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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年09月21日
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カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
.
 ここは、ファイナルウエポン社のアジト兼戦闘員製造工場、

 今ここでは、既に敷地に入りきれない程の戦闘員が次々と製造されていた。
 敷地の外側には掘っ立て小屋が建設され、製造された戦闘員の移住区になりつつある。
 周りは、雑林地帯、雑草の荒野に挟まれ、隣接する民家がないためそれを可能としていた。

 工場そばには一本の川が流れており、川を行き来する運搬船、脇の道を行き来する荷車に
 より、食料、その他の物資の運搬を行っている姿が見れる。


クラウス
  「おい、それはあっちに運べよっ!」

 食料・荷物搬入の陣頭指揮をとるクラウス。

クラウス
  「そいつは持ち込んだ場所の食材係りに聞いてくれっ!」

 半ば市場の卸業でもやっているようにも見える。
 そのクラウスの少し後ろに、突然現れたシルクハット姿の一人の男。

     V ズバっ☆ V

 ひらめき それに気づき、後ろを見るクラウス。

クラウス
  「こっ、これはこれはガイザー様。」

 回れ右をして片ひざでしゃがんでお辞儀をするクラウス。

ガイザー総帥
  「そのままでよいぞ、クラウス。
   ずいぶんと活気が出てきたようですね。」

 辺りを見回すカイザー総帥。 ファイナル・ウエポン社の社長で、この戦闘員軍団の
 総帥である。

クラウス
  「はっ、ここにきてだいぶ戦闘員の増強が図れましたので。」

 立ち上がりながら応えるクラウス。

ガイザー総帥
  「移転時のゴタゴタがようやく片付きましたよ。
   あの少年を相手していると、会社が潰され兼ねないですね。
   かなり痛い出費となりました。」

クラウス
  「こういちの足止めの件ですね?」

ガイザー総帥
  「えぇ、まさか最新の戦車を2台買うハメになるとは・・・・
   それに、つぎ込んだ戦闘員も全てパーです。

   副総理からお怒りの言葉頂いてきましたよ。
   ま、お金で片がつきますからね、話はほとんど聞いていませんでしたが。」

クラウス
  「スワン様のその後の御様態は・・・?」

ガイザー総帥
  「かなり回復してきました。
   リハビリ・・・というよりは、既に戦闘に備えて鍛錬を始めてしまってます。
   負けん気が強いですからね。 よほどやられた事が悔しいのでしょう。」


 ガイザーが右手で握りこぶしを作り、腕を真下にゆっくりと下ろした。
 すると、建屋から二つのイスが宙を舞って外で会話する二人の元へと近寄ってきた。

 頭上にて両手でキャッチしたクラウス、ガイザーの後方へ回り、そのイスを差し出す。
 着席した姿をみて自分ももうひとつのイスをお尻にあてがい着席する。

ガイザー総帥
  「さて、その少年対策にと進めているブルーガーの調査はその後どうなってますか?」

クラウス
  「はい、衛星電話にて ちくいち報告を頂いてます。
   まず、伝説の[石]に関わる話。

   昔その[石]の話を聞いて各村からの派兵隊、その[石]を守る部隊があると噂
   されていたようですが、その部隊とかち合ったであろう派兵隊の遺骨を発見した
   そうです。」

ガイザー総帥
  「そうですか。
   噂や語り継がれの事柄でも、その証拠を発見したのであれば、一歩前進という
   ところですね。」

クラウス
  「はい、
   そして[石]の在り処と関係するかは不明ながら、突然姿を現す山々が存在しする
   ことも突き止め、その存在の確認も数日前に出来たご様子。
   なんでも、満月の夜から翌日の朝までしか姿を現さない不思議な山だそうで。」

