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カテゴリ:日常
いつもあんまりお客さんが入らないお店でのギグ。
昨夜はなぜか大人数のテーブルが多く、にぎわいました。 5年くらい会ってなかった人や、コロナ渦で疎遠になったような人達も来ていました。 がやがや挨拶したりして、最初のセットもお客さんの反応が良かったので楽しく演奏していました。 最初のセットの後半の方で、よく来てくれるマルコムというおじいちゃんがやってきました。 いつも連れているプードル、サリーがいません。たまに暑い時とか寒い時には家に置いてくるそうですが。 今日は違いました。 曲の合間に来て、そっと 「サリーが亡くなったよ」 と一言。 がつんとパンチをもらったような衝撃。 うちのバンド三人は本当にこの二人(一人と一匹)が大好きで、サリーもアイドル的存在で、2人が来ると曲の途中だろうと何だろうと大騒ぎしました。告知ポスターにも何度もサリーの写真を使っていました。 マルコムも最初は端っこの方でひっそり聞いてるような人だったのですが、サリーを撫でに来る人達とも社交的になって、無くてはならない存在のようになっていました。 サリーはマルコム中毒で、影のように必死に彼の後をついて歩いていました。 たまにマルコムが席を立ってどっかへ行ってしまうと明らかにそわそわして、他に誰かがやってきて抱っこしたりなでなでしてもまるで見えていないかのように 「マルコムはどこ!?」 と言っているのがわかります。 私もたまに休憩中にお守りを任命されていたのですが、完全にリラックスしている事はなく、マルコムが帰ってくるまでずっと小刻みに震えてる感じ。 私達はてっきりサリーは子犬の時からマルコムと一緒だったと思っていたのですが、実はマルコムがサリーを譲り受けたのは5年くらい前だったそうです。末期の病気で家族のいる州へ死ぬために帰るという知人の女性がなかば強引にサリーをマルコムに託したそうです。マルコムは犬好きでしたが、前の犬を亡くしてからもうこんな思いはしたくない、それに飼い主と離れる事になるサリーが可哀そうだと頑なに断ったそうですが、ついに押し付けられてしまいました。サリーは悲しむかと思いきや、初日からマルコムにべったりになったそうです。 2人とも高齢ですから、考えちゃいますよね。どっちが先かって。 マルコムが先だったらもらって大事にしようって思ってました。 でもサリーが先でした。 先週末のギグの時は全然元気でしたが、昨夜容体が急に悪くなって、明け方に病院に着いた途端に息を引き取ったそうです。 ジャコの時はだいぶ長い間色々衰弱して行ったから、ピンピンしててコロっと逝ってしまうのも幸せなのかなと思いたい。 でも本当にマルコムと言えばサリー、って感じだったのでマルコムが心配です。 もうペットは飼わない、こんな思いはしたくないし、俺が先に死んでもかわいそうだ、と言っていました。 勝手な願望ですが、私はこの人はサリーみたいな支えが必要だなと思いました。 「いや、もしまた犬に出会ったら飼いなよ、犬の方が長生きしたら私達がもらって大事にするから」 とつい言ってしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.02.10 19:40:26
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