Sempervivum

引越し

「過ちから学べ」に引っ越しました。何も変わりません。少しだけ。

パルメ垂直（写真のみ）＾＾

別府、てんぷら　加とう

「ドライブと温泉」で彼女と意見が合い、温泉宿の空室検索をすると、ラッキーなことに天ヶ瀬温泉の宿に一室キャンセルあり。ということで土日で行ってきた。土曜日の昼から欲張って、別府で評判の店「てんぷら　加とう」に伺った。評判に違わず良い店である。雰囲気の良い佇まいにポイントを数点プラスし、スキンヘッドの男前の御主人に、僕の悪い癖ですが...「頭を撫でて良いですか」と言いたくなるほどだ。油を意識させない上品で軽やかな天麩羅。天麩羅は、「天つゆ、塩、そのまま」でと指定される。ネタも工夫を随所にみることができ、楽しめる。彼女が頼んだランチのコース・菜の花のお浸し・自家製スモークチーズのサラダ・春菊の豆腐・車海老頭の一口天丼・白ネギの煮物てんぷら・ポテトチップス・車海老２・生湯葉・生麩・フキノトウ・タラの芽・鱸・大根・サツマイモ・焼きのり・穴子ネギご飯赤だしデザート 春菊の豆腐と白ネギの煮物 車海老頭の一口天丼　ねぎご飯僕の頼んだ天丼：タレはやや甘く、地元の嗜好でしょうから仕方ないが．．．でもやっぱり、僕は江戸の辛口が好みだ。大根と卵の黄身の天麩羅が面白い。 別府の湯も頂こうと九州横断道路を走っていると、「亀正くるくる寿司」の看板が．．．一皿だけならと、ついふらふらっと。人気店らしく行列、といってもカウンター席待ちが殆どでテーブル席は空いていて即着席。素材はすばらしく、この「よこわまぐろ」も旨みと酸は見事。寿司というより．．．これはこれで有りなんでしょう。別府の湯は、「おやど　湯の丘」

別府、天ヶ瀬、湯平

３月６日、７日と温泉巡り。いやぁー、ふやけた、ふやけた。

沈丁花

剪定が不完全なため、やや樹姿が膨らみすぎている。だが、漂う濃厚な香りは鼻腔から脳天に突き抜けるほど強烈だ。

立方体

160回目の持ち寄り会は、下関グランドホテルのブルーフォンセ。関門海峡の夜景を独り占めにできる角部屋が素晴らしい。過去に飲んだワインの話に僕の脳が反応する。「同じワインを前に出したと思う。」「Mで持ってこられたと思います。皮目を絶妙に焼いたサーモンを褒めていらっしゃいました。」気張ってもしょうがない。反応に正直になろう。鴨のロースト　おぉ、お寿司仕立てフク　シブレットとオニオンのソースハンガリー産　豚　マンガリッツァと筍のグリル北浦産アラカブのスープロース肉のステーキ”あまおう”とシャンパーニュのスープ

飽きない

フォワグラ好きが集まった。って、お年を思えば驚異的。Champagne･Guy Charlemagne Blanc de Blancs･Louis Roederer Brut premier･Dom Perigon 2000･Philipponnat Clos des Goisses 1999Vin Blanc･Calera Central Coast Chardonnay 1999･Kistler 1995･Kistler 1994Vin Rouge･Northstar Merlot 2004･Dominus 1994･Opus One 1995･Opus One 1986･Ch.Ausone 1929

宙乗り

『あるゲストとの会食に二人で是非』と誘われた。おいしいワインと旨い料理は保証するとの一言に速攻の返事をしたのだった。Bollinger RoseLanson 1976Chevalier-Montrachet 1999 Bouchard Pere & Fils登美 2002Pichon Lalande 1970La Mission Haut Brion 1987Gevrey-Chambertin Combe aux Moine 1983 Philippe Leclerc糸島のトマト野菜とジュレがおいしい短角牛のタルタルステーキバランス最高佐賀産のホワイトアスパラ　合馬産の筍ヒラメとアサリグリンピースと鮑のリゾット野菜とアサリ^^鴨^^ロマネ金平糖

2006 Aligote Plantation 1902

昨夜の「フクとワイン」は２次会参加で遅くまで飲み、朝は二日酔い状態。にもかかわらず、博多座の昼の部を観るため、９時には家を出たのだ。二月花形歌舞伎の昼の部は盛況だったが、幕間の弁当に生ビールを２杯では、時々夢の中も無理もない。弁当は、「博多 い津み」の「ふくむすび弁当」。上品な味でおいしい。ジャクソンの733 は、スタイリッシュでミネラル感の強い味わい。dosage 2.5g 「アリス･エ･オリヴィエ･ドゥ･ムール」に感謝致します。Jacquesson Cuvee 7332006 Aligote Plantation 1902 DOMAINE ALICE et OLIVIER DE MOORSalon 1990

フクの会

現代風

連日のフレンチに僕の体はすり減ってしまいそうだ。流行を取り入れて現代風に変わればいい。それを感じて、僕の体も復活するだろう。Champagne･Lilbert Fils Blanc de Blancs Mag･Jacquesson Cuvee 730 Mag･Bollinger Special Cuvee Mag･Dom Perignon 1999･Chablis 1995 Mag Chablisienne･Clos Vougeot 1997 Mag Gros Frere et Fils･Bonnes-Mares 1998 Mag Drouhin-Laroze･Grands Echezeaux 1998 Mag Gros Frere et Fils･Ch. d'YQUM 1994海老のカクテル現代風鴨のテリーヌ　オレンジ風味オレンジのテュイール添え エスカルゴとリー･ド･ヴォーのラビオリ　ニンニク風味のグリーンソース天然ヒラメのブルーテ　ムニエルの香り九州産和牛フィレ肉のグリエ　リヨネーズ風 ヘーゼルナッツのメレンゲとグレープフルーツシャーベット添え

BCに首っ丈

ワインに興味を持ちだした職場の後輩達が、僕の集めているワインを飲んでみたいといってきた。「がってん、任しておけ。」と言ってはみたものの、ワイン選びには相当悩むこととなった。ワインの多様性や熟成の面白さ等を分かってほしいと、考えれば考えるほどリストが決まらない。結局、蘊蓄や講釈は抜きにして、食事と共に楽しむワインをリストアップした。といっても、ワインそのものが美味しくないと始まらないが。シャンパーニュは大正解。華やかなアペリティフとしてのボネ。リッチでパワフルなシャルトーニュ。白は少し考え過ぎたか、爽やか系の一本が欲しかったと後悔した。赤は、ペルゴール･トルテ99が飲み頃、おいしい熟成。ブルゴーニュの２本も純度の高いピノの香りと旨みを、あくまで慎ましく発揮していた。Champagne・Alexandre Bonnet N.V・Chartogne Taillet 1999Blanc・Sancere 2005 Andre Vatan・Pouilly-Fuisse 1998 Chateau-FuisseRouge・Le Pergole Torte 1999 Montevertine・Chambolle-Musigny Les Fuees 1990 Herve Sigaut・Morey-St-Denis 1er Cru Clos Sorbes 2004 Jacky Truchot-Martin実は、参加者の一人がスノボーで骨折、ピンチヒッターを hirozeaux さんにお願いした。お礼の意味のトルショーだったが、最高レベルの抜群ボトル。感謝いたします。スプーンに乗せたブーダンノワール　リンゴのピューレと皮目のみを焼き上げたサーモンマリネ　オレンジ風味　ビネガー漬けの野菜と共に人参のポタージュ　ロワイヤル風甘鯛の一皿　サフランとルイユのソースで仔牛胸腺とセセリのパイ包み

ガラスの胃

久しぶりに「ル･ニ･ド･ファコン」を訪問。ある理由から、緊張感のある食事になった。シェフらしい旨い料理なのだが、途中、大根おろしタップリのサンマが食いたくなった。Chambolle-Musigny Les Amoureuses 2001 B.Serveau閉じていて最後まで開いてくれない。 牡蠣　海水のジュレとカリフラワー旭ガニのフラン　ソース･オゼイユ フォワグラのスフレオムレツ島根産真鱈のじゃがいも包み焼きウサギ？のパイ包み

家「スパ玉」

nackさんのカレーは、いつも旨そーである。お気に入りの新宿中村屋のレトルトカリーで真似をしてみた。少しオイリーだし、もう少し辛さがほしいところだが、飽きがこないスパイシーな味はいつも変わらない。複雑で深い味わいの民族レストランインドカリーチキンが食べたくなった。

