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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年08月17日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
 新築の宿舎の外から、心を和ます水の流れる川の音に混じり、
 突然、人の声が飛び込んできた。そして皆振り向いた。
 すぐさま外にでる4人。

チョウ・ギョッキ
  「きさま、そこで何やってるっ!」

 宿舎から十数メートル離れたところに立つ太い木の、中間辺りで横に伸びる
 太めの枝にお尻を載せ、太い幹に背中をもたれ、片足を真っ直ぐ前に伸ばし、
 もう一方の足を"く"の字に曲げて腕を組んでいる男がいた。

 見た目は古びて薄汚れた布でできた衣服を身にまとい、足は作業性を良くする為か
 包帯のような布で足首上から膝下まで巻かれていた。

???
  「通りすがりの者さ。
   いつもの道に、余計なモノが立ち塞いでしまったからな。
   今晩はここで休むつもりでいたのさ。」

グ・リョクコウ
  「その通行人とやら、
   お主、そこから立ち聞きしておったな。」
???
  「なに、ここでこうしていると聞きたくなくても聞こえてきてしまうの
   だからな。 それに立ってではない。 こうして寝ててだ。」
ブルーガー
  「通行の邪魔モノを作りすまなかった。
   お主の名を聞こうか。」

富夜(フウヤ)
  「フウヤってのがおれの名だ。 そっちは?」

ブルーガー
  「わたしはブルーガー、この旅の引率者だ。」
富夜(フウヤ)
  「ブルーガーさんかい。
   まっ邪魔な建物も、全く通れないって訳じゃないんでね。
   モノ珍しいからすぐに通り過ぎずに見学してたってのが正直なところだ。」
ブルーガー
  「フウヤ君、聞こえてしまったという昔の行方不明者の人の骨だか・・・・」
富夜(フウヤ)
  「話に出ていた昔の人がっていう骨、この辺りに転がっているのが
   そうなんじゃねーかな。」
チョウ・ギョッキ
  「この辺りに !! 」
富夜(フウヤ)
  「あぁ。 昼間少し歩いてみな。
   あっちの林にそれらしき骨がゴロゴロと転がってるぜ。」
   ここを通る地元人ならみんな知っていることさ。
   もっとも、かなり土に埋もれてしまっているがね。

   まっ、探すなら明日にするんだな。
   月明かりだけじゃ暗くて効率が悪かろうって。
   おれは少し休んだら立ち去るよ。 建物の前、通ってもいいよな。」

ブルーガー
  「わ、わかった、ありがとう。」

 西側の林を振り返りながら宿舎に戻る4人であった。


~~
  ~~
    ~~


 翌朝、晴天の下、鳥がさえずり清清しく気持ちのいい朝を迎えた大少林寺。
 その第一門番2人の見守る前に立つ、ザウバー他2人の戦闘員の姿があった。

ザウバー
  「諸用で参った。
   館長に取り次いでもらいたい。」

門番
  「お名前とご用件を。」

ザウバー
  「総本山対極試合のことで伺いたいことある、ファイナル・ウエポン社の
   ザウバーというものだ。」

門番
  「少しお待ち下さい。」

 もう一人を残し、用件を伝えに向かう門番。
 第二門の門番に伝えに走って行く。

ザウバー
  「ほう、ここが大少林寺か、立派な門構えだな。」

 門前から辺りを眺めている3人。
 そのころ、第二門の番をしているスンチャのところへヤボ用で向かうゆうすけ。

ゆうすけ
  「スンチャはまじめに立ちんぼしてるのかな。。。」

 普段と変わらず、スタスタと歩を進めるゆうすけ。
 そのゆうすけの視界に、突然、第一門の前で背中を向けて辺りをキョロキョロと
 しているザウバーの姿が目に飛び込んできたっ!

ゆうすけ
  ( うわっ!!

