カテゴリ:第三章 188 ~ 240 話
グ・リョクコウ 「チョンミン、お母さんが倒れたぞ !? 」 熱弁していたチョンミン、サッと母に目を向けた。 そこには、背中に矢が刺さった状態で、うつ伏せになって倒れる母の姿が。 テイ・チョンミン 「お、オカァっ!」 母の元に駆け寄るチョンミン。 テイ・チョンミン 「オカァ、しっかりするだっ! トウチャっ! オカァが倒れたっ!」 目の前の自宅に向かって父を呼び出すチョンミン。 テイ・チョンミン 「こぉのぉ~、だれだっ!」 立ち上がって向き直り、遠く村の入り口を見たチョンミン。 その一点を目掛けて走り出したっ! 異様な事態を察知した調査隊の面々、食事中の器を地面に置き、次々に立ち上がる。 ブルーガーは冷静にチョンミン母の元に歩み寄り、矢に付いていた矢文を取り上げて 文面を読んだのだった。 ブルーガー 「全員、構えろっ! 敵襲だっ! 敵は大竹林寺成り。」 チョウ・ギョッキ 「大竹林寺だと・・・?」 ブルーガー 「そうだっ! 伝説の[石]を守る、その部族の正体だっ! 全員で迎え打てっ!」 『サーっ!』 村の入り口へ走るチョンミンに向かって、数十本の矢が射られたっ! シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ シュ 『 ハイ、ハイハイハイハイハイっ! 』 スコ スコ スコっ チョンミンはそれに気づき、手套でものの見事にそれらを払いのけた。 数本の矢が地面に刺さるその場に立ち止まり、矢が飛んできた右の森を見るチョンミン。 ブルーガー 「グ・リョクコウ、前の5人を従えて、右の森の中へっ!」 『サー!』 素早く森へ消えて行く6人。 ブルーガー 「同じくギョッキ、5人従えて左の森だっ!」 『サー!』 ブルーガー 「前の2人、チョンミンと供に入り口に回れっ!」 『サー!』 ブルーガー 「残りの二人、後ろの森の入り口を見張れ。」 『サーっ!』 さすがスペック-1戦闘員、素早い身のこなしで、指示された場所へと散っていく。 ブルーガー 「そして私は・・・・貴様らを退治するっ!」 突然ブルーガーは、その場より森手前に当たる左右の地面に向かって、左手で指差し、 続けざま、 ブォーーーーっ! ブォーーーーっ! ブォーーーーっ! ブォーーーーっ! ブォーーーーっ! ブォーーーーっ! と、ピンポイントで数発ずつ ファイヤービーム を発射したっ! そして左手を胸に当て、拳を握った。 すると、打ち抜いた6箇所同時に地面が持ち上がり、中から例の人間もぐらが出てきた のだった。 土を下に落下させ、遺体を地面に放り出すブルーガー。 ~ ~ ~ こちらは森の中のグ・リョクコウ。 注意深く辺りを伺いながら歩を進める。 すると突然、空中から無数の矢が射られたのだった。 『ぐわっ』 避けきれず、数人の戦闘員の手足に刺さる矢。 それでも素早く手套で叩き落としていた。 見ると、木々をまるで猿のように渡りながら、矢を射る人の姿が数十人といた。 グ・リョクコウ 「ハイっ」 リョクコウはジャンプして、木々を伝って渡る人間を蹴り抜いたっ! 『うぉっ』 ドサ 続けざま、木の枝を伝いながら、次々と猿人間を倒していく。 ~ ~ ~ こちらは左の森のチョウ・ギョッキ率いる6人。 右の森と同様な展開となり、ギョッキの素早い蹴りで猿人間を撃破していた。 ~ ~ ~ 村の正面入り口を張るチョンミン他2人。 見つめるその目前には、7人の大男がのっし、のっしと巨大な武器を手に前進してきていた。 その大男の手にしていたモノは、 巨大な曲線的な片刃の剣(つるぎ)。 長い槍に大きな斧(おの)。 そしてある者は、鉄の球に角(つの)のように短くとがった突起をいくつも配した大きな 鉄球を、鎖で繋いで引きずる者も。 テイ・チョンミン 「な、なんだこいつら・・・・」 (ゴク・・・) 化け物でも見るような顔をしている3人。 身構えるその手にも汗がにじみ、額からも大粒の汗が吹き出ていた。 無意識に、おのずと一歩、また一歩と後退していた3人。 その様子を後方の広場から伺うブルーガー。 7人の大男は、丸で我関せずとばかりに、だたひたすら、のっし、のっしと前進してくる。 村の住居地入り口を越えたところで、先頭にいた3人だけがそのまま3方に別れるように 前進を続ける。 他の4人はその場で止まって待機するようだ。 次第に、自分の相手が決まりつつあるチョンミンら3人。 それぞれが腰に付けた片刃の剣をゆっくりと抜く。 シャリーーン チョンミンの前を進む大男が、手にした鎖を短く持ち、引きずっていた鉄球を自分の 頭の上で回し始めた。 ヒュン ヒュン ヒュン チョンミンは自分の正面を向かってくる大男の右隣りの大男の、巨大な曲線的な片刃の 剣(つるぎ)を見て思った。 テイ・チョンミン ( こ、こいつらだ・・・・うちのご先祖様を真っ二つにした種族ってのは・・・ ) (思った通りだぜっ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月23日 11時14分42秒
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