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テーマ:☆動物愛護☆(3966)
カテゴリ:動物実験関連
今日は、中央環境審議会動物愛護部会第2回実験動物小委員会の傍聴に行ってきました。
今回の内容は、「実験動物の飼養及び保管等に関する基準の改定」に関する各関係団体からのヒアリング(意見聴取)でした。 今回呼ばれていたのは、国立大学法人動物実験施設協議会、日本製薬工業協会、社団法人日本実験動物協会、動物との共生を考える連絡会の4団体の代表者でした。 「動物との共生を考える連絡会」の青木さんからは、「5つの自由(飢え渇きからの自由、肉体的苦痛と不快からの自由、外傷や疾病からの自由、恐怖や不安からの自由、正常な行動を表現する自由)」をしっかり守れるような基準にしてほしいということが、再度強調されていました。 それに対して、実験関係者の委員は(かなり大御所の研究者のかた)、「もう十分、青木先生の提案は、研究者たちに自主的に守られていますよ。(だから、敢えて明記する必要はない、というニュアンス)」と、楽観的すぎると思われるコメント。 それならば、堂々と基準の中に明記しても全く差し障りがないはずではないのか?…と思ってしまいました。 別の委員(この分野では発言力のある研究者のかた)、「実験動物は、実験の被験体になるという使命をもって生まれてきたのだから、実験に供されなければ“悲しい”だろう。(畜産動物は、食卓に供される使命をもっているから、鳥インフルエンザなどで殺されるのは理不尽だろう、とも言っていた。)」といったコメントもあり(いつもこのかたは、“実験動物の使命”ということを持ち出すのですが)、そんな考え方は人間側の傲慢な自己正当化にすぎないだろう!!…と、思わず声に出そうなくらい腹が立ちました。 また、日本実験動物協会(実験動物供給者の集まり)の方々は、意見の中で「実験動物の飼養保管上考えるべき福祉は、Refinement(苦痛の軽減)について配慮すべきであり、代替・削減の2Rは動物実験上の配慮事項と考えられるので、当該基準にはなじまない」と、2Rを排除しようとする始末。これにも、唖然としました。 実験動物を供給する立場からすれば、代替や削減が進むことは経済面で自分たちの不利益につながるかもしれませんが、実験にされる動物たちにとっては、飼養保管上でも、1匹の命さえも惜しまれてしかるべきではないでしょうか。 「実験動物の使命」「実験動物のアイデンティティー」などといった言葉で虚飾し、敢えて他のペット動物たちと区別して、動物実験という人間の行いを正当化しようとするその態度が根本的に改められ、もっともっと謙虚にならないと、実験に使われていく動物たちの苦痛は変わりようがないと…苦々しい思いを改めてかみ締めた次第でした。 ★★次回の委員会は12月5日の予定です。次回は、もう素案が出されるそうです。参加できる方、是非、お運びください。傍聴参加は、環境省のHPにお知らせが出ます。★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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