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カテゴリ:国際
ニューハンプシャー州の民主党予備選では、ヒラリーがオバマをわずかに抑えて勝利した。あいたた、予想を外してしまった。 もっとも、簡単に予想を当てられるぐらいなら、とうに真面目な仕事などやめて、株とか競馬で大穴を当てているのだけど。うーん、いままでの常識だと、選挙で感情をあらわにしたりした候補は、だいたい負けているのだが。 過去の歴史を振り返ると、1972年の大統領選挙で、「ベトナム戦争からの一方的撤退」 を訴えたマクガバン候補が、相手からリベラルさを攻撃されて、再選を目指した共和党のニクソンに大敗したことがある。 また、8年前の選挙では、クリントン時代の副大統領だったゴア候補がブッシュ現大統領と大接戦を演じた末に、後味の悪い敗北に終わったことも記憶に新しい。 そういったことを考えると、共和党候補との最終決戦で、確実に勝てる候補のほうを選ぶという判断がはたらいたのかもしれない。 はたして女性大統領と、父親がケニア人である大統領と、どっちのほうが社会全体の一般的な抵抗感が強いのか、ここんとこはアメリカ人の友人などひとりもいないので、ちょっと判らない。 黒人の重要閣僚といえば、ブッシュ政権下ではパウエルとライスの国務長官が二代続いている。 ライスは女性でもあるわけで、女性としてはクリントン時代のオルブライトに続く二人目なのだそうだ。つまり、女性国務長官も二人ならば、黒人の国務長官も二人でどっこいどっこいというわけだ。 国務長官というのは、大統領になにかあった場合の代役として、副大統領、下院議長、上院仮議長に次ぐ四番目の地位にある。ただし、就任には上院による承認が必要ではあるものの、選挙で選ばれるわけではないからあまり参考にはならない。 ざざっと調べてみたら、三ヶ月前にあった南部のルイジアナ州知事選挙で、インド系移民の二世であるボビー・ジンダルという人が、共和党から立候補して当選している。一方、女性州知事というのは、80年以上も前にワイオミング州で誕生して以来、すでに何人もいるらしい。 しかし、ヒラリーが民主党の候補に選ばれると、ブッシュ親子とクリントン夫妻だけで、世界唯一の超大国の政権を、ほぼ四半世紀にわたって独占する可能性が出てくるわけで、これはこれで抵抗感がありそうな気もする。 なにしろ、桂園時代といわれた、明治末から大正初期にかけた桂太郎と西園寺公望による政権たらいまわしだって、わずか10年にも満たぬのである。 どうも、いろいろと不確定な要因が多すぎる。やっぱり、下手な予想などしないほうがよかったかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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