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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年08月29日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
 土砂を取り除くため、同じ作業を何回か繰り返すブルーガー。

 ザバザバサバ

チョウ・ギョッキ
  「で、出てきたっ!」

 ギョッキが走り寄るその視線の先には、見事に周りの土砂を取り除かれた白骨死体どくろ
 複数その姿を現していた。

ブルーガー
  「こんな力加減が難しい局面は初めてだ・・・・。
   丸ごと除く方が数倍楽だな・・・・。」

 独り言をつぶやきながら、ギョッキ他、戦闘員達が眺める場所に歩いてきたブルーガー。

グ・リョクコウ
  「出てきましたな・・・・ これはまさしく人骨どくろ・・・」
テイ・チョンミン
  「こ、これがあたいの村のご先祖様かも・・・・か。」

チョウ・ギョッキ
  「こ、これを見ろ!
   腹から上下、真っ二つだぜ・・・・。」

グ・リョクコウ
  「この上半身と下半身は、同一人物のようだ。
   この背骨の切り口、合わせるとピッタリ。
   それに鋭利な刃物でスパっと・・・ですな・・・」

ブルーガー
  「どんな戦いだったのであろうか・・・・。
   人間、簡単に二つに切り裂くなんてこと、そう出来ることではない。」

テイ・チョンミン
  「こ、こっちの人・・・・
   頭蓋骨が縦に割れてる・・・・」


 ・・・・・・
       ・・・・・・
             ・・・・・・


 重い空気がその場に流れた。

チョウ・ギョッキ
  「チョンミンから話では聞いていたが・・・・
   実際に見ちまうと末恐ろしいぜ・・・」

テイ・チョンミン
  「話したあたいだって・・・ブルっちまってるさよ・・・。」


グ・リョクコウ
  「さすがに武器や装飾品の類はありませんな。」

テイ・チョンミン
  「うちの村の場合、持って帰って来てたらしいからな。」


???
 「おぉっ、本当だぜ。
  今日、ここを掘り起こす連中がいるって話は。」

 突然のその声の主に 一斉に顔を向ける戦闘員達。

チョウ・ギョッキ
  「誰だっ?」

 そこには、少し離れた草むらからちょこんと顔を出していた一人の若者の姿があった。

土俊(どしゅん)
   「おれはどしゅんてんだ。あっちの村に住んでいる。」

チョウ・ギョッキ
  「そこで何やってるっ!」
土俊(どしゅん)
   「そう怒鳴りなさんなって。
    今日の朝、隣村の友人から聞いたもんでね。見に来たって寸法よ。
    野次馬根性ってとこだな。」
チョウ・ギョッキ
  「あの富夜(フウヤ)ってやつか・・・・」

グ・リョクコウ
  「なぜここだと分った。」

土俊(どしゅん)
   「この辺りじゃ有名よ。 この場所はな。
    昔から言われ続けてたもん。
    ここいら辺り掘りゃ、人の骨が出るんだぜって。」

 片手をおでこに当てて、

土俊(どしゅん)
   「ありまぁ、本当に出たんかよ・・・
    いい伝えは本当だったんだな。くわばらくわばら・・・・」

グ・リョクコウ
  「わしは2つ向こうの村に住んどるが、こんな場所までの話は耳にしておらんぞ。」
土俊(どしゅん)
   「じゃ、村によって違うんじゃない?
    随分と昔の話ってことだ、人伝えで長年だろ、
    内容も変わっちまったりもするわな。 そこまではおれとて分らんよ。」

 手の平を上にしてみせて、知らんポーズをしてみせた。

土俊(どしゅん)
   「じゃ、おれは引き上げるぜ。
    あんたら、この辺りの人じゃないね。
    あまりこの先、北に行くんじゃないぜ。 怖い化け物がうじゃうじゃ居るって
    話を聞く。 あんたらもそうなっちまうがなお化け
                   [魔物の住む山]、気をつけるんだな。」