沈黙を破る

長年にわたりパレスチナ･イスラエルを取材してきたジャーナリスト、土井敏邦氏の監督作品である「沈黙を破る」が、ようやく福岡でも上映される。2009年度キネマ旬報　文化映画ベストテン第1位になったことが、上映につながったのだろうと思う。彼女にも勧めたいのだが、この上映期間･時間では２回しかチャンスがない。どうしたものか。KBCシネマ　2月13日（土）～2月26日（金）　上映時間 10:00～12:10僕の方は、昨年の６月に岡山で既に観ている。その時のお土産、福寿司の「備前ばらずし」30種類以上の旬の素材を混ぜ込み、見た目の派手さはないが、１つずつ丁寧に調理されていている。甘さ控えめの上品な味で、シャンパーニュにも抜群の相性。食材が説明書きにあるので確認しながら食べるのも楽しい。

備忘録－持ち寄りワイン

「特にテーマは設けませんでしたが、集まったワインは皆さんの得意なジャンルから選ばれたようですね。」という幹事の一言に、つい肯いてしまった。Dom Perignon 1990Pouilly Fume Silex 2006 Didier DagueneauChassagne Montrachet Maltroie 2005 Frederic MagnienDomaine de Chevalier Blanc 2001Ch. Pichon Lalande 2000Ch. Cos d'Esournel 1988 MagnumClos-Vougeot La Grand Maupertui 2000 Anne GrosBeaune Premier Cru 1979 Louis Latour

持ち寄り会（料理の写真）

下関の「宮常」優しい料理だ。そう言ってしまっては、申し訳ないほどの充実した時間だった。 ゴルゴンゾーラ豆腐小さい寿司と筍　クワイの鈴蟹のしんじょうフクの昆布〆めノドグロとマナガツオ

残りものパスタと０３ムルソー

塩と胡椒のパスタに意外に相性が良い。ヒネたムルソー　自分が選んだのだから、責任とります。

気をつかう客

久しぶりで、GANE-SHA を訪問した。一番辛いカシミールカレーを食べるつもりで、汗を拭くためのタオルハンカチを用意していった。平日なのでランチを注文したが、やっぱり優柔不断である。注文する段になって、コルマカレーに変更してしまった。相変わらずの馬鹿だ。開店直後は半分の入りだったが、ほどなくして数人待ちの状態に変化した。オーナーが一人で奮闘しているので、中々回転しない。運ばれてきたプレートだ。「おや、大きいサービススプーンしかないじゃない。」と思ったが、これでカレーを食べられない訳でもない（タンドールチキンや揚げパンは手で食べて、サラダはスプーンの柄で）ので、我慢しよう。口に入らないほどのスプーンでカレーをすくい、口に運ぶが、やはり食べにくい。おまけに、辛さも期待していた程でなく、「しまったなぁ、カシミールにすれば良かった。」と後悔しきり。背広姿の数人が待っているので、一人でテーブルを独占しているのに気が引け、早く食べようとガッつく。これでは「メシを食って楽しい」からは少し遠いな。終わり頃、店主が「すみません、スプーン入れがきてませんでしたね。ごめんなさい。」「いやぁー、良いんですよ。これで、食べましたから。」そそくさと会計をし、店を出た。

アバター3D

最新の３Ｄ映画体験ができると評判を呼んでいるジェームズ･キャメロンの「アバター」を観に行った。事前に調べると、３Ｄ上映館が意外に少なく、北九州ではチャチャタウンのシネプレックス小倉とＴ･ジョイリバーウォーク北九州の２館。さらに「アバター 3D」でググると、素晴らしいレビュー3D全方式完全制覇を発見。・３Ｄ上映方式には４種類あり、「XpanD」「RealD」「Dolby3D」「IMAX3Dデジタル」だが、IMAX3Dデジタル 方式が映像は圧倒的に良い。・アバターは、IMAX3D上映を前提として撮影された。縦横比は５：３ぐらい、横長のスクリーンは、トリミングで上下がカットされている。・シネプレックス小倉は XpanD方式 、Ｔ･ジョイリバーウォーク北九州は Dolby3D である。本当は IMAX3Dデジタル方式で見たいところだが、全国４カ所のみ、先日の東京行きで１泊すれば良かったと後悔先に立たず。結局、ネットで予約できるシネプレックス小倉の XpanD 方式で妥協する。Dolby3D 方式で見た後輩のアドバイス「字幕へピントと合わせることを考慮すると吹き替えが良い。スクリーン以外が視界に入らないように、前方の席がよい。」をきき、吹き替え版を前から３列目の中央の席で鑑賞した。XpanD 方式の欠点である画面の暗さによって、映像の緻密さや美しい色彩がマスクされてしまったのは残念だが、昔のような青赤フィルムを使う「飛び出してくる」映像ではなく、品のある自然な立体感は充分に楽しめた。う～ん、ますますIMAX3D方式で観たくなった。「総合3Dシアター」、福岡市にできないかしら。夢のような話だが、「砂の惑星」や「未来世紀 ブラジル」などを最新3Dで観れたらと思う。

優しい冬

１５日（金）が締め切りの仕事上の案件があったため、欠席する可能性が高いと返事をしていたのか、どうも参加人数に入っていなかったようだ。それでも、その件が極めて順調に片付いたため気分が良かったのだろう、あらかじめ用意されていたかのような顔をして席についた。この日は有難いことに上司から「有休を取りなさい」と命が下ったのだ。提出書類のまとめとネットサーフィン（古）を少しばかり。超有名な「さとなお氏」のメモから 宇宙の大きさあるところから　Gustavo Dudamel の Mambo寒くて雪がちらつく夜なのに、料理のテーマは優しい冬。ワインはボルドーが素晴らしい。パーカーの点数が低いボトル達だったが．．．・ダルマイヤック1991－74点　熟成するにつれてさらにやつれたものとなるはずである。1999年4月試飲・コス･ラボリ1983－格付けシャトーのうちで期待はずれの最たるもの730が好印象、他に3本^^ピション･ラランドは81年にシャトーリコルク、ブラネールは恐らくノンリコルク河豚N先生フォアグラ　ソテー　キノコのリゾットと共に茸のエミュルジョンを添えて質の良いフォアグラと茸の香りがホットラングスティーヌをニース風ミネストローネに浮かべてサラッとしているが、ブイヨンの旨みタラの白子と白菜　ブールノワゼットのソースでアサリがアクセントに仔羊のグリル　ソース ブール マルシャン ド ヴァン季節の野菜と共に不思議なソース、ポート、バター、赤ワイン

日曜日の駒沢オリンピック公園

年明け４日からストレスが重くのしかかる仕事が続いている。身体はひどく疲れていたが、土曜日のマグナム会を楽しみに頑張ろうと思っていたら、土曜日の日勤をせざるをえない羽目になった。おまけに、トラブルの二重奏でワイン会も遅刻寸前。しこたま飲んで最終新幹線に飛び乗り、翌朝は５時半起きで北九州空港に向かう。京急に乗って、品川から渋谷、田園都市線で駒澤大学。こう書けばスマートだが、人人人の中、田舎者はキョロキョロだ。駒沢オリンピック公園内のジョギングコース2.1kmを歩いて一周し、走って（歩いて）いる人々とともに、緩やかな日曜日の平和をかみしめる。昼食は、公園西口の Tu Sei Grandeに伺った。熊本出身の31才のシェフ以下、男性3人で切り盛りしている。サービスとはこういう事だろう。居心地が良い。初めての店だが、距離はそうとうに近い。それは雰囲気か人か。優しい繊細な料理だ。人とのかかわりの中で、自分の心の乱れを自覚する瞬間はいつもある。そこまでは分かってもらえないだろう。それでも、うーん、良い店だ。牛蒡のスープ寒ブリとホウレン草のオムレツ新鮮な牛レバーと七面鳥奥のフライ　野菜の下にアンチョビソース（これが美味しい）ゴルゴンゾーラの塊　野菜のリゾット、サフランのアクセント牛ハツとポルチーニのリゾット良い塩だ。

