カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
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[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「そうか、おまえは[神霊巫女]の能力を・・・」 利江 「だったら・・・どうなの。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「大少林寺にその身柄、置いておく訳にはいかない。 悪いが連れて帰るっ!」 ザッ 利江に向かって突進してくる[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)っ! だが、利江の横にいたタロ、果敢にも迫り来る[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)に 飛び掛っていったっ! 『 GARRRRRRRRRっ!! 』 シャっ [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「く、こいつっ!」 鋭い爪を素早く避けた[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)だが、タロは着地してすぐさま襲い 掛かる。 スタ、ザっ 『 GARRRRRRRRRっ!! 』 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「す、素早いっ!」 数度となく必死で避ける[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)、たまらずタロのボディーに 一撃を食らわしたっ! ズコっ★ 『Kuu…』 彡ドサ 利江 「タロっ!」 地面に転げ、痛そうに悶絶し苦しむタロ。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「安心しろ、殺しはしない。 なにしろ白虎だからな、手をつけたくなかったのが本音だ。」 そして利江の手首を掴み、足のすねに巻いてあった布切れをほどき、それで両手首を縛る。 利江は抵抗しても無駄と観念し、だまって従っている。 みぞおちに一発当てて気を失わせ た後、肩に抱えてその場から立ち去った[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)であった。 ~ ~ ~ 空には真っ黒な雲が覆いつくし、大粒の強い雨が降りしきる青龍湖。 時折、湖面が青白く不気味に光っている。 ピカっ! ピカっ! 青龍湖上空では、徐々にあたり一面の空気が回りはじめ、森、林の木々、落ち葉、枝、 そして小動物を巻き添えにした巨大な竜巻を形成し始めていた。 次第に上端は雲を渦に変え、そして下端は、徐々に青白く不気味に光る青龍湖の中心に 向かって伸び始めていた。
早くも湖畔に到着したこういちの目の前で、その壮絶な光景が繰り広げられていた。 風も段々と強くなり、強く降る雨も横殴り状態。 湖畔周りを埋め尽くす多くの木々もかなり横に揺さぶられている。 ゴォォォォ 次第に大きな音と共に、青龍湖全体がきしみ始めているようだ。 彡ゴォォォォォォ彡 天から舞い降りてきた渦巻き、その先端が青龍湖の中心に差し掛かり、次第に湖にも渦が 巻き起こり始めた。 彡ゴォォォォォォ彡 低音の効いた強い風雨で髪の毛が逆立っているこういちに、小石や木の枝などが容赦なく 打ち付けている。 それにも全く動じないこういち。 ただ一点、湖に出来た渦の中心を見つめていた。 出来た渦は、次第に湖全体にまで広がり、いつしか天と湖が竜巻によって繋がっていた。 フラッシュのように怪しく青白い光を放つ湖面。 そしてこういちが見つめる中、その渦が見る見るうちに姿を変え始めたっ! 彡ゴォォォォォォ彡 彡ゴォォォォォォ彡 彡ゴォォォォォォ彡 彡ゴォォォォォォ彡 彡ゴォォォォォォ彡 その変化した姿は、まさしく 龍 そのもの。 天に向かう竜巻の中をその不気味な青い龍が舞い上がったっ! 『 kyiーーーーーーーーっ! 』 声とも叫びとも違うその鳴き音が辺りにこだまする。 [三獣神]のひとつ、 がここに姿を現したのだったっ! その姿を見て、きつくかみ締めるこういち。 そして身構えたっ! (けっ、褒めても何もでないぜ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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