 白骨死体どくろを指差して話す土俊(どしゅん)。

土俊(どしゅん)
  「おりゃ、忠告したぜぇ。 じぁな♪」

 顔を出していた草むらから姿を消す土俊(どしゅん)、
 数人の戦闘員がその場に駆け寄るも・・・・

戦闘員
  「あれ、消えちまってます・・・・。」
  「どこにも居ません。」

チョウ・ギョッキ
  「何だったんだ? あいつ・・・」

ブルーガー
  「 ・・・・ 」

テイ・チョンミン
  「こわい化け物か・・・・あの部族のことかな。」
グ・リョクコウ
  「魔物の住む山・・・そうも言われもしたわな・・・。」


~~
  ~~
    ~~


ザウバー
  「おい坊さん、今のうちに自分へのお経でもあげるんだな。 ちいとばかり気がムシャク
   シャしているんで、加減するのを忘れるかもしれねぇからよ。

   末席のあんたじゃ食い足らんだろう。
   そこのやつをすぐに引っ張り出してやるよ。」

 師範に目を向けるザウバー。

ナンチャン坊
  「ここの修行は半端じゃないアル。
   心配ない。あなた、この私倒せないアルネ。」

 声を押し殺して話す南ちゃん(こういち)。

ザウバー
  「ほざいたな坊さん。 今日にでもあんたのお墓が建つことになるぜっ!


二十三房長
  「それでは、始めっ! 」

 掛け声と同時に打って出たのは、なんとナンチャン坊からだっ!
 裾を引きずりながら前に出た。
 そして袖も長く、手首から先が見えないその状態から、

       ガシっ、ガシっ バン  パシパシ  ズゴっ★

 自分が出ようとしていたところを虚を突かれたザウバー、
 最初は防戦一方。

ザウバー
  ( この・・・く、くそ坊主め・・・・
    手が見えねぇから拳ぐーか掌バイバイがわからんっ! )

 『おりゃっ』  バシっ★

 掛け声と供に、水平打ちをお見舞いするザウバー、ナンチャン坊の体が横に飛ばされる!
 よろけながら数歩後ろに下がる姿を見せてから踏ん張り、
 再びザウバーに向かうナンチャン坊。

   パシパシ パンチガシっ★  バイバイぐーパシパシパシ ガシっ★バイバイ
      ムカッパシっ ズゴっ★パンチ


 二人の手がぶつかり合い、激しい攻防。
 途中いくつかのナンチャン坊の掌がザウバーの胸に当たるが、ザウバーはものともせず、
 次の手套を受けた後に、拳をナンチャン坊の肩口にヒットさせた。

 再び飛ばされるナンチャン坊。 今度は派手に転げて見せた。

 『あぁ・・』  修行僧達からため息がもれる。

ザウバー
  ( この坊主、そこそこスピードはあるようだ・・・・。
    だが、この程度の打撃なら問題ないっ!  次はこちらの番だぜっ! )

 ようやく立ち上がったナンチャン坊の後ろから襲い掛かるザウバー、
 ナンチャン坊は少し口元を緩ませ、目だけ後ろをしっかりと見ていた。

 後ろ姿のナンチャン坊に、右の回し蹴りを蹴りこむザウバー。
 後ろ向きのまま肘(ひじ)を少し上に持ち上げ、前かがみで避けるナンチャン坊。

 その肘の位置に蹴りがムカッ当たり、その勢いで横に転げるナンチャン坊、
 それを後追いして、続けて前蹴り、また追いかけて前蹴りで攻めるザウバー。

 その前蹴りの都度、両手をクロスさせ、上から体重を乗せて蹴りの力を股を広げた
 自分の下方に受け流すナンチャン坊。

 そして左右の拳を繰り出すザウバーっ!

 『 ぐーうりゃっ パンチうりゃっ!

 それをしっかりと見定めて、右手の甲から腕を擦り上げ、二つ目を
 左手の甲から肘までを擦り上げと受け流したナンチャン坊、
 三つ目の拳は、左の肘をザウバーの拳の軌道に乗せたまま当たるのを待ち、
 拳を打ちぬく勢いに乗って体ごと、飛ばされてあげたのだった。

 『 そぉーりゃっ! 』  ゴスっ

            ゴロゴロ・・・・

 地面を転げるナンチャン坊、
 だが、再びゆっくりと立ち上がって見せた。


ザウバー
  ( くそ坊主め、倒しても倒しても起き上がってきやがる・・・・ )



第207話 調査隊 10 へ
(館長、邪魔したな)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 11時00分12秒
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