 慌ててダッシュ柱の陰に隠れるゆうすけ。

ゆうすけ
  ( な、なんでザウバーがここに・・・・
    急いでみんなに知らせなきゃっ! )

 ザウバーの視界に入らないように物陰を使いながら、小走りで建屋に走っていった。



  ~
    ~


館長
  「私が館長だが、ザウバーとやら。
   用件を聞こうかの。」

 スンチャの案内で、部屋入り口から一直線に走る通路の両側に、金と赤の羽織物を着た
 坊さん達数十人が並んで座禅を組んで座っているその前を通過し、
 奥に座る館長の前で立ったまま受け応えするザウバー。

ザウバー
  「早速だが館長、
   総本山対極試合について知りたい。」

師範
  「ザウバー殿、
   失礼だが、仁王立ちのままでは人に尋ね事をする態度ではない。
   もう一段、低い姿勢でお尋ね下さい。」

ザウバー
  「ほぅ、上下があるのかね? これでは頭が高いとでも。」

 一歩後ろでそれを聞いて、ムッとしてザウバーを見つめるスンチャ。

師範
  「左様、館長はここでの 長 でございます。
   それにお願いに上がったのであれば、今よりはお願いする姿勢が必要かと。」

館長
  「まぁ良いではないか。
   ここの門下生でもない、上下もありゃせぬ、御仏の前では皆平等じゃ。

   ザウバーとやら、何か拳法を身に付けておいでかな?」

ザウバー
  「うむ、空手を得手としているが。」

館長
  「そうであったか。 立派な体格していなさる。
   さぞ、腕っ節も抜き出ておいでじゃろうに。」

ザウバー
  「まぁな。
   館長、話が進まねぇーや、まっ、腰を据えて話そうではないか。」

 するとザウバー、その場であぐらを組んで座り込んだのであった。
 師範から言われて座るのでは面白くなかったのであろう、
 何か口実を見つけて座ったように見えた。
 連れ添っていた2人の戦闘員も同様に座った。

 その様子を、ザウバーの遥か後ろ、入り口横の隙間から中を覗く2人の姿が。目目

ゆうすけ
  「な。」
利江
  「本当だ・・・・何しにきたのかしら。」
ゆうすけ
  「これからの会話から推測するしかねぇな。」


館長
  「さて、総本山対極試合についてとな。」

ザウバー
  「あぁ、どんなやつらが集まってくるんだ?」
館長
  「その試合の事がよく分りましたな。
   一般の人にはなじみが無い試合じゃ。」
ザウバー
  「じゃ、おれたちは一般じゃないんだろうな。」
館長
  「なるほどの。 入手した経緯は関知するにあらず。

   この試合はのぉ、
   この全国土の中からの選り優りの強者が集まる試合なんじゃよ。
   飛びっきりの使い手達じゃ。
   もっとも、このことを耳にし、実力があるもので権利を取得した者であれば、
   国土の枠は存在せんがな。 今では異国からも参加されておる。」

ザウバー
  「枠は存在しねぇか。
   権利を得た者・・・・どうやって選りすぐりを選択している?」

師範
  「それは私から説明しよう。」


ゆうすけ
  「総本山対極試合について聞いているな・・・・」目
利江
  「あの人達も出たいのかしら?」目
ゆうすけ
  「やつらが出ても、メリットは無いだろうな。
   別の何かが目的だろう・・・・。」


師範
  「当大会は、年2回行われている。 夏の季と冬の季。
   前回の出場者は、[入山証]きらきら なるモノを授かる。
   次回参加時にはそれを持参する決まりだ。
   これを持たぬ者は参加資格を得られない。

   また、[入山証]きらきら を持たぬ者が飛び込みで参加を所望される場合、
   大会に向かう道中にて、参加者に[入山試合]を申し出て実力で勝利し、
   その参加者から奪うことで入手できる。

   後はそれを当日会場の受付で照合し、登録を受けるだけだ。」

ザウバー
  「実力があれば誰でもってことかい。」

師範
  「そういうことだ。」



第203話 調査隊 6 へ
(するでぇじゃねーか)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月18日 16時56分54秒
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