ガイザー総帥
  「満月の夜ですか・・・・。およそひと月に一回となります。
   それは怪しいですね。 それも目に出来たとは。すばらしいことです。」

クラウス
  「そこまでの進展、感服致すところです。

   ところが良い話ばかりでもないようで。
   その山のふもとまで先遣隊を向けたところ、謎の死を遂げたと。」

ガイザー総帥
  「スペック戦闘員を・・・・ですか・・・・。」

クラウス
  「はい・・・
   その[石]を守る種族とかち合った可能性があり、尚も調査を続行すると
   数日前の連絡が最後でございます。

   それゆえ、戦闘員も更に量産している次第で・・・・。」

ガイザー総帥
  「スペック-1とはいえ、そう易々と・・・・
   数でモノを言わせることも必要ですね。 続けて下さい。」

クラウス
  「はっ。
   そしてもうひとつご報告が。」

ガイザー総帥
  「なんでしょう。」

クラウス
  「は、この地でスペック-3が一人増えましてございます。」

ガイザー総帥
  「おぉ、それはめでたいですね。 ひと目拝見しましょうか。」

クラウス
  「はっ!」  イスから立ち上がり、返答し一礼するクラウス。


~~
  ~~
    ~~


 辺りは薄暗く、朝日がまだ顔を出し始める前。
 東の空が一夜の闇をかき消すように、ジワリジワリと明るさが増してくる。
 鳥のさえずりも心地よく、爽やかな一日の始まりを予感させる。

 毎度恒例となる早朝練習中のこういち。
 手足に丸太を縛りつけ、林の木々の中を往復していた。

   シュ シュ シュ シュシュ シュ シュ シュシュ シュ シュ シュ

   カサ カサ カサ カサカサ カサ カサ カサカサ カサ カサ カサ

                         ササッ ササッ

 400m ぐらい先までを木々をジグザグに進み、一往復して戻ってきて、

こういち
  ( 木の葉は・・・・揺れるか・・・・。 )

 その場で往復するルートを眺めながら、

こういち
  ( 何か変化をつけなきゃダメだな。
         よし、全てステップではなく時折蹴り倒す動作も入れてみっか。 )
                                サッ

 再び林の木々の高いところをジグザグに渡り進みだすこういち。 そして、

  シュ シュ シュ シュシュ ズガっ★ シュ シュシュ ズガっ★ シュ シュ

   カサ カサ カサ カサカサ ボキっムカッ  カサ カサカサ ボキっムカッ  カサ カサ
                       ササッ ササッ


 メリメリ ガサガサ ザザー
           メリメリ ガサガサ ザザー

 こういちに蹴り込まれた木の幹が折れ、上部の枝や葉を伴って音を立てて落ちてきた。
 続けて木々の間を抜けて行くこういち。
 先程蹴り抜いた同じ木の折れた先端の直ぐ下で、再び蹴りを行っている。

  シュ シュ シュ シュシュ ズガっ★ シュ シュシュ ズガっ★ シュ シュ

  カサ カサ カサ カサカサ スパっ  カサ カサカサ スパっ  カサ カサ
                             ササッ ササッ


                  ヒュ~ ドサ
                      ヒュ~ ドサ


こういち
  ( ステップの踏み込み、そして蹴りに行く踏み込み、
             この違いを織り交ぜて繰り返しやってみるか・・・・ )

  林を向いたままやや顔を斜め下にかしげ、目線だけ後ろに向けて

  「なぁ、いつも見てるだけだろ。
   たまには自分も何か練習してみたら? チーラン♪」

 少し離れた大木の後ろから姿を現すチーラン。

チーラン
  「同じこと・・・・出来ない。
   でも見てる、イメージはわく。  見てる、楽しい。」
こういち
  「睡眠不足だろうに・・・・。
   おいらは昼間も寝てるからいいけどさ ^-^
                      !! って、おぃっ!」

 突然、こういちがチーランに向かって走り出したっ!  彡シュバーっ

       >>>ズボーーン!
                   ササっ台風

 こういちがチーランを抱えてその場から回避させ、地面を数回転げて止まった。
 そのチーランが居た場所に、音と供に大きな穴が開いた。

こういち
  「なにもぶっ放すことはねーだろが。」

殺流拳 Ryuichi
  「久しぶりに会ったほんの挨拶代わりさ。
   ほぅ、こんな練習もやっているとは、まめだな。 陳南家 南流伝承者さんよ。」

 なんとそこに現れたのは、総本山対極試合でみなを震撼させた、
 あの謎の殺流拳の使い手、Ryuichi だった。




第215話 伝説が動く 6 へ
(どうだい、大したもんだろ)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2021年07月28日 15時37分18秒
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