|
テーマ:コーラス(2701)
カテゴリ:コーラス・音楽関係
予告通り先日のNコンの各部門の講評を行っていきます。まぁ講評と言っても、殴り書きのコメントをほとんどそのまま載せただけですが 今日は小学校の部です。
<実際の結果> 金:目黒区立油面(東京) 銀:弘前市立小沢(青森) 銅:神戸市立住吉(兵庫) 銅:菊陽町立菊陽中部(熊本) <私の審査結果> 金:目黒区立油面(東京) 銀:弘前市立小沢(青森) 銅:山口市立良城(山口) 銅:愛媛大学教育学部附属(愛媛) (6.住吉 7.菊陽中部) 金・銀は正解。銅は外しましたが、7位の菊陽中部までならば入賞しても文句はない演奏でした では早速… <第76回(平成21年度)全国学校音楽コンクール全国コンクール小学校の部審査by☆Shinta☆> 課題曲A「ここからいちばんとおいところ」 課題曲B「夢の太陽」 (作詞:覚和歌子 作曲:千住明) 1.山口市立良城小 課題曲A→出だし「こ」の音がやや危なかったが、よく揃った合唱。「支えてくれる」の「れ」の音が上がりきらなかった。alto「そらは」「あすは」情感あふれる演奏。跳躍は伸ばすうちに合うが、最初はやや低めから入るので、最初から決めたい。明るい声質で、輝かしい演奏。フレーズを大きくとり、曲の世界を上手く表現した。 自由曲「風と人のオペラ」→入りよく雰囲気でている。「すきー」の伸ばしやや低い。課題曲と同じく高音や跳躍で少し下がりがち。全体的に表現はよく練られていて、「ああぼくら人間は愚かだ」なども良く歌えていた。それだけにたまにsop.が喉で押してしまうのが惜しいところ。soli上手い。明るい声で、表現豊かな良い演奏でした。 2.三重大学教育学部附属小 課題曲A→正確な出だし。跳躍はやはり下がりがち。alto「そらは」ちょっと幼すぎるか。表現に変化を付けたいのは分かるが、tempoはいじりすぎて作為的。音楽も停滞してしまう場面が見受けられた。声は例年どおり「自然」を重視しているようだが、ちょっと背伸びして大人っぽくしようとして中途半端になり、崩れてしまっている。 自由曲「地球のてっぺん」→(特にfで)喉で押す場面が多々あり。小学生らしいといえば小学生らしいのかもしれないが、特に下声が幼稚な印象。昨年の方が自然な音楽で好感が持てたのだが、やはり今年は背伸びして崩れてしまった印象。歌詞は聞こえるが、やや不明瞭。sop.はなかなか歌えているだけに勿体ない。ラストのhum.はきちんと上手くまとめて、きれいに終わった。 3.町田市立鶴川第二小 課題曲B→よく声が揃っていて、しっかりと歌詞を歌えている。「蹴ーる」sop.よく出ている。「見下ろす↑」などなど、跳躍惜しい。優しい声質が中間部によくマッチしている。たまにフレーズの取り方が作為的に感じられる。 自由曲「手紙」→出だしの「ルー」やや音程が不明瞭。「まちをー」の伸ばし、惜しい! 2回目の「はとは」はやや低い。声はよく作られていて、パート内でよく揃っているのだが、やや一本調子な音楽になってしまっている印象(確か去年も書いた)。曲全体として、もうちょっと流れを作っていきたいところ。あとは、たまに、小学校合唱にありがちな不自然な発声も聞こえてきた。 4.神戸市立住吉小 課題曲B→(特に序盤)音程がやや上ずっている。逆にaltoはやや下がりがち。声質は自然で良い。曲の流れをよく作れていて良い。sop.はよく伸びている。 自由曲「耳を澄ませば」→最初のunis.見事な入り! 自由曲の方がはるかに良い。各パートの声がよく調和し、安定感もある。altoソロ「どうしてー」情感のある演奏。こちらも曲の流れをよくつかんでいる。表現が作為的にならず自然で、好感が持てる。課題曲同様sop.はよく歌えている。 5.上田市立丸子中央小 課題曲A→序盤、やや力んでいる印象。「分からないー」の跳躍は良く歌えているが、全体的には跳躍に課題アリ。また全体的に音程が怪しい。ラストはきれいに決めた。 自由曲「OH MY SOLDIER」→入りから積極的な演奏だが、fの掛け合いでつぶしあってしまった感じ。「ゴメンナサイ」からやや一本調子に聴こえた(伴奏のせいも?)。ただ、音程は自由曲の方が安定。sop.の高音は素直な発声で、きちんと出ている。後半に行くにつれ音程はどんどん良くなった。やはり緊張していたか? 終盤の「ゴメンナサイ」はaltoよく雰囲気出せていた。 6.目黒区立油面小 課題曲B→出だしとてもよく揃っている。素直な発声。ピッチ、音程が抜群に良い。よく言葉も喋れている。「それは↑」やラスト「まってる」はやや上がりきらなかった。