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カテゴリ:海釣り百態
常日頃、「魚は人間性で釣る」と唱えている。
自然はウソをつかない。魚は人間にこびない。そんな中で釣り人に問われ続けているのは運でもない。技術でもない。「人間性」としか言いようがないのだ。 さて、今回はそれを証明するエピソードを紹介したい。 昨夜遅くに自宅を出発した僕とS君は、釣り場に到着してから仮眠。早朝、お天道様が顔を出すちょっと前から釣りを始めたのであった。 河口の水面には小魚がざわめき、あちこちでシーバスの捕食音が聞こえてきた頃… シーバスを釣る。ちょっと小さい。でも、うれしい。 程なく2匹目。 サイズアップ。がしかし、S君は釣れていない模様。仕方ない。「人間性」で釣っているのだから。仮眠を「本眠」と勘違いしている人間性では、僕の境地には手が届くまい。 場所を変え、サーフで青物狙いをすることにした。S君の人間性を高める修行の場としてふさわしい。 海岸に車を停めると、隣に見たことがある外車。遥か向こうに、見覚えのある人影。おお、彼こそ「小諸釣人会」会長の社長である。 故郷から150km彼方で「あれ?おはようございます」の挨拶を交わしていると、目の前で魚がざわつく。すかさず「ここに通せば釣れますぜ」と声をかけた次の瞬間、会長は「生まれて初めてです」というイナダを釣り上げた。 この記念すべきイナダも、僕の人間性が絡んでいるに違いない。 昼の仮眠をむさぼり、夕方から河口の上流に移動。以前、間違ってサケを釣ってしまった場所ではあるが、シーバスもお留守でなければ釣れる場所である。 「万が一釣れちゃうと困る」というS君はサケモード。その目前で、いきなり僕のルアーに魚が反応した。シーバスか?それともサケか? ニゴイだった。 引き続き… 立て続けに… グイグイ引きやがって。緊張しただけソンをした。 しかし、少し離れた場所で釣っていたS君はこの時、僕が釣ったのが外道のニゴイとは知らず、「すごいなあ。何で僕だけ釣れないのだろう。やっぱり常日頃言われている『人間性』の違いなのだろうか?」と思ったそうである。 ただその後、岸でバタバタしているニゴイを目撃し、「ああ、こんなの釣るなんて、やっぱり『人間性』なんだな。きっと」と、納得したそうな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.10.28 21:24:14
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