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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年05月10日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
.
 翌朝、

利江パパ
  「仕方ないな・・・・・。
   言い出すと聞かない子だから・・・・・。」

 かなり渋い表情の利江の父。

利江
  「ごめんなさい、お父さん。」
利江パパ
  「校長でなければまだ気が重くないのだが・・・・。
   まぁ、以前のおまえは私やお母さんが言わないと行動を起こさなかったのに、
   こういち君と知り合ってからというもの、自分で行動を起こすようになっておる。
   考えもしっかりとしてきているしな。
   何よりこういち君と行動を共にするのであれば・・・・」
利江ママ
  「許可出さない訳にもいきませんよね。。。
   利江、行ってらっしゃいな。」
利江
  「おとうさん、おかあさん、ありがとう~♪♪♪」

 父に飛びついく利江。
 その利江をそっと抱きしめる校長先生である利江父であった。

利江パパ
  「こんなことがないと、娘を抱けなくなってきおったな。」
利江ママ
  「いいじゃありませんか。。。
   世間の娘さんは、何か喜ぶモノでも買ってあげないと抱きついてくれないかも
   しれませんから。」

 苦笑いでそれに応える利江父であった。



  ~
    ~


 『ハイ、ハイハイ、ハァーーーーイっ!』

         さっ、 スルスルっ   ガシっ

スンチャ
  「はぁ、はぁ、はぁ・・・・
   こ、こんな動きの女性、カズエさん以外にもこの世にいるのかよ・・・・
   そ、それに見事なまでの峨眉(がび)拳の使い手だし・・・・」

 次々と繰り出す流れるような攻撃を、見事に交わされ、最後の強烈な蹴りも
 ガッチリと受け止められてしまうスンチャ。
 息を切らしながら話す。

リツコ
  「峨眉拳はそこそこまでしか会得していなかったわ。
   だけど、この力が後押ししてくれて余裕を持って型を作れるの。」
ゆうすけ
  「リツコさんの実力、少しは判ったか?」
スンチャ
  「うん。 どうもこうもイヤという程にな。」

 蹴りに行った足をスッと引っ込めて蹲踞(そんきょ)の姿勢を取るスンチャ。

こういち
  「拳を交えてみて・・・・異人ってのと比べてどう?」
スンチャ
  「異人って・・・まさにこんな感じだよ。
   スピードがあって、鍛えたおれ達ですら手を焼く。
   拳、脚の攻撃も人間離れしたダメージを受ける。昨日のやつらのことね。

   でも・・・・
   リツコさんは異人というよりも、もっと上のこういちと合間見えている感じ
   に感覚は近いかな。」
リツコ
  「私も・・・・実はね、戦闘員の一人だったの。」
スンチャ
  「そうなんだ・・・どうりで。
        ・・・・じゃなきゃ世の中自体が異常だよ。」
リツコ
  「但し、上級戦闘員・・・とでもいえばいいかしら、
   レベルが3段階あって、私はその一番上のクラスなの。」
スンチャ
  「み、みっつもっ!」びっくり雫

 フロアーにヘタリ込むスンチャ。

こういち
  「昨夜は、そのレベルが一番低いスペック-1という能力のやつらだった。」
リツコ
  「レベル2は-3へのステップの体造りの過程、
   少しは-1よりはましかもしれないけど、
   大きくは違わないの。
   そしてその過程で体の細胞が受け入れ態勢が出来たら、その次の処置がこの私と
   同じレベルのスペック-3ってこと。
   私の知る限りでは、4人ってところだけど・・・・。」
ゆうすけ
  「つまり、スンチャはまだザウバーやクラウス達とは拳を交えてないってことになる。」

 フロアーに大の字になって語るスンチャ。

スンチャ
  「こんなに強いのがまだまだ居るってのかよ・・・・。
   そんなやつらだと、師範でも難しいかもな。
   おれ達があんなに修行してんのに低いレベルでこんなに苦労するなんて・・・・」
ゆうすけ
  「細胞を操作しているからさ。」
スンチャ
  「細胞を・・・?」

 上半身を起こし、腕を後ろに伸ばすスンチャ。

ゆうすけ
  「あぁ、DNA を組み替えて筋肉などを強化しているってこと。
   スンチャ、そんなやつらに挑んだスポーツ格闘技の選手達、
   まるで足元にも及ばないほどの差があったよ。
   でも昨日のおまえ、ちゃんと相手出来ていたじゃないか。
   おれから見たら、やっぱりすげーよ。」
こういち
  「スンチャなら、本来昨夜のあいつらを相手できるだけの実力は既に
   身につけているよ。
   ただ、生身の身体に本気で打ち込むことが修行ではやらないだろ?
   だから、寸止めの癖がついていて、自分では打ち抜いたつもりでも、
   どこかで手を抜いてしまっているんだよ。
   そのあともう一歩が。。。

   だから本当のスンチャの実力で異人を退治しにいってないってことさ。
   きっと他の修行僧のみんなも同様なのかもしれない。」
スンチャ
  「本当の・・・・自分の力を出していない・・・・か・・・。」
こういち
  「あぁ。
   今度はおいらが相手してやる。
   異人のスピード、実力で動いてみるよ。
   おいらが相手なら本気で打ち込めるだろ?
   本気のスンチャ、スーパー・スンチャを見せてくれ。」
ゆうすけ
  「仮想の異人ってことだな。」

 すっと起き上がるスンチャ。

スンチャ
  「よしっ」

 蹴上がりで スっ と起き上がり、スパン、スパン、スパンとフロア中央付近まで
 バク転で移動するスンチャ。  スタっ

 身構えたスンチャのその前に、こういちもサッと移動して対じする。

 この二人に、その後の始まりのための掛け声は無用だった。
 目を瞑り、気持ちを集中させるスンチャ。

 しばらくそのままでいたが、ふと目を見開き、自然と六合拳の拳套の動きを始めた。
 力のこもった一撃を秘めた型である。

     ザっ す~~、ザザっ

 力強い拳の一撃、その後ゆっくりと手足を動かしたかと思うと再び左右の力強い拳。
 続いて前に進んで高い蹴りを高く上げた左手に当て着地。

       ザっ、パシっ

 そしてクルっと向きを変え数歩前に進んで肘、拳、腰を回して腕を振り回しと、
 とても集中した動きをしている。

 ゆうすけとリツコもその姿に圧倒され、声も出さずに静かに見守っている。

 こういちと対じし、手のひらを下に向けて息を吐き出すスンチャ。
 ピタっと動きを止めた後、

 掛け声と共にこういちに突進を始めたっ!

 『ハーーーーっ』

 まず、右拳を突き出す動作から、突然身を伏せ、下から左拳を打ち込むスンチャ。
 だがそれも見せ掛けで、こういちが左拳の突き上げる位置から一歩後退するも、
 その後退した位置に左足を軸にした右後ろ回し蹴りを飛ばすっ!

    シューっ

 空を切った右足を、すぐに立ち足に変えて左足をぐっとこういちに向け踏み出し、
 左手の平をこういちの胸めがけて打ち込むっ!
 続けて肘、体の重心を右足に移して一端引いたと見せかけて、横向きでそのまま
 右手のひらでこういちに打ち込むっ!

 ここまで交わし続けたこういちも最後の右手のひらの打撃のときは左胸の少し下に
 食らってしまう!

          バシっ


 左手を高く上に上げ、打ち抜いた姿勢を誇示していたスンチャ、
 直ぐにこういちに向き直り、続けて突進する!




                             -つづく-




第187話 異変 4 へ
(私は構わないわよ。いつでも)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月15日 12時06分22秒
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