altoはとてもよくハマり、機能している。下手にいじらず、聴きやすい素直な演奏。 自由曲「そのときぼくがそばにいる」→入りからきちんと揃ってfで出せている。とてもよく歌詞を捉えられていて、雰囲気が出ている。「ah_」で若干乱れたのと、「そばにいる↑」「キーワード↑」が若干下がった感じはあったが、相変わらずピッチ、音程ともかなり安定している。中盤の「心の_」からの場面転換では、声質まで変えた?見事な表現。 7.菊陽町立菊陽中部小 課題曲A→力みは感じられず、リラックスした印象。「ん」の処理がきれいにできている。「そらは」のaltoはまるで中学生のように大人びている。sop.の高音がややぶら下がるのが勿体ない。言葉の処理よくできている。この学校は特に下降音程が苦手?(まぁ普通はそうだが、特に顕著) 大人っぽい演奏で来ただけにラストの「とおいところへとんでみよう」はちょっと幼稚になってしまい勿体なかった。 自由曲「風と人のオペラ」→入りきれいだ…。「きれいだねー」のロングトーン、ピッチをきちんとキープしたかったところ。言葉を丁寧に歌いあげている。課題曲同様alto大人っぽい。テンポが変わる「陸から」からやや走ったが、なんとか修正した。「ああ僕ら人間は愚かだ」よく喋れている。「oh_」はやや下がり気味? sop.はいきなりの高音は上手いこと当てるが、上昇音程の先にある高音は決めきれない。ラストは惜しい…。 8.札幌市立幌西小 課題曲B→よく揃った入り。「空のー↑」上がりきらなかった。跳躍が安定感に欠ける。何となくイメージ的に裏声を細々と出していて、あまりパワーが出ない印象。pも不安定になってしまっている。また、全体的に音程乱れがち。ただ歌詞を歌う意図は感じられるし、「夢の太陽は-」の伸ばしなど、うまく歌えている箇所もあった。 自由曲「ランナー」→unis.とてもきれい。明らかに自由曲の方が練習したな、といった感じ。sop.高音でも安定。「信じられている」ややmezzo(多分)幼稚になってしまった。altoがロングトーンでぶら下がる場面が多々見られた。「oh_」はうまく流れを作れている。「人間が人間になったとき_」は情感あふれる演奏に仕上がっていた。またラスト伴奏が4分で刻むところはよく歌えている。それだけにラストのsop.はぶら下がらず決めたかった。 9.弘前市立小沢小 課題曲A→昨年よりも大人びた発声。跳躍も許容範囲内。無理に力で押すこともないし、表現についてはよく考えられていて自然に仕上がっている。ラストのロングトーンはややぶら下がった。 自由曲「あいや節幻想曲」→昨年よりclassicalな発声。入りのfきれい。altoは大人っぽい。「おと(ど)ん_」sop.やや低い。「死んだ_」の和音よく決まっている。高音できちんと歌詞を発音できるとよりよい。ただ高音はsop.きれい。なんとなく大人の女声合唱団のような感じでした。 10.愛媛大学教育学部附属小 課題曲B→非常に自然な声づくりがなされている。音程がとても正確。表現が素直で好感が持てる。「背中を丸めて」の発声はやや不自然、惜しい。「バネのつよいー↑」「まってる」の2回目はやや低い。 自由曲「風と人のオペラ」→素直な発声は良いのだが、この曲には合わないかなぁ。「陸から」から雰囲気はよく出せているが、音程やピッチは課題曲の方がよく出来ている。課題曲、自由曲となんとなく一本調子になってしまった。だから上手いのだけど、同時に物足りなさを非常に感じた。 11.郡山市立大島小 課題曲A→パートごとになんとなく分裂してしまっている感じ。上手く調和していない。音程は大体取れている。言葉を歌う意図は感じられる。スケールの大きな演奏ではあるのだが、ちょっと期待外れ。 自由曲「風と人のオペラ」→入りから雰囲気は出している。「好きー」sop.やや低い。「陸から」からよく歌えている。sop.にちょっと目立ってしまう声の子がいる? 喉で押しているのかな? ロングでsop.ぶら下がること多い。課題曲同様パートごとに分かれてしまっている印象。各パート力は持っているということは感じさせたし、スケールの大きな演奏ではあっただけに、調和しなかったのは勿体ない。 以上が全11校への講評です。 そして以下が審査結果(by☆Shinta☆)です。 <課題曲>(5点満点) つづき(全体的なコメント)は次の日記で! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009/10/14 01:11:47 AM
コメント(0) | コメントを書く
[コーラス・音楽関係] カテゴリの最新記事
|
|