新年マグナムを飲む会

プロバンスの奥部屋に６人掛けのテーブルが横に２卓並んでいる。別々のテーブルに座ろうと彼女に提案すると意外にもＯＫの返事。別に冷たくした訳ではない。今夜の顔ぶれなら、どの席でも楽しめるだろうと踏んだのだ。ソムリエが白ワインを氷水に入れたり出したり。テイスティング、ひかるグラス、並んだ６本のマグナム。保存状態は申し分ない。否が応でも期待は膨らむ。料理は、金沢の味覚、品格がメニューから浮き上がってくる。におい、雰囲気、始まるまでの「これ」がいいのである。彼女のテーブルは、やけに盛り上がっている。彼女の声が大きい。どうも、ブルターニュ旅行の僕のトラブルが話題に上がっているようだ。気にすまいと思うが、左耳に意識が向く。自業自得の小人なのである。Champagne･Gosset Brut Excellence NV･Bollinger R.D 1985久しぶりのゴッセ、これが素晴らしい。上品な甘さとやわらかさ。R.D は、97年デゴルジュマンで心配された。が、杞憂に終わる。良い方向の熟成感。ヒネ香やシェリー香はなく、コーヒーのモカの香りやエステル香。こんなに匂うとシャンパーニュの風呂に入っているかのようだ。Blanc･Chablis Grand Cru Grenouille 1997 La Chablisienne･Ermitage "de l'Oree" 1993 M.Chapoutierシャブリは好みの飲み頃。これ以上熟成すると古酒に近づき、シャブリらしさから遠のくか。。エルミタージュは、温度により様々な表情を持つワイン。包容力のある香り、嗅がなくても立ち上ってくる。温度が上がると味わいに苦みが加わり、複雑さが一段と増した。Rouge･Vosne-Romanee 1996 Emmanuel Rouget･Chateau Latour 1986ルジェは圧倒的なボリュームの匂いだ。香りじゃない匂いだ。妖艶などの言葉で規定できない広さを持つ。この匂いを大きなカプセルに満たして、中で深呼吸をしてみたい。ワインは飲まなくてよいと思った。恐らく自分の知っている味だろう。近づきやすいスタイルといわれている80年代のラトゥールの中でも評価の高い86年だからこそか、なかなか古酒になれない。でも、だいぶこなれてきて、おいしいのは確かだ。滑らかなコクとは少し遠いけれど。 ･Pedro Ximenez 1971 Bodegas Toro Albalaフォアグラテリーヌ・コンソメスープ牛タンの薫製・ポークリエット深い味わい。美味しい。北陸産　寒ブリと車海老のプレッセ柚子の香り仕立て実に上品な脂、植物性かのような繊細さ。蕪で挟んで。下関産虎フグ　二種の味わい白身の炙りと白子焼き面白い。火を入れて旨み増量。香箱蟹のリゾットアワビのグリエ添えアワビとからすみがセンス。仏産　ウズラのローストトリュフビネガー美しい。デリケートなお味。蝦夷鹿のパイ包み焼き

iRobotとマグナム好き

わかりやすい人間になりたいおおぃ、おおぃ年末に届いた、お掃除ロボット（ロビタと名付けた）とマグナムワイン

っつしまや！ っつしまや！ 松嶋屋！

徒歩圏内で過ごした十日間、それもまた楽しいかな。先日のアイスクリームもしかり、今朝の「おはぎ」も美味い。店では、「ぼた餅」と呼ばれているようだが、甘さが絶妙で「これ以上安くて旨いおはぎがあったら持ってこい」といいたくなるほどの美味しさ。松嶋屋、15代目 片岡仁左衛門さんの写真集と芸談である。プレゼントに喜ぶ彼女の顔が僕の喜び。2002月の12月、京都の南座、吉例顔見世興行、勧進帳、富樫の仁左衛門、弁慶の團十郎。滅多に食べないが、豚骨ラーメン、濃厚そうだが意外にサラリとした味わい。ぎょうらん亭系列らしい。

色を探して

午後遅く、近くの高見神社へ初詣。久しぶりにK10Dを持ち出し、55－300mm をお供にした。夕暮れの光で浮かんだ色新しい年の始まりであって欲しい。

AKIRA アキラ 夢を見たの

大晦日、紅白をみながら、京都は権太呂の年越し蕎麦を茹でて、さぁ食べようとしたまさにその時、彼女に仕事の呼び出し。何というタイミングの悪さ。その後、僕はうたた寝をしたようだ。紅白がやたら喧しい。ふっと目を覚ます。部屋に彼女がいない。あれ、どこだろうと思って呼んでみる。「＊＊、＊＊」返事がない。トイレ？風呂？．．．いない。納戸や押し入れまで探すがいない。まさかベランダ．．．このあたりで、かなり焦ってくる。もう一度、一部屋一部屋を確認する。「＊＊、＊＊」まさに泣きべそオヤジである。元旦は二人とも自宅待機のため、ビィー･シィー！のワインに合うお節を前にしてワインは「おあずけ」。

備忘録〈シャトーパルメの白ワイン〉

11月27日、シャトー･パルメ福岡騎士団例会は、シャトーからThomas Duroux氏をお迎えし、少し早い忘年会として開催された。彼は、２００４年、３４才の若さでパルメの手綱を任され、支配人としてシャトーの新しい時代を築いている人である。いつものように素晴らしいワインリストだったが、今回はシャトーより特別に白ワインが届いた。シャトーの自家消費用に造られたワインということだが、お話によると、Palmer Historical XIX Century Blend と同じく、シャトーの挑戦や変革を表す象徴的なワインだということだ。この白ワインは市場にでていなので、極めて貴重な経験をしたことになる。シャンパーニュは２本とも飲み頃を迎えており、前者はブラン･ド･ブランの熟成感、後者はエレガンスを楽しめた。パヴィヨン･ブランはパルメ･ブランの若さと華やかさの前にやや分が悪かったようだ。閉じ気味でソーヴィニヨン･ブランの特徴が背後に回り、素っ気ない顔ばかりが目立った。シャトーパルメは、８のつく３ヴィンテージ。トマ･デュルー氏の事前確認済みであり、コンディションはこの上ないもので、若さから熟成までのパルメを楽しんだ。Champagne･Delamotte Brut Blanc de Blancs 1995･Bollinger Extra Brut R.D. 1995 MagnumBlanc･Chateau Palmer Blanc 2007･Pavillon Blanc du Chateau Margaux 2004Rouge･Chateau Palmer 1998･Chateau Palmer 1988･Chateau Palmer 1978 MagnumMoulleux･Chateau Suduiraut 1988パルメ･ブランは４つのセパージュ、ボルドーでよく見掛ける品種ミュスカデル（Muscadelle）：65％ソーヴィニヨン･グリ（Sauvignon Gris）：25％残りは、ボルドーの白ワイン品種、メルロー･ブランとジュランソンの古い品種 ロゼ（Lauzet）Non Filtre で薄く濁っている。香りは華やかで葡萄果実そのもののアロマ、味わいはフレッシュな酸が全体を引き締めていて、旨みがジュワッとくる。ボディがあるタイプではないが、不思議に絡み付くような飲み口。ミネラルという表現が相応しいのかもしれない。料理は、プロバンスの野村シェフの独壇場。シェフらしい料理に感謝するしかない。寒ブリのテリーヌ・帆立貝柱の燻製手長海老のヴルーテ・子持ち昆布香箱カニの宝石箱車海老と百合根のフライタラ白子添え　海老のバターソース豚バラ軟骨の柔らか煮赤鶏胸肉と下仁田ネギクリーム七山産トウモロコシ　パイ包み蝦夷シカ　ロース肉の低温ローストビーツと赤ワインソース金時芋のブリュレ西洋梨の二種の味わい

歓びのカレー

先週末のカレー。スペシャルチキンカレー、大盛り、中辛．．．トマトの酸がバランスを取っている。

アイスクリームで一休み

廊下に溢れたワインの整理がやっとこさ終わる。散歩コースにあるアイスクリーム屋は、どうも評判の店らしい。種類毎のイラストはセンスが良い。工夫された素材の味は見事で、人気があるのも頷ける。

ベカスとピション･ラランド

ワイン部屋の整理で何点か問題が浮かび上がったが、その中で深刻さはないけれど確認が必要なものの一つに８０年代のボルドーがあった。深刻さというより、今更どうしようもないと言い換えた方がいいかもしれない。つまり、手に入れた当時の輸入環境が完璧じゃないのは容易に想像がつくが、この部屋での保存で「今」がどうなっているかは、開けてみるまで分からないということである。そういう中で目に止まったのが、ピション･ラランドの８３だ。ラベルがかなり薄汚れていて目立ったためだ。電灯にかざしてみると透明感があり、美味そうな色をしている。また、ボトル底の澱も固そうだ。これなら、そっと動かせば少しの移動は問題ないだろう。そう、「今」を確認するには、うってうけのワインと思われた。というわけで、今年最後のブルーシエルでベカスと共に確かめることとなった。結果、心配は杞憂に終わった。綺麗な熟成を遂げていてボルドーの美質は保たれていたのだ。もちろん、完璧な輸入･保存環境のものとは比較すれば差があるのだろうが、満足できるレベルにあるワインということで一安心をした次第。お供の白は、ギィ･アミオのＣＭ、レ･カイユレ2001。これが嬉しい誤算、華やかな香りを振りまくわりに味わいは鉱物的で、料理を楽しむワインとして自分の立場をわきまえていた。黒トリュフのエスプーマ　泡仕立てパクッだ。トリュフ香が炸裂する。わぉ、と顔を見合わせる。海の幸のタルタル浅野さんの有機野菜のサラダずわい蟹と帆立、敷かれたアバカド、キャビア、野菜のバリエーションが素敵伊勢エビと白身魚のパイ包み　香草入りバターソース白身は鯛、赤ピーマンのソースがアクセント。ナイフを入れたところを撮るべきだろう。山しぎのサルミココットで蒸し焼きされたベカス　サルミとは「血のソース」　内臓　感謝　季節の素材でしめくくる甘味な一皿

