気質は関係性の中で現れる〜母との関係〜
昨日の母からの電話。近所のスーパーで不要になった衣類の回収をしていて、新婚旅行で着た服を3着持っていったこと。広告に一人3着までとあったのでスーツを3着持っていったら、上下別々にカウントされて、3枚は300円の商品券3枚になり、残り3枚は合わせて100円の商品券になったから、それを使って化粧品を買ってきたこと。帰ってきてから、なんだかわからないけれど涙が出てくること。総レースで仕立てた上等な服だったこと。もう処分しようと思って、広告を見て、すぐにスーパーに行ったこと。うん、うん…と話を聴きました。6月に父が亡くなって、母は時々「なんだかわからないけれど」涙が出ます。悲しいとか、寂しいとか言ったことはありません。父が亡くなる前は、母の涙はほとんど見たことがありませんでした。私の知っている母は、いつもパワフルで、迷ったり悩んだりしている姿は記憶にありません。でも、私の知っている母は、母の一部に過ぎないんだなぁ…と最近しみじみ思います。母が私の一部しか知らないのと一緒。新調したスーツを着た、新婚旅行のときの母…知りません。そもそも一緒に暮らしたのは、私が大学を卒業するまでの間だけ。今まで知らなかった母の一面を感じる、この頃。 私も母の前で、以前より無理せずいられるようになりました。「気質は関係性の中で現れる」…「なんだかわからないけれど」涙が出るという母の話を、ただ、うん、うん…と聴ける幸いを感じます。