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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年08月27日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
戦闘員
  「うむ? 何か堅いものに当たったぞ・・・・」

 平らな地形で木の枝の棒を地面に突き刺していた一人の戦闘員からの吉報が届いたのは、
 それから間もなくのことであった。

ブルーガー
  「なに、人骨らしきモノが見つかったと?」
チョウ・ギョッキ
  「はい、恐らくは。」
ブルーガー
  「よし、案内せい。」
チョウ・ギョッキ
  「はっ!」

 西洋の甲冑のようにも見える衣装をひるがえし、ギョッキの案内で骨が発見された地点
 におもむくブルーガー。

 そこは、他の戦闘員も集まりブルーガーの到着を待っていた。

チョウ・ギョッキ
  「おい、あれを。」

 ギョッキに人の頭蓋骨らしき骨を手渡す一人の戦闘員。
 それをブルーガーに見せるギョッキ。

ブルーガー
  「うむ、確かに人骨に見えるな・・・・
   見つけたのはどの辺りだ。」

戦闘員
  「はっ、あそこの深さ30cm のところで。」

 小走りで発見場所に移動し、指差す戦闘員。

ブルーガー
  「よし、上の土砂を除けてみよう。
   ギョッキ、みんなをこの場所から退けてくれ。」

チョウ・ギョッキ
  「はっ。」

 ブルーガーに頭を下げ、みんなに振り返ったギョッキ、

チョウ・ギョッキ
  「これからブルーガー様が、この辺りの土砂を除けて下さる。
   みな、あの斜面辺りに非難してくれ!」

 『サー!』

 機敏に動く戦闘員達。
 その移動している背中姿を見たブルーガー、
 少し辺りをキョロキョロとした後、

ブルーガー
  「よし、あそこがいい。」

 そうつぶやいた。 そして、
 目をつぶり、ゆっくりと左腕を斜めに胸に当て、拳を握って何かを念じたブルーガー。

 すると、発見された地点の半径 5m 程の辺り一面の土砂が、少しずつ、ゆっくり、
 ゆっくりと宙に浮かび始めた。

 『おぉぉっ
 ブルーガーの能力を始めて見る戦闘員達から、驚きの声が沸きあがる。

 目を開けて、浮いてる土砂を確認してから、再び拳を強く握る。
 すると浮いていた土砂が、突然スピードを増して 50m 程先の斜面に向かって一斉に
 方向転換し移動を始めた。

       ザバザバザハっ

 土砂が激しい音と供に、斜面に叩き付けられていく。


~~
  ~~
    ~~


スンチャ
  ( たぶんナンチャンは、この異人のスピードよりも、僅かに速めて練習してくれて
    たんだ。 だから・・・速くは感じないっ! )

 体重を移動し、向き直るスンチャ。

戦闘員
  「おのれーーー! こうもおれをコケにしやがってっ!
                 きさまぁーーー、殺してやるっ !! 」

 『 うぉぉぉぉっ!


スンチャ
  ( 気合とは裏腹、スキだらけだな・・・・ )
 『 ハっ ハっ ハイヤーーー!

 前方から来た右拳を、身体を左に振り右腕で受け流し、そしてすかさず左拳を相手の
 わき腹へ、 続いて左後ろ回し蹴りにいったスンチャ。
 みごとなコンビネーションだっ!

 そしてなんと、見学する修行僧達の後方にてクンナ、チュウランが、
 さらに隣の房ではチーラン、スウランが全く同じ動作をしていたっ!

 同じ人物をいくつものカメラで追っていたようにも見えるほど息がピッタリの動きだ。

 『 ぐぉ・・・・ 』  彡バタン

 体が伸びきり、宙を舞った戦闘員の体。 背中から地面に叩き付けられたのだった。

 蹴りぬいて着地したままのポーズのスンチャとクンナ。

 ところが、
 三姉妹はというと、倒れた相手に対して、トドめの拳を左右一発ずつ片ひざを付いて、
 連続で相手のドテッ腹に打ち込んでいた。

 『 シュ、シュ


二十三房長
  「それまでっ!」

 片手を挙げて、終了の合図を出す。

 一瞬、静まった会場。 そして、

 『おぉぉっ』 『パチパチパチ♪』 『す、凄いっ!』

 拍手に混じって、歓声も上がっていた。


利江
  「スンチャさん、やったわ♪」
ゆうすけ
  「余裕が伺えたな。 大したもんだ。 それにみんな同じ倒し方だったし・・・。
   なぁ、おまえら姉妹、そろってトドめを刺してたぞ・・・・」
スウラン
  「相手、気を許す、良くない。 打てる時に打つ、鉄則。
   やめの合図、まだ出てなかった。」


ザウバー
  ( な、なんてやつだ・・・・
   スペックー1相手に完勝だと !! 
                  なんというざまだ。 )

 引き上げたスンチャを修行僧たちがもみくちゃにするほど祝勝していた。

二十三房長
  「次、ザウバー殿。」

 その様子を座ったまま、太い眉を眉間に寄せ、目を細めて見つめていた。
 そしてゆっくりと立ち上がりながら、

ザウバー
  「おれが敗れたわけじゃねーのに、なんかムカムカしてきたぜ。」

 そして のっしのっし と中央に向かって歩を進め、倒れている戦闘員の横に立ち、

ザウバー
  「だらしねぇやつだ。  引っ込んでろっ!」

     彡ズゴーーン!  ドサっ ゴロゴロ・・・

 倒れた戦闘員の横っ腹目掛けて、強烈な蹴りをお見舞いしたっ!
 宙を飛び、房入り口の石柱に激突して地面に転げた戦闘員。

 『うわ・・・・』

 場内が、一瞬にして氷ついた。

 ・・・・
     ・・・・
         ・・・・


館長
  「ではザウバー殿、お手並みを拝見させて頂こうかの。」

ザウバー
  「く、お前ら相手では、準備運動にもならんわ。」

 その様子をじっと見つめていた小さい坊さん、金と赤の羽織物をかなり余らせて
 立ち上がった。 裾は完全に地面に付いたまま。

二十三房長
  「では引き続き、ザウバー殿と、・・・・えぇっと・・・」

館長
  「ナンチャン坊だ。」

二十三房長
  「はい、ナンチャン坊様との試武をとり行う。」

 ナンチャン坊は、その羽織物を引きずりながら中央へと歩を進める。
 隣の房との間にある垣根の隙間から二人を見つめる3人。

スウラン
  ( スペック-3、実力、見せてもらう。 )
利江
  ( 。。。♪ )
ゆうすけ
  ( こういち、バレないようにな・・・・ )

 そしてこの4人も、今度はしっかりと腰を据えて二人の動向を目で追っていた。

クンナ/チュウラン/チーラン/スンチャ
  『見せてもらおう、スペック-3とやらを。』

 ナンチャン坊は中央に立ち止まると、彼ら7人をチラ、チラっと確認した。



第206話 調査隊 9 へ
(おりゃ、忠告したぜぇ)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 10時59分09秒
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