けがの功名

イブは仕事で飲めず、この日も遅い夕飯になった。クリスマスということで、やはり泡だろう。飲み残すことを前提に２本のシャンパーニュを開けた。まったく対照的な味わいのシャンパーニュである。ジャクソンは硬質で鋼のような辛口、一方のヴエット･エ･ソルベは重くコクのあるタイプ。好みとしては、ジャクソンに軍配を上げるが、後者の個性も捨てがたい。結局、ヴエット･エ･ソルベにストッパーをするのを忘れてしまい、翌日には結構な量が気の抜けた白ワインとして残ってしまった。ところが、この白が旨いの何のって。ピノの個性とアルコールの強さ（を感じるだけだが）が良い具合に複雑さに繋がっていた。この日のメインは、二人には多すぎるほどの鰆の切り身だった。これの５倍の量で￥680なので、美味しいものは値段ではないということが良く分かる。寒い時期の鰆は脂がのっていて、トロリとしていて超美味。半分は皮面を炙った刺身にして、残りはタレを付けて焼いた。クリスマスに相応しいと思う。

ドメーヌ・ドーブネのアリゴテ

この時期、若い人達にとってはクリスマスディナーの確保は、大きなイベントとして最も重要なポイントらしい。年一度のホーリーナイトは、華やかなイルミネーションと肩を寄せ合った二人の影と共に深まっていくのだろう。イヴイヴの夜、店内は若いカップルで満席だ。そんな貴重な１テーブルを、怪しい３人組が占めてしまっているから、何ともバツが悪い。でもまぁ、そんなことは忘れて、ワインを楽しむことにする。豪華なワインじゃないけれど、飲み頃の良酒が揃った。どのワインも状態が良い。極端に照明を落としているので、カメラは悲鳴を上げた。PHILIPPE PRIE BRUT Cuvee Archangeコート･デ･バール地区の Nouville-Sur-Seine（ヌヴィーユ＝シュル＝セーヌ村）南部のシャンパーニュにも関わらず、シャルドネが多めに使われているようで、ブラン･ド･ブランのようなキレが特徴だ。若々しい爽やかな酸そのものが美味しい。複雑さや凝縮感もバランス良く感じられ、グラスに戻るたび旨みが増していく。ピークは、まだまだ先にありそうだ。Bourgogne Aligote Sous Chatelet 2001 Domaine d'Auvenayブルゴーニュ･アリゴテ･スー･シャテレ 2001 ドメーヌ･ドーブネアリゴテということで、もっと鋭角的な酸を予想していたが、思ったよりマイルドで旨い。もちろん酸が少ないわけじゃなく、果実の層が厚いからバランスが取れているのだろう。少しエステル香もでており、それが品格を与えている。温度が低くてもグラスの中で高まっても楽しめる素晴らしいワイン。Chambolle-Musigny 1er Charmes 1989 Joel HUDELOT-BAILLET熟成由来の酸が少し顔をだしているが、典型的な赤系でトーンの高いピノの熟成を味わえた。ゴシックではなくロマネスクのような優しさや丸みを感じる優美なワイン。そのかわり落ちるのも早いかと危惧していたが、次のグラスでは甘さや旨味、色っぽさも加わり、ますます妖艶な姿に。Vosne-Romanee Les Genevrieres 1988 Domaine Leroy対照的にこちらは、やや大きめのボディに強めの甘さ。「クロ･デ･レアの斜面下にある畑なので、ニュイ･サン･ジョルジュチックか」なんて勝手なことを言いながら、最後まで崩れない酒質はさすが。「暗め」なところは個性だとわかり一安心、時間と共に様々な顔を楽しめるワインだった。

イヤーエンドパーティ（ワイン）

仕事上、必要な資格を二つ持っているが、その内の一つは今年度末までに更新しなければならないものだ。そして更新の条件にはポイントが必要なのだが、あと１ポイントを事情があり獲得していない。という訳で、1月10日(日)の東京での講習会に出席せざるを得なくなった。それも、午後のみの講習で日帰りである。何とも中途半端で昼飯ぐらいしか楽しみがない。おまけに店選びには日曜日という条件が結構きいてくるし、移動時間を考慮すると講習会場近くじゃないと無理だろう。会場は、東急田園都市沿線の駒澤大学。欲張りの候補は、一人だし時間的にも無理なのだが．．．・ラ･ターブル･ド･コンマ　懐かしい野菜料理・レストラン-オギノ　予約が取りにくい人気店ここは↓、11:00からOKのランチだから時間的にはもってこいだが、一人でいく勇気はない。・二子玉川駅　ひらまつの「代官山ASO チェレステ」現実的なのは、この３店か。・本城　一駅先の「用賀駅」に近い　日本料理　11:30～・FELLOWS ハンバーガー　駒澤大学駅　HPのセンスが良い　11:30～・Tu Sei Grande イタリアン　駒沢公園前　カウンター有り　11:30～結局、決めたのは．．．Tu Sei Grande 　講習会場の300m手前だから！イヤーエンドパーティはワイン持ち寄りだったが、素晴らしいリストなった。どういう訳か、この日の僕は気分がハイで躁状態、だからかどうか分からないが、ワインの味をあまり思い出せない。

イヤーエンドパーティ（料理）

土日はワイン部屋の整理をするも、足腰に負担がかかりすぎで途中でギブアップ。疲れ果て、こんな感じ で気分転換する。夜は、イヤーエンドパーティをニューオータニ博多14階の Saluti にてオーソドックスなメニュー、ふろふき大根が美味しい。玄界灘の海の幸のサラダ　ポワロー添えマスタード風味のビネグレットフォアグラのポワレ　ふろふき大根と共にオニオングラタンスープアラカブのポワレ　カツオ菜のソース蝦夷鹿のソテー　魅力的なトリュフの香り

優しい寿司とアレキサンドル･ボネ

人の記憶は面白いもので、２日前の昼ご飯を思い出せなくても、２ヶ月前の旅行での食事は鮮明に覚えているというようなことが良くある。記憶に引っかかる何らかの出来事がそうさせるのだろう。１０月の名古屋小旅行、二日目の夜は「越乃」という江戸前寿司店を訪問した。寿司、サーヴィスともに満足出来る内容だったが、一点だけ気になったことがあった。それは「シャリの温度」。普通、人肌より少し冷たい程度かせいぜい人肌温度が適切だと思っていたが、ここはそれよりもう少し高くて、かなり温度を意識してしまうのだ。「シャリ、少し温かさを感じますね。」と柔らかく。「えぇ、シャリの温度には、拘りを持っています。」ということだった。だが、小さなおひつのシャリは、後半には少し冷めていたので、どうせなら拘り度をもう少し高めた方がよさそうだ。そういえば、京都の日出鮓では、シャリ用のおひつは、握り終わるたび湯たんぽの入った木箱に直していた。温度を保つという意味ではグッドアイデアだ。こんな事を考えていると、無性に寿司が食べたくなり、「もり田」に伺った。いつものことだが、我々が如何な精神状態であっても、もてなしの心の前では、自然と優しさが溢れでてくる。素晴らしいお店だ。肴はどれも吟味されたもので、高いクオリティに驚く。この日は特に「あら」「ホッキ貝」「よこわまぐろ」「鰆の炙り」が素晴らしかった。シャンパーニュは、アレキサンドル･ボネ（Alexandre Bonnet）。２０年ほど前、銀座の三美で勧められて、当時はよく飲んでいたシャンパーニュ。セパージュは、シャンパーニュの最南端、コート･デ･バールのレ・リセ（Les Riceys）村産のピノ･ノワール 70％、ピノ･ムニエ 20％、コート･デ･ブランのシャルドネ 10％とのことだ。やや地味な味わいだが、寿司にはピッタリとくる。保冷器がすてき。20年前のものらしいが、これほどカウンターに似合う器はないだろう。シャコ炙り北海道のホッキ貝炙りあら関門蛸炙りよこわまぐろコハダの酢締めくじらのベーコンさよりの骨焼きサワラの炙りカワハギ　皮　肝あえふぐなまこかによこわまぐろ穴子合馬のタケノコその他？（笑）

