くすのき学園卒園式
音楽療法指導に行っている通園施設の卒園式 祝辞 みなさん、ご卒園おめでとうございます。 今までよく頑張ってきましたね。本当に偉かったと思います。心からお祝いを申し上げます。おめでとうございます。 さて、保護者の皆さま、本日は、ご卒園、誠におめでとうございます。 子どもたちの頑張りもさることながら、色々な思いを抱えながら、よくここまで育てて下さいました、その子どもを慈しむ姿にふれるたびに、心からのエールを贈っておりました。今日は卒園ですが、新たなスタートの一歩でもあります。どうか、この先も子どもたちの成長を温かく見守ることのできるご家族でいらして下さい。 そして、しんどい思いをされた時には、一人で抱えないでくださいね。頼りになる心強い学園の先生方に会いにいらして、心の栄養補給をしていってください。私にできる事はさせて頂きます。 今、世の中では、障害のある子どもに向けたプログラムが盛んに開発されています。私も注目するものから、これはいかがなものかと思うものまで千差万別、ジャンルも様々、情報もたくさんあって整理に困るくらいです。しかし、多くの青年を見て感じることは、小手先の教材よりも親はただただ子どもを慈しみ育てる。それが最高の教材になります。心を込めて育つので良い子に育つのです。子どもにかける愛情や思いやりや励ましは、木の根っこの部分を育てます。誰にも見えないけれど、その根っこがすべての力の源です。力で無理やり伸ばして花だけを咲かせようと思っても、根にしっかりと肥料をやっていないと腐ります。折れてもしまいます。ですから、子どものことを信じて待つ、怒らず焦らず見守ること。それができている親の子は、必ず社会人になってまで元気に頑張って生きています。子どもの根っこをしっかりと育てて下さい。 成長とは喜ばしいことです。しかし、時には心配であったり、危険が伴うこともあります。それを覚悟で、親として、成長していく子どもをどう見守るか、子どもの気持ちにどう寄り添っていくか、とても重要です。子どもが成人をした私自身も日々考えています。 これから先も本当に色々な事があると思います。しかし、その一つ一つがすべて勉強、成長の糧になっていくのだと信じて、一歩一歩進んでいきましょうね。応援しています。皆さまの幸せを心から祈っています。本日はまことにおめでとうございます。 平成二十八年三月二十五日 くすのき学園 音楽療法士 池田信子