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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年12月14日
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カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
.
ザウバー
  「なに、三獣神だとっ!」

ゆうすけ
  「そうだ。 この地にその神が祭られている。
   どうもそのうちの一匹が、長い眠りから目を覚ましたらしい。」
ザウバー
  「目を覚ますとはどういうことだ。」
ゆうすけ
  「おれにも判らんさ。 だが、そいつをこういちは倒しに行ったんだよ。
   この地球上の生物の、そのほとんどが滅ぼされると言われているらしい。
   自分が戦う相手だとこういちが、慌てて飛んでっただろう。

   ザウバー、お前さんもそいつを倒しに行ったらどうなんだ。
   ここで戦うより、よっぽど手ごたえがあるんじゃねぇかな。
                                見ろっ!」

 ゆうすけの指差す遠く青龍湖の方角の上空には、巨大な竜巻の中に身を潜めた[龍]の姿を
 見ることが出来た。


 『 うわぁぁぁぁっ! 』 『 あ、あれが・・・・ 』


 その場の全員が一点を見つめ、驚きの声を上げた。

ザウバー
  「 あ、あれがっ!  なんというデカさだっ!

 ザウバーも驚きを隠せない。
 みな一様に初めて見る[獣神]に、驚きの後は絶句したままぼーぜんとその渦を身にまとっ
 た巨大な龍をながめていた。 そんな中、この二人の会話はまだ続く。

ゆうすけ
  「地球上の生物の定期的排除が役割らしい。
   逆に言えば、おれ達人間をも殺しに現れたってことにもなる。」
ザウバー
  「人間を抹殺だと?」
ゆうすけ
  「そうだ。環境破壊によりバランスが崩れた自然界。
   頭角を現し、他の種を滅ぼしのさばる生き物。そいつを定期的に排除するらしい。

   つまりそれは、 現在[人間] を指す。
   その人間同士で争っても、あの獣神によって皆滅ぼされてしまうってことだっ!」


 



 ピカっ   ゴロゴロゴロ

                           雷            .







ザウバー
  「こういちはあいつを・・・・あんな化け物を倒しに行ったのか・・・・」
ゆうすけ
  「恐らくこの先にある青龍湖だろう。
   おれ達の足じゃ半日掛かっちまう。 だがお前なら・・・・
   倒せないまでも、戦いを見る価値はあるんじゃねぇのか。
   あのこういちの[本気]を・・・見ることになる。

   そこでだザウバー、一つ頼みがある。
   このおれをその青龍湖に連れてってもらいたいんだが・・・・」

ザウバー
  「次から次へとポンポン良くしゃべりやがって。
   痛いところ付いてきたな・・・。

   ふっ、あのチビ匠人がこういちと分った以上、勝てなくてもしかたあるまい。
   むしゃくしゃする気持ちが一気に引いちまったぜ。

   おもしろい、
   命令されるのは好きじゃねぇが、頼みなら・・・・聞いてやるかよ。
   それに、おまけでこういちの[本気]が見れるとあってはな。」
ゆうすけ
  「さすが闘将ザウバーだ。」
ザウバー
  「けっ、褒めても何もでないぜ。
   ただし、連れていくだけだ。 それでいいんだな。」
ゆうすけ
  「あぁ、運んでくれればいい。」

ザウバー
  「わかった、じゃ見に行くかよ。  館長さんよ、じゃましたな。」

 ヒョイとゆうすけを肩に乗せ、壊れた第一門から素早く走り去っていくザウバーであった。



  ~
    ~


黒鼠 一(イークン)
  「左手前、とうとうこの敷地境界線までっ!」
黒鼠 二(りャンクン)
  「前方も尻がハッキリと見えてきやした。」
黒鼠 リーダー
  「うむ、我々は真ん中で待機するか。  クラウス様。」
クラウス
  「ん、頃合だな。」

 巨大な刀を腰に刺し、腕組みをして戦況を見つめていたクラウス、建屋の前から広場中央に
 向かって歩き出した。

 黒鼠4人もそれに続く。


戦闘員
  『うりゃー、 そぃ、そぃ、タァーー!』
       バシ、ドスドス、ズコっ

第6進軍長[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)
  「疾風の木の葉っ! 」
         ゴォォォォォォ
   スパスパっきらきら スパスパスパっきらきら シュシュ スパっ
     シュシュ、スパっきらきら スパスパスパっきらきら シュシュ スパスパっきらきら

戦闘員
 『うわぁぁぁ』


[火軍長]欧陽 康(おうよう こう)
  「炎投帯っ!」  炎ぶおぉぉぉぉっ
戦闘員
 『ぐわぁぁぁ』


[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「奈落穴っ!」  ズボっっっっ
戦闘員
 『うぉぉぉぉ』


[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)
  「行け! 蛸足根呪縛っ! 」
 シュルシュルシュルシュルーーーっ!
戦闘員
  『ぬわぁぁぁ』
     『い、息が・・・・』


黒鼠 三(サンクン)
  「く、この異人達が押されているとは・・・・」

 敷地の真ん中で冷静に戦況を見守る5人。
 大竹林寺各軍長の活躍で、先方隊の戦闘員達は見事なまでの惨敗を期して後退。
 その戦況の各中心が、この敷地内に押されて雪崩込んできた。

 そして最後の先方隊の戦闘員達を片付けた各軍長達が、その場で立ち止まり、敷地中央に立つ
 5人を見据えた。

[火軍長]欧陽 康(おうよう こう)
  「さて、ひと段落だが・・・・お前が大将か?」
クラウス
  「大将とは、おれのことを言っているのか?」
[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「他に強そうなやつはいないだろって。」
クラウス
  「残念だな、うちの大将はここにはおらん。
   オレはこの施設を仕切る上官ってだけだ。」

 残した他の戦闘員達は、工場の前に散らばって待ち構えていた。

[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)
  「では、お主を倒せばこの施設守護は居なくなると言う訳だな。」

クラウス
  「それはどうかな。
   お前達が束になって掛かってきたところで、このオレを倒せるとは思えん。
   それに、ここの守護は他にもまだ居るからな。

   そこの赤いの。
   おまえ、前回の戦いで痛い目を見てたんじゃないのか?
   これはその時のおまえらからの戦利品だ。 使わせてもらうぜ。」

 巨大な片刃の剣を目の前にかざすクラウス。

[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「あれは・・・・」
[木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん)
  「われら力軍の・・・・」


 そのとき、雷が一閃っ! 



 ピカっ   ゴロゴロゴロ


                     雷            .






  次第に降り始めた大粒の雨が敷地の乾いた地面を、そして戦士達の顔を肩を、腕を湿らせ
  ていった。 軍長達の後ろには、続々と各軍兵が集結していた。

[火軍長]欧陽 康(おうよう こう)
  「あの剣は、我が第五進軍の最初の侵攻時のものだ。」

[土軍長]杜 土俊(と どしゅん)
  「あの剣を・・・振り回せるってのか・・・?」




第244話 第一の[獣神]-3 へ
(ありゃりゃ・・・・外してもうた)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月23日 11時34分17秒
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