ぶらり魚市散歩

休日の朝は何時も散歩から始まる。といっても、ウォーキングではなくて（ぶらり魚市散歩）にて北九州魚市場の雰囲気を味わっている。魚市場全体の情報ではないが、旬や相場が分かるので結構面白い。また実際、魚を買う時の参考にすることが多い。最近のヒットは、アマテガレイや水ガレイ、三重産の真イワシ。ホームランはチヌ、シンプルに豪快にオーブンで焼くのが良い。身がより締まり、旨みが倍増する。また、香りも高くなる。昼前にブルーシエルの川本シェフから電話がかかる。「新メニューを楽しみませんか」ではなくて「ホームページが出来たので．．．」とのこと。ＨＰは音楽が鳴るので、ブログへリンク Bleu Ciel 。右下に LINK あり。というわけで、夜伺った。着いたばかりの Hospices de Beaune 2007 を２本ぶら下げて。写真がイマイチ。古いFuji F30 の限界かもしれない（腕も限界）。フォワグラのテリーヌ　ポルト酒のゼリー寄せ　グレック野菜添え黒アワビのムニエル　肝のソース山鶉

備忘録　ワイン会－写真のみ

11月某日、柳川にて、渋すぎるワイン！Ambonnay はグラン･クリュ、ピノの産地だ。Blanc de Blancs とは、さて。Chateau Couhins 1976 、遅摘みの貴腐香は皆無だ。あくまで辛口の熟成。

ワタリガニとシャトー・フュィッセ

瀬戸内海の小さな島育ちだから、カニといえばガザミ（ワタリガニ）だった。すべすべした身の繊細さと濃厚な旨みのミソや内子の美味しさは、格別である。日本中で捕れるので、各地で様々なブランド名がついているのだろうが、福岡県の東部に位置する豊前海産のワタリガニは、「豊前本ガニ」として売り出されている。今シーズンは、門司の柄杓田漁港の朝市や豊前市宇島の直売所に車を飛ばし、大型のオスや内子のメスを楽しんでいる。豊前市宇島、豊築漁協直営の漁師食堂　カニ飯600ｇ越えのメスChateau-Fuisse Pouilly-Fuisse 1998ワイン歴が長いものにとっては定番のワインだが、あまり人気がないのが不思議である。品質は水準をはるかに超えており、ＣＰ比は相当に高い。また、長期熟成という面からもレベルが高い。この1998年もまったくヒネたところがなく、シャルドネが行きつく高い熟成状態を楽しめる。

イヴ・ボワイエ－マルトノ 2007

Yves BOYER-MARTENOT Meursault 2007イヴ・ボワイエ－マルトノ甘さが前面に出てくるタイプで敬遠していたイヴ・ボワイエ－マルトノだが、noisyさんの2007年に対する絶賛コメントを読んでいると「飲んでみたいっ！」と思うのは無理からぬことだろう。でも、いつものように出足の悪い僕のこと、すでに売り切れ。結局、グループ内の他店で購入したのが10月下旬。到着日の夜、Bourgogne Blanc を開けた。「ひゃー、旨い。」が第一印象。香りは少し重いが、スワリングするとキーンとした品のある香りが上がる。口に入れた瞬間に感じる上質の酸とミネラル感、なにより旨みがたっぷり。このクラスとしてはとても楽しめる。彼女には、ブラインドで「うゎー、美味しい。唾がジュワって出てくる。好きなタイプ。　　なんぼなん？」「\2,400円」「なんぼでも買いなさい。」ははぁー　m(_ _)mBourgogne Blanc は今日まで6本開けたが、ムルソー度が微妙に違ってて楽しい（もちろん飲み手の体調にもよるが）。僕はムルソー度の低いボトルが好み。そして、10月末に hirozeauxさんとペリエールを試し飲み。曰く「長熟ではなさそうだが、少し寝かせるとぐっと味がのってくるように感じた。スタイリッシュにつくられていて美味しい。」確かに、現時点では大きな構造とか深みとかの言葉はでてこないが、純度や品格の面では完成度が高い。・どのワインを飲んでも・・・、「滅茶苦茶旨い！」← noisyさん一通りムルソー全銘柄を開けたが、全く以てその通り。買って良かったわいなぁー。

ボノー･デュ･マルトレイ

今年最後の「持ち寄り会」、テーマは「なんてったってブルゴーニュ」。幹事お得意のテーマである。メンバー各自の好みや手持ちのワインの産地比率は様々だろうが、僕にとっては願ったり叶ったりのテーマではある。持参ワインの調整は一切しないのが原則なので、たまには面白い組み合わせになることがある。今回は、コルトン・シャルルマーニュが４ヴィンテージ、造り手もすべて違うということになった。どうしたことか、メンバー最長老はテーマ無視のイグレック1985を持参された。が、その素晴らしい香味を知っているメンバー全員が歓迎したのはいうまでもない。Taittinger Collection 1983 テタンジェ・コレクション、経験からは足が早いと認識していたが、今年飲んだ2本は熟成にも耐えうる見事なシャンパーニュだった。５月に楽しんだ８５以上に、この８３は泡の力も残っており、熟成からの甘さが独特の個性をみせていた。Corton-Charlemagne 2004 VergetCorton-Charlemagne 2002 Bouchard Pere & FilsCorton-Charlemagne 1997 Bonneau du MartrayCorton-Charlemagne 1991 Louis Latourこの中では、ボノー･デュ･マルトレイ1997。注ぎたての香りは圧倒的なふるまき、わぉと誰もが声を上げる。現オーナーのジャン=シャルル･ル･ボー･ﾄﾞ･ラ･モリニエール氏が1994年からスタッフ総入れ替えの改革を行ったというから、1993年以前の細身で長寿なC．Cとは、スタイルが変化しているのだろう。僕たちの持参ワインであるルイ･ラトゥールの1991C.Cは、この会の伝説のワインだ。６，７年前、1992年と共に相当数楽しんだが、いつも歓びを与えてくれた。比較してしまうと、どうしてもインパクトのあるワインを記憶に残しがちだが、少し時間が経ったグラスからの香味を楽しむ余裕が欲しい。この1991も後半は、マルトレイに肉薄していたと思う。でも、確かにいえることは、この経験で僕の購入計画は大幅に変更になるだろうということ。ボノー･デュ･マルトレイの若いヴィンテージは積極的に攻めると思う。" Y " 1985いうまでもないだろう、古いイグレックは独特の世界だ。際だった凝縮と肉付き。酸味が素敵。Volnay Cuvee General Muteau Hospices de Beaune 2004 JWS FukuokaEchezeaux 1984 Leonce BocquetCorton 1978 Bonneau du Martrayレオンス･ボッケは、「南のおっさん」のような煮詰めた感じの甘みが個性だが、これはこれで美味い。崖っぷちのピノも悪かない、注がれたら、香りをくんくん、迷わずに飲もう、スリリングだが楽しめる。ボノー･デュ･マルトレイのコルトンは鉄の多い血の味わい、コンディションが良い。赤系と硬質の熟成がコルトンの個性か。たぶん初めて、マナガツオの生。伊万里牛

