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カテゴリ:海釣り百態
夜の上越の筒石漁港に降り立った。今シーズン初のアオリイカを釣ることが任務である。
周囲に釣り人はいない。漁港の雰囲気もいい。おそらく、これからドタバタと釣れるに違いない。ということは、僕の周りはアオリイカのはいたスミだらけになるに違いない。 なんて足元を見ていたら、1人の青年がこちらに近寄ってきた。 「アオリイカですか?僕はまだ釣ったことがないんすよ。面白いですか?」 相手が初心者なら、ちょいとお手本を見せてしんぜよう。 「あのね、まずこうやってキャストするの。それでね、底をとったらこうやって、ヒュンヒュンって煽るワケ。で、エギが沈んでいくところでイカが飛びついてくるって感じ」。 青年はフムフムとうなずきながら、僕の一挙手一投足を注目している。なかなか素直な感じの好青年だ。 ほどなく、手元が重くなった。 「ほら来たよ!」 「えっ、もう釣れたんですか?すごいなあ。すごいなあ」。 釣れたのは、イカではなくてタコだった。 「タコも美味しそうですね。すごいなあ。すごいなあ」。 気を遣ってくれているのか、さげすんでいるのか。スミをはいて逃げ出したい僕であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.09.26 11:35:43
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