下登・池田大作･･･また自民党・公明党・社会党･･･政治の裏の部分が単に週刊誌のネタではなく実際どう動いていたかが良くわかる。こんなことまで書いていいの？と心配してしまうほどだ。
小沢一郎に共感していたせいもあり野中には悪いイメージの方が強かった。読み終わって、悪い部分は確かにあるが意外な部分すばらしい部分もあると認識が変わった。人の上に立つことが出来るのはそれだけのことがあるということを改めて感じた。