些細な話

相棒のある出張ならまだしも、一人っきりの京都で伺える店は、僕にとっては日出鮓しかない。もう一晩はどうしようかと色々考えたが、結局、出張の報告書を書きながらの一人ホテルディナーが分相応だと悟る。京都駅の伊勢丹で老舗の弁当を買った後は、ワインの調達にワイングロッサリーに向かった。ネットでは何度か利用しているが、実店舗に伺うのは初めてだ。とても上品な店で雰囲気も良い。目的は冷えたシャンパーニュだったので、店内を一通り確認した後、数種の中からルネ・ジョフロアのBrut Zeroを選ぶ。「仕上げに糖分を加えない、ドサージュがゼロのシャンパンで．．．」と説明を受ける。確かにスタイリッシュでキリッとした辛口、葡萄の甘みと他の要素とのバランスも悪くはない。この糖分添加ゼロは、飲み手側の辛口嗜好と造り手の拘りか、それとも市場のなりゆきなのか。そう、流行という単語が最も相応しいのかもしれない。話はこれで終わりなんだが、問題は、この「ドサージュ」というカタカナ表記である。日本では「ドサージュ」といわれることが多く、山本博氏のシャンパン物語やシャンパーニュ委員会の日本事務所監修の本でも「ドサージュ」だ。でもフランス語では、dosage だから、「ドザージュ」と濁るはず。これは母音に挟まれた「S」は濁った音になるという法則があるからだ。例えば、ヴィノテークの有坂さんが名刺をフランス人に渡すとき，ARISAKA だとアリザカと発音されるので ARISSAKA とSを追加したという話は有名。また、POISSON（ポアソン）魚, POISON（ポアゾン）毒　一字違いで意味が大違いという分かり易い例もある。ちなみに、Googleで「ドザージュ」と検索すると「もしかしてドサージュ」と叱られるので「ドサージュ」が多数派なのは確か。というわけで、先日の「いつもの持ち寄り会」でこの話題を振ったが、「カタカナ表記は元々無理があり、面白い話ではない」と、全く以てうけなかった。ちょっとポイントがずれているのだけれど。まぁいいや、僕は「ドザージュ」を採用しよう。言いにくいけれども。「ドザージュ、ドザージュ、ドザージュ」うーん、なかなかフランス語っぽい。ドザージュドザージュドザージュ

比叡山二景

学会場を抜け出し、近く（といっても1.5kmはあるか）の円通寺へ向かった。宝ヶ池から円通寺　「借景の庭」「今日の夜は、少し席に空きがあります。」の日出鮓に伺います。

Lafiteらしい

ホテルの料理だが、優しく、そして美味しい。Ch.Lafite 1974 Mag、Lafiteらしい鯵とウイキョウのマリネフォアグラと穴子のソテー　焼き茄子添え　バルサミコソース「インカのめざめ」のヴィシソワーズ手長海老と鱈ののムース　ジェ・ド・オマールのエミュルジョン佐賀牛のグリル

Ronco del Gnemiz Chardonnay 2002

7月の持ち寄り会、テーマは「たまには、ブルゴーニュ以外で！」である。素晴らしいワインが揃った。こういうワインを飲むと、自分が幸せだなと感じる。ワインの多様性を楽しめる感覚を持っている自分を。シャンパンーニュは、コート･デ･ブランのオジェ村のヴォーヴェルザン。樽発酵・樽熟成のキュヴェで５グラムのドザージュ。素敵なシャンパーニュと思うが、意外に売れていない^^。イタリア、フリウリのシャルドネ。検索もむなしくなる程のレア物らしいが、素晴らしいワインである。ものすごく透き通っていて艶々している。余韻は長く、僅かに感じる苦みが良い。このぐらいの個性を受けとめる余裕が欲しいと思う。マグナムのバロン･ド･Ｌは、とてつもなく若い。キンキンに冷やしたのが良かったのだろう、複雑な香りと味わい。ソーヴィニヨン･ブランという優れた品種が持つ大きな力に魅かれる。ダイヤモンド・クリークの古いビンテージは、カベルネの綺麗な熟成が素晴らしい。滅多に味わえないワインに、感謝するしかない。99のイケム、今まで何度も味わったが、このボトルは始めて出会った感じだ。熟成感と貴腐香が強い。赤ピーマンのムース。味は変わらないが、この写真をもう一度思い出そう。・F.Vauversin Blanc de Blancs ・Ronco del Gnemiz Chardonnay 2002 Friuli・Baron de L 1996 Mag・Solaia 1989 Marchesi Antinori・diamond creek Gravelly Meadow 1993・Ch.Leoville Las Cases 1995・Ch.d'Yquem 1999・トウモロコシの泡仕立て　パンチェッタのアクセント...・赤ピーマンのムース　赤ウニとコンソメゼリー寄せ・季節の野菜のマリネ・マナガツオのクリームソース・鶉のバターライス詰め　はしばみ風味丸見えのお尻とはこの事だ^^。 ・チョコレートの甘美な一皿・旬の白桃

L'AMBROISIE　Quimper

カンペールに２泊したホテル Best Western Kregenn、清潔でインテリアのセンスが良く、穏やかな時間を過ごせた。ケルトの渦巻き模様が随所にあり、ブルターニュの中心地に降り立ったことを実感する。泊まった部屋は、ジャグジー付きのバスがあり、ツインベットで広い。特筆すべきは、昨夜のレセプションの青年もしかり、今日の年配の男性しかり、スタッフが皆、機転が利き親切この上ないことだ。朝食後においても、同じ部屋に連泊が可能なこと、ネット予約のおかげで一泊１２０ユーロ（広いツインベットの部屋なのに）であること等の確認がスムーズだった。極めつけは、この日担当の年配の男性だ。夜のこと、RESTAURANT L'AMBROISIE に行くためにタクシーをたのんだ。が、20分、30分経っても来ない。彼は何回も Taxi 会社に電話してくれるが、それでも、やはり来ない。終いには声を張り上げ、「うちのお客さんをいつまで待たせる気だ。」とそれでも来ない。何故来なかったのかは、今では知る由もないが、結局、「私の車で送りましょう。すぐ車を回しますから、外で会いましょう」と。ブホォーと目の前に現れた車は、すごいBMW（車に疎いので？だ）高級そうだ。また、運転も上手い。レストランは一方通行の出口の手前30m、彼は手前のロンポアンで突然止まり、左からの女性の車を制し（何でって？女性の顔がまざまざとみえた）、バックで逆走する。わぉー。レストランの前にぴたっとBMWを止めた彼は、「何時の予約だった？」と予想もしない質問をしてきた。「午後8時」というと、私が遅れた理由を店に説明するから、一緒にと。ずかずかとレストランに入り、出迎えたマダムに「うんぬん、かんぬん」怒濤の１０分間だった。オーソドックスなレストランを選択したつもりだ。予想に違わず良い店だった。グラスでシャンパーニュ、１２clで１０ユーロ今日のお勧めが、ブルゴーニュアリゴテの６ユーロ驚いたのがワインリスト。ボルドーが１５ページも揃っている。ザーッとみて一番高いのが、1982のマルゴーなどの一級格付けのワイン。400ユーロだからコレクションに追加しても良いような値段である。60、70年代も結構ある。その中で選んだのは、相変わらずブルゴーニュ（1ページのみ）Nuits-Saint-Georges Clos des Corvees 1990 Maison Louis Jadot渋い選択ではある。このフォアグラは、最高だ。塩が添付され、お好みなのだろうが、素材の良さがひかる。

Quimperはkemper

６月２４日（水）翌朝、右足首はドクターの注意を忠実に守ったおかげで、腫れも見た目ではっきりと分かるほど引いていて、痛みも和らいでいる。これなら、松葉杖が手に入り次第、ある程度の行動は出来るのではないかと密かに思っていた。薬局で手に入れたのは、簡易型の松葉杖とサポータ、痛み止めの薬。これがあれば、ジッとしている手はない。反対する彼女を説得し、午前中は足の具合を確かめるために、ロクマリア（Locmaria）の教会に出かけることにした。 １１世紀の創建であり、当時のロマネスク様式が保存されている教会としてよく知られている。ロマネスクの優しく丸い後陣が美しい。ファサードは無装飾でロマネスクの雰囲気を醸し出している。内部は典型的な１１世紀の様式で、木造天井が残っているのが珍しい。シンプルな半円アーケードと採光用の高窓が、ぼくを惹きつける。柱頭や装飾も少なく、全体的に簡素な造りに心が洗われた。この午前中の行動で調子が良ければ、午後は近くの村にバスで出かけようと考えていたが、彼女から、かなり甘い計画だと指摘される。教会内部の写真も自分で撮影できない始末なのだ。松葉杖が馴染まず、痛みがぶり返す。結局、バス旅行は無理な話と認識する。彼女は気を利かせて、有名なカンペール焼きのアンリオのブティックでお土産を物色し、タクシーを呼んでもらったようだ。この時に彼女は学習した。この台詞が強い力を持つことを。「夫が昨日転んで、．．．」「まぁ、お気の毒に。じゃあ、これ、サービスね。」タクシーがホテルに着く直前、彼女はひらめく。「ホテル･クレガンに一番近いカフェに連れて行って」ホテルから３０ｍのカフェ。そう、それが松葉杖のぼくが歩く距離を最小にしてくれた。このカフェは、まさしくブルターニュ。BGMにケルトミュージックが流れる。彼女が嬉しそうなのがなりよりだ。ここでも。彼女は「ごらんのように、彼が昨日転んで．．．」おまけは、ステッカー？それとも　あれ？昼定食。ぼくは、オムレツジャンボン、彼女はマグレ・カナール。一皿にグリーンサラダとポム･フリが山盛りの如何にも、の一皿。「ポム･フリは少なめにお願いって言ったのに．．．」とかいいながら、二人とも完食。ブルターニュの地ビール数杯と、辛口の初シードル。うまい！！

