カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
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~ ~ ~ シュっ ガシっ サッ、 ガシっ サッ 同じような攻撃を繰り返し南ちゃんに仕掛ける一(イークン)、 そこへリーダーの外回し蹴りが飛んできたっ! 南ちゃんは、一(イークン)の踏み込んだ足を見て打ちに来る右の拳を見つめながら、 リーダーの蹴りも視界に入れつつ二人の拳、蹴りの打ち込まれるその位置に、 腕と手の平を合わせる動きに入る。 二人の打撃の到達時間を計るように・・・・。 そしてその防御が整ったころ、二人の打撃が南ちゃんを襲ったっ! 『そりゃー』 『おりゃー』 ドスっ★ ズコっ★ 身体を飛ばされる南ちゃん、その威力を確かめるように。 いちを受身を取らずに地面に叩き付けられてあげた。 それも派手に見えるように。 クンナ ( なっ!? こういちが打たれただとっ? ) チュウラン ( ・・・・ ) 驚くクンナの横で、戸惑いながらもスンチャの見違える動き、 そしてこういちの手抜きを分析しているチュウラン。 黒鼠 一(イークン) 「どうだっ!」 誇らしげに叫ぶ一(イークン)。 だが・・・・ 地面に叩き付けられた南ちゃん、 何事も無かったようにゆっくりと起き上がり、二人を見つめた。 黒鼠リーダー 「なにっ、起き上がれるのか・・・?」 南ちゃん 「修行しているからね アルヨ。 あんたら、本気出してないからじゃなぁ~い? アルヨ ん・・・? ないけどアルヨ・・・こんがらがってきた・・・^ ^;;; 」 黒鼠リーダー ( 手抜きはしていない・・・・ くっ、・・・さすが武僧ってことか・・・・ ) 黒鼠 一(イークン) 「まだ懲りずにくるかっ!」 黒鼠リーダー 「まてっ!」 言葉を発した後、少し考えたリーダー。 そして・・・ 黒鼠リーダー 「今日はこのまま引くぞ。 勝負に勝つことよりも、この場から抜け出す事が大事だ。」 黒鼠 一(イークン) 「えっ!」 『はっ。』『はっ!』 黒鼠リーダー 「おぃっ」 黒鼠 一(イークン) 「は、はいっ!」 クンナ 「まて!」 南ちゃん 「追わなくていいよ。」 クンナの踏み出す行き足を止めた南ちゃん。 黒鼠の一味4人は、素早くその場から立ち去ったのであった。 ~~ ~~ ~~ クンナ 「なんだ、そういうことだったのか。 こういち・・・おっと、南ちゃんか、が、派手に飛ばされるところなんて 見たこと無かったから・・・・」 ゆうすけ 「そう、派手にブチかませないんで。 この動き加減のときは [南ちゃん] で頼みます。」 館長 「うむ。 で、どうじゃったかな、異人とそのスペ・・・なんとかと比べて。」 南ちゃん 「うん、スペック-1の戦闘員そのものだね。 能力の個人差を除けば、もうまんまだよ。」 大少林寺に戻ったクンナ、チュウラン、スンチャ、そして南ちゃん(こういち)、 ゆうすけ、利江達の6人、 館長室で語っていた。 無論、日本大国での出来事、謎の組織のことも話して聞かせていたのだった。 利江 「すると、やはりあの組織はこっちに拠点を・・・・」 ゆうすけ 「どうもその線が濃厚だ。 突然異人が増えていることからも、製造元が移ったと見ていい。 まだ資金のある人が大量に購入したって線も残りはするが、 改造された人達がこちらの人達ってことになると打ち消されてしまう。」 後ろから巻紙を片手にテーブルに近寄る師範。 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「ちょっと見てくれ。 これが異人により被害を受けている町と村だ。」 手にしていた地図を広げ、被害を受けた町などに石を載せる師範。 ゆうすけ 「なるほど、円弧の形を取るね。。。」 利江 「すると、この円弧の内側にあの組織の・・・・」 ゆうすけ 「工場、ないしアジトがあると見ていい。」 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「我々もそうにらんではいるのだが、なんせうかつに乗り込む訳にもいかない。」 クンナ 「さすがにおれ達ですら2人も相手が出来るかどうかだけに・・・・」 南ちゃん 「一般の修行僧を連れてっても、かえって危険だからね。」 チュウラン 「スンチャ、いい戦いぶりだった。チュウラン、驚いた。」 クンナ 「そう、意外と短時間でねじ伏せてたもんな、やつを。 あのペースなら3人相手にしてもいけそうだったよ。」 スンチャ 「えへへ。。。 実はね、南ちゃんにちょっと教えてもらったのさ。いくつかコツをね。」 館長 「ほぅほぅ、それだけでこの短時間で腕を上げるとは。」 南ちゃん 「腕を上げた訳じゃないさ。」 スンチャ 「潜在能力を引き出す・・・というか、フルに使うこと。 それと相手にスキを作らないこと。 そのためには、打つのか守るのかをはっきりとさせること。 受ける時は、相手の腕を折るくらいの力強さでガッチリと。 そして打ち込む時はしっかりと確実にってことだけさ。」 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「言葉は簡単だが・・・良くそれで・・・・」 南ちゃん 「上級者なら少しコツを掴めばすぐさ♪ みんな使い切ってないんだよ、能力を。 今までは、形に捉われていた感じ。 今度は打撃力、防御力、その筋肉の力を形ではなく、しっかりと発揮させるんだ。 寸止めではなく、倒すだけの力を込めて。 その域に達しているのは師範だけだと思う。 というより、総本山対極試合に参加している人達までは・・・かな。」 クンナ 「存在している能力を・・・・しっかりと使う・・・か。 あんなに変われるのか。 スンチャがひと回り上級に感じたよ。」 利江 「それなりに揉まれたましたものね。。。」 スンチャ 「一週間が1ケ月にも2ケ月にも感じる程、充実していたからな。」 チュウラン 「きっかけで・・・・ ナンチャン、チュウランにも教える。」 クンナ 「おれにもっ!」 南ちゃん 「うん、もちろん♪」 ~ ~ ~ 『ハイっ、ハイっ、タァー!』 ズカっ、 ズゴっ、 ドスっ! 南ちゃん 「まだまだ力を込めきってないよ。 今までの修行の通りでいいのさ。 力んでる・・・。」 クンナ 「くそ、こうい・・・ちがう、南ちゃんの言うように、 どうもしっかりと打ち込むのに慣れてないみたいだ。」 ゆうすけ 「シャドーはイメージ、形だけ。 違うのは当然さ。」 奥では、師範とチュウランがやりあっていた。 ここ二十三房には、師範、クンナ、チュウラン、クンナの他に 各房を卒業した三姉妹の次女チーラン、三姉妹末っ子のスウランも加わっていた。 南ちゃん 「今度は異人、スペック-1の動きで行く。 しっかりと受け、そして打撃を与えないとケガするよ。」 クンナ 「あ、あぁ。」 スンチャ 「クンナ、六合拳の拳套から始めろよ。 イメージは六合拳なのさ。」 チーラン 「そか。 それなら。」 スウラン 「イメージ湧きやすい。 スンチャ凄い。」 横に座って見学していた二人、スンチャの一言がヒントになったようだ。 クンナ 「分ったっ!」 (おまえ、何ビクビクしてやがる) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月18日 16時48分31秒
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