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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年12月10日
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カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
.
利江
  「だ、だれ?」

 ザウバーから見つからないように身を隠していた利江、戦闘員ではないその姿を見て、
 その場で立ち上がり、[月軍長]曹 富夜(そう フウヤ)に話かけた。

[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「おれは大竹林寺 第四進軍長、そして[月光軍長]でもある曹 富夜(そう フウヤ)だ。」
利江
  「大竹林寺の・・・・」
[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「おまえ、僧侶ではないな。 それに女。 なぜおまえのようなやつがここに居る。」
利江
  「た、旅の・・・ここには旅の途中で立ち寄らせて頂きました。」
[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「旅だと?  なぜその旅人が白虎を連れている。」
利江
  「ケガをしておりましたので、介抱しておりました。」

 『GARRRRRRRRU・・・・

 唸りをやめないタロ。

 突然、空模様が一変しはじめた。
 ドス黒い雲がモクモクと発生し、見る見る間に青空と、そしてさんさんと降りそそぐ
 太陽の光をも覆い尽くしていったのだ。

 その時っ!

利江
  「えっ !? 」
[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「何っ!」

 突然、利江の胸元が青白い光に包まれ、次第にその明るさを増していった。


 青白輝き_1ブルー


         ピカーーーーーー☆



[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「こ、これは !? 」

 Tシャツ越しに光るその輝きは、点滅ではなく絶える事無くずっと光続けている。
 今までにはない光り方だ。

[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「そ、その光、まさに[探神霊石]の輝きっ !! 」

 驚きを隠せない[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)

 ぶ厚い雲が空を覆いつくし、辺りは夜さながらの暗さ。
 雷が一閃っ!



 ピカっ   ゴロゴロゴロ


              雷            .





利江
  「く、来るっ!」

 利江は確信したかのようにつぶやいた。

 大粒の雨が天を覆うように落ちてきた。
 次第に激しく地面を打ちつけ、瞬く間にいくつもの水溜りが出来る。

[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「お、女・・・ま、まさかおまえは[神霊巫女]の能力がっ!」



  ~
    ~


 地面に伏せて倒れていたザウバー。
 突然の悪天候の中、強い雨に打ち付けられながら、もそ、もそと起き上がり始めた。

ザウバー
  「くっ、不意をつかれたか・・・・こんな小細工、おれ様には通じんわ。」

 雷が一閃っ!
  



 ピカっ   ゴロゴロゴロ


              雷            .






小さい坊さん(ゆうすけ)
  ( く、くそぉ。 もう打つ手がない・・・・・ )

ザウバー
  「覚悟するんだな、じいさんよ。 倍返しでは済まさんぞっ!」

 キリっと小さい坊さん(ゆうすけ)をにらみつけ、

 『 容赦せん、覚悟っっ! 』

 強く激しい雨の振る中、水溜りの水を跳ねながら、小さい坊さん(ゆうすけ)に向かって
 突進して来たっ!  バシャ雫 バシャ雫 バシャ雫 バシャ雫

 後ろに控えていたチュウラン、スンチャ、チーラン、スウラン達が小さい坊さん(ゆうすけ)
 の前に立ちふさがるっ!
 構えた4人、手にした武器を握る手に力が入る。

 そして階段をジャンプして一気に飛び越え、第二門前の5人に飛びかかるザウバーっ!

 『 うぉぉぉぉぉぉっ! 』

小さい坊さん(ゆうすけ)
  ( ここまでかっ! )

 目を瞑り、心で覚悟を決めたその瞬間っ!


 ≡≡≡≡ムカッズゴーーン≡≡≡≡>
              『 うぉっ 』 ≡≡≡≡彡ドスン


 前方から向かってきたザウバーの体が、突然真横に吹っ飛んだっ!
 そして太い木の幹にぶつかり、転げて倒れた!


 首をコキコキと振りながら身体を起こし、

ザウバー
  「今日はよくよく不意を食らう日だぜ。」

 余裕で立ち上がり、第二門に視線を向けた。 するとっ!

ザウバー
  「な、なにっ!

 自分の目を疑うように、見覚えのある少年、しかしここで出会うはずがない・・・と、
 頭の中で葛藤し、混乱するザウバー。

 その視線の先には 丸坊主の かつら を外し、
             全身びしょぬれのこういちが立っていたのだった。

小さい坊さん(ゆうすけ)
  「間一髪・・・た、助かったぜ。」

チュウラン/スンチャ/チーラン/スウラン
  『 ナンチャン! 』

 館長以下、全ての僧侶の視線がこういちに向けられていた。


ザウバー
  「き、き、き、・・・・きさま・・・・こ、こういちだとっ !? 」


 ようやくこういちと認識し、突然慌てふためくザウバー。
 目を剥き出し血色を変え、ワナワナと唇を震わせながら言葉をこぼした。

小さい坊さん(ゆうすけ)
  「もうナンチャンと呼ばなくていいよ。」

 近くにいた皆にそう促すゆうすけ。

こういち
  「久しぶりだな、ザウバー。」

ザウバー
  「な、なぜ・・・・こういちが・・・・ここに・・・・」

 驚きを隠せないザウバー。

こういち
  「ここ大少林寺は、おいらの第二のふるさとなんだ。 よろしくな。
   それに、ザウバー、お前こそここで何やってんだ?」

ザウバー
  「お、おれは・・・・そこにいるチビ匠人に用があってな・・・・。」

こういち
  「このあいだの腹いせにか?」
ザウバー
  「このあいだだと?」
こういち
  「そうだ。 つい先日の事だ。 おいらと戦ったじゃないか ^ ^v 」
ザウバー
  「お、お前と・・・・戦っただと・・・?」
こういち
  「そっ、あんなかっこうしたおいらとさ。」

 まだ何が何だか理解出来ていない様子のザウバー。

ザウバー
  ( ・・・・? )
こういち
  「まだわからないのかぁ・・・・
   今ここにいる小さい坊さん、そのときのおいらのコピーさ。
   紹介するまでもないと思うけど。。。」

 こういちのその言葉で、頭のレゲエ風のモップ、アゴ髭の布団の綿、そして借りていた金と
 赤色の羽織物を脱ぐゆうすけ。

ザウバー
  「 !? ゆ、ゆうすけ・・・・。」

ゆうすけ
  「相変わらずだな、ザウバー。」
こういち
  「これで謎解きはできたか・・・?」


ザウバー
  「そ、そうか、そういうことだったのか・・・。
   どおりで仕掛けたこっちが痛手を負った訳だ。」


ゆうすけ
  「だからもうここには用が無いはずだ、ザウバー。」
ザウバー
  「く・・・・」
こういち
  「それに、おいらはやらなくてはならいことが起き始めたようだ。」
ザウバー
  「やらなくてはならい?」

こういち
  「そうだ、その一つが今目覚めようとしているっ!」





 ピカっ   ゴロゴロゴロ


              雷            .







ザウバー
  「目覚める・・・だと・・・?」

こういち
  「話はゆうすけから聞いてくれ。 戦う相手、おいらはそこへ向かう。 じぁなっ」


      ☆スパっ≡≡≡≡≡≡≡≡


 話終えると、あっという間にその場から走り去るこういちであった。




第242話 第一の[獣神] へ
(だったら・・・どうなの)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2022年02月08日 15時24分04秒
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