カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
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そしてこちらは、とある酒場。 騒がしい客 「おぃっ! 早く酒を持ってこいっ!」 酒場のおかみさん 「今お持ちしますから、もう少しお待ち下さいな・・・」 騒がしい客 「おせーから待ちきれないんだよ! すでにこいつはカラっぽなんだ!」 とっくりのような容器を逆さまにして、酒を催促する客。 それなりに飲んでいるようだが かなりの酒豪と見え、態度は悪いがまだ酔った感じではない。 その相棒が、 騒がしい客客の相棒 「まぁ待ちなって。 今準備してるって言ってんだし。 おまえのペースが早過ぎるんだって。」 騒がしい客 「バカ言え、ここは酒を出すのが商売だ。 ジャンジャン出してくれねぇ~とな。 こちとら金を出して飲みにきてんだ。 さっさと出してくれなきゃ、機嫌悪くならぁーな。 なぁ、相棒!」 と、相棒の肩を ポン と叩く騒がしい客。 するとその相棒、体が勢い良く前に押され テーブルに両手を着いてその勢いを止めようと したが、なんとそのテーブル、手を付いた瞬間にそのまま真っ二つに割れて壊れてしまった。 バキっ ガシャガシャーーン 中央からVの字になったテーブルの斜面を、器や食器類が一斉にスベリ落ち、 床に落ちてみな割れてしまった。 騒がしい客の相棒 「このバカ 力(ちから) がっ! テーブルが壊れちまったじゃないかっ!」 騒がしい客 「おまえ、自分で壊しといて人の性にしてんじゃねーーっ!」 店主 「こらぁーーっ! 店の商売道具を・・・・弁償してもらうぞっ!」 騒がしい客の相棒 「このバカがやっちまいやがったのさ。」 騒がしい客 「おまえだろうがっ!」 まさに取っ組み合いになる直前、店内の奥で一人チビチビとお酒を 楽しんでいた別の客が、 別の客 「うるさいな・・・・。 もう少し静かに飲めないのかね・・・・。」 騒がしい客2人と店主が、ぼそっとつぶやいた奥に座るその客に目線を送る。 騒がしい客 「おぃ、そこ。何が言いたいっ!」 別の客 「別に・・・。 ただ客はあんたらだけでは無いってことだよ。 弁償は二人で折半すりゃ済む。 簡単なことでいちいちもめるな。」 店主 「李(り)さん。。。」 李 チュンスク ( 別の客 改め ) 「酒がまずくなった。 帰る。」 李は、代金をテーブルの上に置いてその場を立ち上がった。 騒がしい客 「おぃ、待て! オレ達にアヤ付けといて、そのまま帰れると思っていやがるのかっ!」 騒がしい客の相棒 「こいつ、えらく落ち着いていやがる・・・・。 よほど腕に自信があるとみたぜ。」 騒がしい客 「ほぅ、腕に自信がねぇ。」 李 チュンスク 「なに、独り言だ。 気にするな。 争いごとは嫌いではないが、気分が載らない。 ちゃんと弁償して帰れよ。」 騒がしい客 「けっ、格好つけやがってっ! 逃げ出すってことかよ。」 今まで冷静だった 李 チュンスク、はて、どこかで聞いた名前だが・・・・。 騒がしい客の『逃げ出す』の一言に、眉が動いた。 李 チュンスク 「逃げ出す? このオレがか・・・?」 足を止め、視線は歩を進め出した方向のまま、 李 チュンスク 「人聞きの悪い。 オレと一戦交えたいのなら買ってやる。 店の中では物が壊れる上、店の人や他の客人に迷惑だ。 外に出な。」 騒がしい客の相棒 「随分と冷静だぜ。こいつ。」 騒がしい客 「けっ、出ろと言うんだ、表で存分に。 だな。 おらおら、どけどけっ」 店の出入り口に集まっていた見物人達を蹴散らすように外へでる。 李 チュンスク 「店主、弁償させてやるから少し待っててくれな。」 店主 「李(り)さん。。。」 出入り口を見つめ、店主に小声で話す 李 。 店主 「李さん、気を付けなよ。 やつらのあのバカ 力(ちから) 。 もしかしたら今、町で騒ぎ起こしている・・・・」 李 チュンスク 「異人かも・・・か。 心配するな。」 軽く受け流した後、歩を進めて表に出る李。 多くの通行途中の見物人が取り巻く中、騒がしい客ら2人が道路の真ん中で 仁王立ちの姿で待っていた。 騒がしい客 「足取りが重いな、にいさん。 なんだかんだ言っといて気が進まんのじゃないのかぁ~?」 李 チュンスク 「心配するな、さっき言ったろ。 争いごとは嫌いではないと。」 騒がしい客の相棒 「好きとハッキリ言えないところが中途半端だぜ。」 騒がしい客 「その中途半端で首突っ込むと、痛い目に遭うってしっかりとその身体に 言い聞かせんとな。 覚悟しなっ」 李 チュンスク 「おまえら、外には会話しに出て来たのか? ならオレは帰るぞ。」 騒がしい客 「なんだ、ただの弱虫かよ。なら一発でしとめてやるぜーーっ!」 そう叫ぶと、李 に突進してきた騒がしい客! 腕を伸ばし、手首を曲げ、その曲げた間接上部で 李 に一撃を見舞ったっ! ブーーン さっ 素早く身を後ろに反らして避けた 李 、空を切った一撃。 騒がしい客 「くそっ」 腕を振り回した回転を続けたまま逆の腕の手首を曲げて、同様に続けて 裏拳のように打ちに行くっ! ブーーン さっ 李、今度は屈んでそれを避けて横にかわった。 ズボーーン 回転する手が壁に当たり、見事に砕け散ったっ! 騒がしい客の相棒 「あいつ、すばしっこいっ!」 体の回転を止めて、李 をにらむ騒がしい客。 李 チュンスク 「飲んべーらしい立ち振る舞いだ。 舞娘さんの舞の方がずっと早い動きだな。」 騒がしい客 「様子見は不要ってことかい。 ならいいだろう、容赦無く本気で行かせてもらうぜっ!」 騒がしい客の相棒 「おれも加勢するっ 次は道端に寝転がってもらおうかっ!」 『うーーーりゃーーーっ 』 騒がしい客、今度は人が変わったように、素早い動きで 李 を打ちに行くっ! 相棒も 李 を挟むようにして同時に仕掛けたっ! おーーーりゃ! ハイ、ハイっ、うりゃ、そりゃ シューっ ブン、ブン、 ガシ★ さっ 李 は一つ二つは避けたものの 後方からも攻撃が来るため、相手の攻撃を 受けて次の攻撃を交わすシーンも見られた。 ズカっ! 相手の素早い動きに、蹴りを一つ受けてしまう 李 。 大きく体が飛ばされたっ! (間抜けなことやってっと) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月18日 16時38分38秒
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