優しさの中で

足首の重い捻挫は今まで経験したことがない。足を地面に付けなくなり、歩けない状況がこれほどの不自由を人間にもたらすかを初めて知った。問題のトイレは、十数メートル離れたカフェに行くか、他の方法を見つけるしかない。幸いアクセルとブレーキを踏む前後方向の動きは保たれていたので、運転はこの先の６０ｋｍも含め、限界の中でも自信はあった。「村を一周して、トイレを探そう。」思いは通じたのか、教会前広場を過ぎたあたりに村役場らしい建物があり、野外トイレが設置されていた。彼女の肩が本当にたくましい。「ふぅー」この６０ｋｍの運転がこんなにも辛いものだったとは。足首の痛さより、心の痛さ。「しまった！　なぜやったのだろう。」「申し訳ない。」「本当に申し訳ない。」それの繰り返し。救急病院に着いたのは、15:00頃だったろうか。こんな中でも、彼女は考え抜いていたようだ。「ごめんなさいね。せっかく着いたけど、やっぱりまずＳＮＣＦのＡＶＩＳに行って車を返しましょう。診断によっては、ギブス固定になる可能性もあるし。そうなれば運転が出来なくなる。その前にレンタカーを返すのよ。」ぼくは専門家がいる病院の勤務時間内の診察を希望していると言うが、「この程度のけがだったら、ERのドクターが診察してもそんなに変わらないと思う。それよりもレンタカー。私の判断に従って！」駅の営業所に何度もTELするが、相手は出ない。「直接行きましょう。だって営業時間だってHPにも書いているじゃないの。電話に出ない時も開いていることは、フランスでは良くあること。」どうも、この辺から彼女は今回のトラブルを楽しむモードに切り替えたようだ。駅のAVISでも、思った以上に手間取った。5日間の契約を3日で返却なのだが、PCでは上手く認識してくれない。結局、割安（5日）から割高（3日）への変更の問題だと分かった頃、ぼくは駅前で惨めな気持ちで彼女の帰りを待ち続けていた。もちろん、バックライトの破損は保険で賄われることは当然だった。が、燃料を満タンで返却することは、このトラブルを話した後でも、強く要求された。駅前のセルフスタンドで満タンにするも（もちろん彼女が操作した）、燃料計は1レベル下がったまま。ぼくは「チョンチョンとしないと」と言うが、彼女は担当の若い男性に助けを求めた。優しそうな男性で、彼女とのやりとりが微笑ましい。こういう時のために彼女は、日本の美しい切手を用意していて、「お礼の気持ち」を渡した。さぁ、次はタクシーで病院だ。【駅前のTaxi乗り場で、「亭主が捻挫して、まったく歩けない。ホテルで荷物を下ろして、救急病院に行きたい。今彼はAVISの前で待っている。」と説明すると「ガッテンだ！俺に任せておけ！！　さぁ　乗りな！」って感じ。頼もしそう。】実際、ぼくの身長からすると１９０ｃｍはありそうなタクシードライバーが、がっしりと抱えるように車に乗せてくれた。病院に着いても、車椅子を持ってきて、ぼくを乗せ、受付まで運んでくれる。ERはもうすでに１０数人が待っていた。救急部の受付で状況説明と保険証書を提示する。この時の年配女性職員は最後まで、落ち着いた優しい対応をしてくれた。恐らく、日本人のぼく達だからだろう、通常の待合ではなく、スタッフ側のスペースに案内してくれ、彼女用の椅子も用意してくれた。さりげない心遣いが嬉しい。診察に呼ばれたのは、1時間２０分後。呼びに来た年配の看護婦と彼女は「あなたはフランス語が上手いわね。ご主人、フランス語は？」「全くダメ」「英語は大丈夫？」「うーん、英語も片言よ。」「そうなの、じゃあ彼は、あなたに頼りっぱなしなのね。」「そうなのよね。」なんてことを話している。そんなことは、表情と雰囲気と単語で何となく分かるさ。まぁ、ぼくを出汁にすればいいさ。ドクターは、30才くらいの若い女性。「どっち向きに捻った？」「ここは。痛い？」まぁ、痛ければ、「うー、痛い」なんて言えば、ほとんど言葉の問題はないと思うが．．．ドクターはX-rayのオーダーを出す。ペーパーレスのオーダリングだが、全体に2年前の標準的な日本のＥＲな感じ。ストレッチャーに乗って撮影室に行く。撮影室は少し広いが暗め。装置はフィリップス。かなり寝心地の良いマットのストレッチャーの上で撮影される。撮影は、５０才くらいの男性技師。足への触り方が繊細で安心できる。撮影後、ふとみると、操作室にその技師と別の男性技師と彼女がいる。どうも彼女は、「私も日本の病院で同じ仕事をしている。使っている装置もFCR5000で、とても興味がある。」と自分の職業を告白したようだ。この日本が世界に誇れるＦＣＲ（Fuji Computed Radiography）を前に、すぐさま打ち解けたのだろう。操作室では、技術的な話（二つの写真の合成、分割のレベル等）や「骨折がないようだ」との判断をしたようだ。3人の笑顔が感じ良く、今でも僕の脳裏に残っている。診察室ではドクターがX線写真を見て、「骨折はないようです。やはり捻挫でしょう。今夜は氷で冷やして、足を高くして寝ること。重要なことは、痛くなければ歩く必要があるということ。長時間ベットにジッとしていると静脈炎になる可能性がある。」と「処方箋を書くから、薬局で杖と薬をもらってね。」ぼくの最後の質問（諦めてはいるが。）「杖は、今日中に手に入る？」「この時間、薬局は閉まっていて、明日になります。」まぁ、期待はしていなかったけれど診断書をドクターに書いてもらうことを忘れていた彼女。例の受付女性に恐る恐る「実は～。」とお願いすると、まったくいやな顔をせず、「待っててね。」これまた彼女は、美しい日本の切手を差し出していた。タクシーでホテルに着いたのが、21:30ごろ。レセプションの長身で優しい若い男性は、ぼくをみるやいなや、すべてを理解し、部屋まで送ってくれる。ここからが大問題。もう時間は21:30なのだ。彼に「食べ物を買える所があるか？」と彼女が聞くと「この時間では、まず無理だ。カフェでの可能性は否定しないけれど、極めて低い。」また、ワインを手に入れることの可能性は？と聞くと「当ホテルには、今は開いていないが、バーがある。」「シャンパンは？」「ブルーノ・パイヤールなら、すべての銘柄を用意できる。」彼女は、「行ってくる。」といってカテドラル周辺のカフェに突撃する。本来なら、「夜遅いので、もう行くな。」と止めるところだが、ハイになった彼女を止めることは出来なかった。【さて、カフェに行くと「持ち帰り」はないという。ただ、店のスタッフも客も優しい。「あそこの店で聞いてみたら？」と．．．教えてくれる。結局4件目。「夫が歩けなくてホテルで私が食べ物を持って帰るのを待っているの。」と懇願すると、スタッフ同士、相談している。「シュークルートなら、持ち帰りように包んであげる。」これは、後で考えると、無理な話だった。飲食店で提供する料理と、持ち帰りの食べ物は、税法上で区別されている。サービスの問題ではないのだ。】ホテルで待っているぼくに、電話がかかる。「4件目で何とか食料をゲット。もう少し待っててね。」とやけに明るい。まぁ、そうだろう「待っている間、1664ビールを飲んでいるの。」である。帰ってきた彼女の手には、凄い量の「シュークルート」、パンとマスタード。すぐ、ブルーノ･パイヤールとベルジュラックの赤ワインが運ばれてきた。最初、赤用のグラスだけだったが、レセプションの男性は、シャンパーニュグラスが必要でしょうと、わざわざ部屋まで持ってきてくれた。かくして、素晴らしい夕食が始まった。彼女は、「明細にビール代が入っていないし、安すぎる。」と言ったらしいが、「待たせたので、サービスよ。」だって。なんて優しいのか。「お皿は？」「自由にして。」これが、その夕食である。

