旅立ち
息子が高校3年ですので、来年から大学の寮に入ることになります。これからは親もと離れていろいろなことを体験し、逞しくなっていくのだと嬉しく思います。ところが中には「あの大学の寮生活は厳しい」、「うちの子は可哀想で寮など入れられない」という親御さんもいます。親もと離れるということは、子どもは苦労を必ず強いられます。我が家でも決して甘やかして育てたわけではありませんが、大部屋に入り、新入生として雑用をこなし、学業と運動との両立を4年間するということは今までの人生にない苦労だと思います。しかしその体験が、息子にとって大きな財産になるのだと、おおきな人間力向上になるのだと胸が膨らみます。大学の先生から、「1年生はたくさんの雑用がありますが、大丈夫ですか。」と聞かれました。うちではお風呂を洗って沸かしてくれるのは息子の仕事ですし、お皿洗いやゴミ出し洗濯物たたみ、頼めば何でもやってくれます。毎日のお弁当を作るのは私ですが、お弁当箱を洗うのも本人です。そんなことが普通のことと身についていれば、大学でやる雑用など喜んでできると思います。家庭で親が何でもやってやることが子どもの幸せではありません。外で苦労をしないように最低限のことを身につけさせてやることが、親の役割ではないでしょうか。「かわいい子には旅をさせよ。」とは素晴らしいことわざです。幼児の頃から旅立ちの訓練は始まっています。