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カテゴリ:日常百態
運送会社を営む通称「カルロス」は、その名の通り中南米系の顔立ちで、気のいいセニョールである。彼から誘いを受けていたとある懇親会に出かけた。
カルロスは、大震災の被災地支援活動を震災3日後から続けている。その活動の一環として、今日は福島県相馬市で仮設住宅に暮らす避難者の面々を温泉旅館に招待したのだ。「震災後初めての旅行です」というお年寄り20人が、1人3000円の旅費で参加した。「無料招待は避難者への押し付けになる」との考えらしい。足りない分はカルロスをはじめ地元のボランティアが工面した。 なかなかできることではない。僕はカルロスの信念や行動を誇りに思い、目をウルウルさせながらも、うれしさの余り酒を浴びるほど飲んでしまった。 ステージ上で、お姉さん3人組が民謡を披露。あまりに上手いので、歌の後でお酌をしながら「いやあ、皆さんお上手、お上手」と褒め称えさせていただいた。 宴会も終わり、カルロスに先ほどのお姉さん3人組の正体を聞く。「ああ、あの方々はプロの民謡歌手ですよ。テレビにも結構出てるようです。今夜は自ら名乗り出て参加してくれました」。許してくださいセニョリータ。 酒を飲みながら、避難者の方々ともたくさん話ができた。「いつか相馬に釣りに来てね」とも言われた。たくさんお酌も受け、注がれた分はすべて飲んだが、なぜか酔いがさめるのも早かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.05.09 18:10:51
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