ユエルゴア渓谷の入り口で

6月23日（火）2人とも毎日5時半には目が覚める。最高のコンディションだ。閉じこめられたホテルの非常口から何とか脱出し、コート･ド･グラニ･ローズ（バラ色花崗岩海岸）その言葉通りの風景を楽しんだ。本当に気持ちの良い散歩であった。6時だから誰もいない。イギリス海峡と対峙するバラ色海岸のちょうど真ん中当たりで、奇岩の多い代表的なスポットである。旅行中にアップした「ワインボトル」以外にも「サイコロ岩」や「男性の横顔」など、ごろごろある。それらがピンク色で、夕日や朝日にあたると、さらに赤みがかかる。せっかくこのホテルに泊まったのなら、夕景と朝焼けの両方を楽しめば良かったと後悔している。それを一番感じたのは、「マリン･リュース」という花崗岩で建てられた灯台を撮影しようとした時である。ベストショット（ネットやパンフレットでもこのアングル）は夕日の方で、朝日に映えた灯台を撮るには寄りつきが難しく、なんとも歯がゆい。それに加えて潮の満ち引きだ。引き潮時はよりボリュームのある赤い岩が現れる。２泊して、どのシーンも楽しむのがベストだろう。それでも、朝食までの2時間の楽しいことといったら無い。旅行中の2人での写真は、この一枚だけなので、お許しを。この日の目的地である Huelgoat（ユエルゴア）渓谷は、ブルトン語で「高い森」という意味だ。「ブルターニュに行かれるなら、是非寄ってみて」というある方のお勧めで、旅行中、最も楽しみにしていた景勝地である。カフェが数店あり、お昼にちょうど良いと思われた。この頃には、TOMTOMの使い方も慣れてきていた。途中の街 Morlaix を迂回して、ミシュランのお勧めドライブロードを走るルートを指示するのもお手のもの。さぁ、出発。ところがである。途中、干満の差が大きいと聞いていたブルターニュを最も表していた遠浅のラニオン湾をみた時、どうしても写真に収めたくなり、車を止め、30cm高の堤防に上がった。考えたら分かりそうなものだが、撮影視点が低く、いい写真が撮れるはずもない。ファインダーを覗いて、諦め、振り向いて堤防を降りる。なんとその時、右足首を捻ってしまったのだ。痛みは、たいして気にもしていなかったが、ユエルゴアに着く頃には、右足の腫脹感が激しく、加速度的に痛みも増していた。ユゲルゴアは村の真ん中に大きな湖があり、風も無く穏やかな風景が目の前に広がった。10分も歩けば、素晴らしい景観と『カオスの森』と呼ばれる不思議な渓谷を味わうことができる。「さぁ、車を止めて昼食だ。」と焦ったのか、右足首の制御が緩んでいてブレーキが遅れたのか、バックで駐車する時（フランスでは、フロントから止める傾向あり）、後部のバンパーをコンクリートにぶつけてしまう。しまったと思ったが後の祭りだ。状況判断のため、車を降りたその時。「なんじゃこりゃ！」右足を地面に付けられない。足先、踵とも少し付けただけで激痛が走る。なんと、全く歩けない。後で聞くと、彼女も「どっひゃーー！！」と思ったらしい。が、何時も冷静な彼女は、「テールランプが宙に浮いてぶらぶら、持ってきたガムテープで止めるから。車両保険に入っててよかったでしょう。」とトランクをゴソゴソ。そして、さらには湿布を取り出し、「急性期は冷やした方が良い。」と、まったくもって信じられない程の用意周到さである。靴を脱ぐと、外側の踝は凹凸が無くなるほど腫れ、前方に向かって軽い発赤もみえる。彼女「冷静になって、考えよう、考えよう、考えよう。どうするか？」「発赤と圧痛点から最悪の場合、腓骨の剥離骨折もありえる。今日、病院にかかって状況を判断するしかないでしょう。」ぼくとしては、何とか運転し、今日のホテル（西に100ｋｍ先）に行って、一晩様子見の後、明日のカンペールで病院に行きたい。彼女、「でも、ホテルでの移動や食事はどうするの？　動けるの？」そう言われれば、まったくもってその通り、松葉杖があれば何とかなると思ったが、それもかなわない。反論の余地はない。彼女は、今回２度目の海外旅行保険のエマージェンシー・コールに電話をかける。結論は、こうだ。・ 保険で契約している病院がある。カンペールの「CORNOUAILLE」病院。試しに住所をTOMTOMに入力すると、約６０kmの距離である。・ 今日のホテルは、キャンセル。明日泊まる予定のカンペールのホテルに、今夜の部屋を確保する。今日のホテルは特に田舎のホテルで、キャンセルは心苦しい。食事まで頼んでいるから尚更だ。彼女も申し訳なさそうに電話する。相手は年配の女性らしいが、お互いとても残念そうに話しているのが、側で聞いていて伝わってきた。カンペールのホテルは、明日120ユーロの部屋を予約しているが、事情を話し、今日同じ部屋に泊まりたい。だが、どうも180ユーロの部屋しか空きがないらしい。しかたない、それでいこう。完璧な彼女の段取りである。「さぁ、出発だ。」この時、僕の発した言葉は、「トイレが限界。どうしよう．．．」

ロンポアンとオマールの天ぷら

この日、昼食に立ち寄ったラニオン。インフォメーションの地図を手に入れたが、それをみて、まる･丸･○に驚く。そう、大きいの小さいのとロンポアンだらけ。レゲ川沿いの無料駐車場に入る時も、カフェでオレンジーナを飲んだ時も、目の前はロンポアン。もしかしたら、信号はまったくないのか？フランスは、基本的な交通ルールと標識を学べば、比較的運転しやすい。だが、ロンポアンには苦労する方も多いと聞く。それでも、慣れとコツが分かれば、合理的で便利なシステムだと納得するだろう（パリ市内は走ったことが無いので想定外）。ネットで検索すると、「走って一番難しかったのは、フランス独特のロータリーだ。ロータリーを回っているうちに方向感覚を失い、どれが行きたい道か分からなくなる。」「このロータリーがくせ者。何番目で抜けるか把握する必要がありますが、ナビの性能を思い出してください。こんなしょぼい機能しか持っていないので、当然ですが動作が遅い！すると、めまぐるしく変わる方向と距離にややずれが生じてしまい、これを見ながらやっていると出る道を間違うことが多いのです。」この方向感覚の喪失に陥ってはならない。ぼくも初めての時、彼女のナビで「12時の方向、直進！」「60°右！」等に悩まされたが、賢明なぼくは、自力ですぐにコツを習得した^^　以下は、例外を考慮に入れていない独り言であることを断っておく。ロンポアン（ロータリー）のまわり方　・一般的な交通ルールとしては、右優先の原則があることを頭に入れておく。反対に、ロンポアンではロンポアン内の走行車が優先だということだ。つまり、入り口手前での一旦停止には手間をいとわないこと。　・大きなロンポアンでは、数百メートル手前に行き先を示す標識があり、注視すれば問題ない。何本目の道路が行き先かを把握する。多くても6本だろうから、「4本目だ」「3本目で直進」等と考える。方向や角度を捨て去ること。それを証明しているのが、今回のTOMTOMというカーナビである。ナビ「Two hundred meters Roundabout Third exit！　Third exit！」ぼくたち、「いち、にぃー、さん、はい」。　　・内周が2車線以上あるロンポアンでは、180°（正面）以内の右方向は、外側のレーンを走って出る。左方向は、内側のレーンをまわり、いったん外のレーンに出て右折するが、自分の外側（右）の車をバックおよびサイドミラーで確認することが重要である。　・あれっと迷ったら、内側レーンを一周し、行き先を確認するくらいの余裕があっても良い。　　・なにより肝要なのは、自分の目的地にある道路や主な街の名前を把握しておくことだ。文句ばかりのホテルだったが、素晴らしい夕食には満足した。しかも、「彼女の独壇場」を味わえたのも思い出になるだろう。「喉が渇いているので、とにかくビール＋グラスシャンパーニュの２杯アペリティフ。その後、シャンパーニュをボトルでね。」「メインはオマール」で決まりだ。最初、メニューの「２人でグリル」を注文する。だが、シェフお勧めは「天ぷら」．．．とサービス人のＡ氏。ぼくの意向で、いったん断るが、「やはり天ぷらが食べたい。」天ぷらの復活には、誰にどういえば良いのか。難しいシーン。ぼくなら、諦めるだろうね。ラングスティンのラビオリ　腸のソースフォアグラのテリーヌオマールの「天ぷら」　火入れもジャストだ。オマールの美味い食べ方の一つ。シャンパーニュは、リュイナールのブラン･ド･ブラン　98ユーロ。22:00　外の明るさ。付け合わせは、美味しい出汁で煮込んだ野菜の鍋　これは素晴らしい。 西洋わさびの「天ぷら」用のソース　小さな空豆がうまい。