カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
~ ~ 戦闘員製造工場では、クラウス、リーダーが体制を整え、今まさに出陣する間際であった。 ザウバー 「おぃ、お前ら! 今度はこっちからカチコミ掛ける番だ、気合入れろよっ!」 『はっ!』 クラウス 「今回は初めてスペック-3の3人が揃っての攻撃。 必ず敵を消滅させるからお前らもそのつもりでいろっ!」 『はっ!』 黒鼠 リーダー 「ブルーガー様の連絡により、やつらの入り口は竹林山の他に白氷山の鍾乳洞にあること が分った。目指すはそこ。そしてやつらのアジトに侵入する。 では、ザウバー様、クラウス様、そして私の3軍に分かれて行動してもらう。 それぞれ、その指揮の下で動くように。 道中にてやつらに出くわしても関係ない。目的はやつらの全滅だ。思う存分にやって くれ。 では進軍っ!」 『はっ!』 いよいよ戦闘員達の進軍が開始された。 目指すはまだ見ぬ大竹林寺。 今までの戦いで、大方相手の手の内が分ってきた彼らは、思い思いにその決意を内に秘め、 受身とは異なった志で気合の入った顔つきで隊列を成して門から出て行った。 その進軍を始めようとしたザウバーの横から、 ニース博士 「ザウバー君。」 その声に振り返るザウバー。 その目には手を振りながら歩み寄ってくるニース博士の姿が。 ザウバー 「ん・・・? ニース博士。」 隊列から外れ、ニース博士の下に歩を進めたザウバー。 ザウバー 「もしかして・・・吉報ですか。」 ニース博士 「そうだ、とうとう完成したよ。 今日に間に合って良かった。」 ザウバー 「おぉ! ついに。。。」 ニース博士 「携帯型には苦労したがこれがそうだ。 スペック-3のお主なら、注射型の血液注入方式で簡単にDNA変換が可能なのでな。」 万年筆のような形状のカプセルを受け取るザウバー。 ザウバー 「こ、これが・・・・」 ニース博士 「このキャップを外して針を自分の体内に差込み、ボールペンの様に上突起を押し込む ようにすれば注入される。 あとは血液に入り込み、DNAが変換する時を待つだけだ。」 ザウバー 「ありがてぇ。 感謝するぜ、博士。」 ニース博士 「なに、研究するのが仕事だ。 難題であったがわくわくする内容でもあったからね。 私も楽しませてもらったよ。 元のDNAが何か分らんが、役に立つといいな。活躍、期待しているよ。」 ザウバー 「あぁ、見ててくれ。 きっちりとやってやる。 これで。。。」 ニース博士に手を振り、笑顔で隊列に戻るザウバー。 ザウバー ( ふっふっふ。。。 こいつがあれば。。。 ) ~ ~ ~ チャポーン、 チャポーン 鍾乳洞の天井から、長い年月を経て出来たツララから、雫がひとつ、またひとつと落ちている。 スンチャ 「こんなところでやつらに襲われたらひとたまりもないな・・・・」 チーラン 「動き辛い、やつらも一緒。」 時折狭く、人一人が精一杯のスペースだったり、突然広がったりと、暗闇の中を4人が進む。 突如、天井が高く横幅もタップリの大空間に到着した。 スンチャ 「急に開けたな・・・。 デケースペースだ・・・。」 チュウラン 「うむ・・・。」 すると、先頭のタロがほどなく進んだ岩の壁の前で立ち止まった。 そして岩の壁に向かって、 『GARRRRRRRRU・・・』 スンチャ 「お、おい、そこは岩だぜ・・・・」 タロの目の前の岩に近寄り、辺りを見つめるスンチャ。 『GARRRRRRRRU・・・』 尚もタロは岩に向かって唸り声を上げている。 スウラン 「ねぇ、そこ・・・・」 スウランが指差す。 その場に居た全員がその指し示す先に目線を向けた。 スンチャ 「な・・・なんだこりゃ?」 チュウラン 「 ・・・・ 」 チーラン 「人の手の形に・・・似てる。」 そこには、手の平を広げた形に似たように見えるものが壁に薄く彫られていた。 スンチャ 「手の形だぜ・・・・・」 そこにスンチャが歩み寄り、手を合わせてみる。 が・・・・ 何も変化はない。 『GARRRRRRRRU・・・』 タロは尚も岩の壁に向かってにらみながら唸る。 スンチャ 「何かのスイッチかもしれないと手を合わせてみたけど・・・・」 チュウラン 「男ダメかもしれない。 女の私がやってみる。」 今度はチュウランがその手形に自分の手の平を当ててみる。 すると・・・・ ズゴゴゴゴゴゴ・・・・ スンチャ 「んなっ !?」 なんと、硬く閉ざしていた岩の壁が、重々しい響きと共に二メートル四方の大きさで下に 沈み始めたっ! ズゴゴゴゴゴゴ・・・・ コト。 スンチャ 「あ、開いた・・・・入り口だ・・・・。」 あっけにとられるスンチャ。 チュウラン 「良かった。 女と判断してくれたようだ。」 チーラン 「男勝りなのに・・・」 チュウラン 「いちを女だっ!」 スウラン 「何はともあれ開いた。」 スンチャ 「あ、あぁ。 先を急ごう・・・・」 中に入ると裏側にも同様の手形があった。 スウラン 「今度はスウランやる。」 スウランが手形に自分の手の平を当ててみる。 すると・・・・ ズゴゴゴゴゴゴ・・・・ スンチャ 「閉まった・・・。」 スウラン 「スウランも女だ♪」 スンチャ 「そ、そうだな・・・・」 なんとも困惑するスンチャの前を、一目散で走り出すタロっ! スンチャ 「お~ぃ、タロ、待ってよぉ~、早すぎるよっ!」 後に続いて走り出す4人であった。 ~ ~ ~ (まだちっこいなぁ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月23日 11時45分37秒
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